sorry,Japanese only

   光とともに・・・ 〜自閉症児を抱えて〜 3 』

戸部けいこ:作 秋田書店 定価:760円 + 税 
ISBN4-253-10441-X  C0979  ¥760E (0)


お待たせしました。小学校高学年編、4年生になった光くんです。

光くんは、あたたかい家族や理解ある先生に囲まれて、ゆっくりですが少しずつ成長しています。
でも、大きくなっていくにつれて、また新たな問題も生まれてきます。幼い頃は許されても、小学4年生になると許されないこともでてきます。

・・・それって、考えてみたら普通の子 (イエイエ 自閉症児が普通でないって意味じゃないんですが (^_^;) )でも同じですね。
ただ、違うのは健常児 (この言葉もちょっと気になりますね、自閉症児が健常でないって言われてるみたいで (^_^;)・・)たちが自然に覚えるようなことでも、自閉症児たちは教えていかないと身につかないことが多いってことでしょうか。
よりきめ細かい療育、支援が必要ですね。

その支援のヒントがいっぱいつまった本です。物語にひきこまれて読みすすむうちに、自然にいろいろなヒントや、いまもっとも効果のある視覚支援の方法など情報もイッパイです。

でもなによりまずはコミックですね、ハラハラドキドキ、泣いたり笑ったり、いっっしょに楽しんでください。
ちなみに180ページで、耳かきにふりかけにねりわさびを胸ポケットにいれてでかけようとしている光くんは、我が家のTeppeyです(^o^)

ストーリーはもちろん戸部さんの全くのオリジナルな波乱万丈なんですが、ところどころのエピソードの中にはいろんな家庭での実話からのワンシーンもあります。ア、これ「レイルマン」のダダくんじゃないかな、ア、これは光くんのモデルのRくんのエピソードじゃないかな・・?って
そんな読み方も楽しいですね。

なにしろ、絵空事でない生身の自閉症児たちも、ところどころに特別出演する「光とともに・・・」です。
インパクトも強いです。これからも、光くんの成長を楽しみに見守っていきたいですね。
・・・いつのまにか、光くんがTeppeyの弟のような、生身の存在に思えてきました。
でも、物語なので、いつのまにか追い越されて、光くんがTeppeyのお兄ちゃんになっちゃうかも・・(^_^;)

あとがきは「ありのままの子育て」を書かれた、川崎市の公務員になられた徹之氏のお母さん、明石洋子さんです。
「大きくなったら明るく元気に働く大人になります!」それは徹之氏、光くん、そして自閉症児みんなの思いですね。

(2002.11)


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