電 話 相 談 カウンセリング講座について

サン基金よりの助成を受けて、電話相談の受け手の為の、カウンセリング講座を行ないました。
第1回が5月23日(金)に生涯学習センターでありました。

講師は、グレース・チャーチ(岡山市大福)の牧師夫人田中恭子氏をお迎えしました。当日の感想を参加者のお二人の方からいただいておりますので紹介いたします。


〜カウンセリング講座を受講して〜

国定 幹子

先日カウンセリング講座を受けてきました。今年度より電話相談の受け手を増やすことになり、相談者の話をどのように聞き、対応すればよいのかということを勉強することになったのです。いいお話だったので、少しだけ紹介させていただきます。

今回、第一回目の講座で「傾聴」ということを教わりました。
人は普段自分にとって必要なものだけを聞き取っていますが、カウンセリングの時は心も頭の中も空っぽにして、その人の人生を、心の声を聴くことが大切なのだそうです。
そして自分にとって興味のない内容の時も、聞き流さず、辛抱強く聴かなければなりません。

まず気持ちを静め、心も頭の中も空っぽにする練習をしました。黙想5分です。
しかしいつも落ち着きのない生活をしている私にとって黙想していても何だかそわそわして、心も頭の中も空っぽにすることはできませんでした。

次にグループに分かれ、傾聴の練習をしました。テーマに沿って一人ずつ話をしていき、聴き手は空っぽの心で聴き、心に残ったことを語るのです。
実際にやってみて、やはり心を空っぽにすることはできません。つい次に何を話そうかとか、別グループの人の声に気がそれたりしました。そして聴いたことに対しての答えがどうしても評価になってしまうのです。人の話を聴くということは何て難しいんでしょう・・・。

しかし、自分が話をした時には、なぜか安心感があり、口下手だけどどんどん語ることができました。語りながら「今自分が言ったことは人が聞くとおかしいと思われるかもしれない」と気付かされることもありました。

話終えた後、とてもすっきりし、カウンセリングを受けたような気分でした。

最後に先生は「傾聴は知識ではなく訓練です。人はすぐには変われません。時間をかけてゆっくりと作り上げていきましょう。まずは一日5分間黙想し、心を静め、そして人の話を聴く時は評価せず、受容的に聴くことを意識することが大切です」とおっしゃいました。

このような聴き方・語り方があることを知り、本当に驚きました。自分自身の傲慢さにも気付かされました。しかし昨日とはちょっと違う自分に出会えたような清々しい一日でした。


M・F 

5月23日岡山グレース・チャーチ牧師婦人の田中泰子先生をお迎えしてカウンセリング講座の第1回目が開かれました。

カウンセリングとは、人に答えを教えてあげることではなく、その人が自分で答えを見つけられるように援助していく事なのだそうです。自分の価値観を押しつけたり、直そうとしたり、裁いたりするのではなく、受容しその人の心の声を心から聞いてあげることなのだそうです。

それを「傾聴」と呼びます。傾聴するためには、まず自分の心をカラッポにしなくてはなりません。心を静める時間が必要になります。そのために、自分に静かな時間を与えます。

心を静めると自分が愛されてこの世にいるということに気付くのです。
このことは、ある意味で、自分自身を受容するということにもなるのです。

この日私たちは、5分間目を閉じて心の中をカラッポにする練習や出された課題で5分間自分の思いを話すことや、傾聴の練習をしたりしました。
慣れない私たちには、5分間はとても長く感じられ、傾聴の難しさを実感しました。

傾聴する事により、話している人との間に自分の気持ちを分かってくれるという信頼関係が生まれてくるそうです。知識として知っているというだけにとどまらず、人の話を聴くという、日常ありふれたシーンの中で実践していけたら、人間関係も穏やかで豊かな物に変わっていくかもしれません。

傾聴は、教養となりその人の人格の一部になるそうです。10回の講座が終了するころまでには、少しでも身につけることができたらと、思っています。そして、悩みを持つ人の心を少しでも軽くしてあげられるお手伝いができればとても嬉しいことだと思います。


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