sorry,Japanese only

障害の正しい理解のために

 

 

              

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 

 子ども達はみな親の愛情に包まれて生まれてきます。
 私たちの子ども達も、親や家族の愛の中で暮らしています。
 ただ我が子達は、その持って生まれた自閉症という障害のため、これから先の人生、結構苦労が待ちうけていることでしょう。

 ユニークで、愛すべき子ども達ですが、この自閉症という障害は、なかなか一筋縄ではいきません。またその「自閉」という語感から、一般の人にはいろいろ誤解もされています。

 「ご近所の方や、親戚の人、先生、級友、みんなに、本当の自閉症の姿をわかってほしい。」

 そんな思いから、親達でしおりを作ってみました。

 第1章は、初めて自閉症の子どもと接する方のために、この障害を正しく理解していただきたいと、自閉症についての簡単な説明をさせていただいています。

 第2章では「自閉症」との告知を受けられたご両親や、自閉症児の担任となられた先生方に向けて、主に子ども達への接し方、育て方を中心の構成としています。

 このしおりによって、子ども達のまわりにひとりでも理解者が増え、子ども達の毎日が少しでも暮らしやすいものとなることを願ってやみません。

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第1章 自閉症の理解のために

 自閉症って、ご存知ですか?

 名前だけは、ご存知の方が多いと思います。でも実際に接したことはおありでしょうか。

〇 野球解説などをつぶやきつづけたり、同じ事、例えばあなたの生年月日などを何度も何度も聞いてくる。
〇 手をヒラヒラさせてその指の隙間から周りを見たり、ヒモをクルクル廻したり、奇妙な行動をしている。
〇 つま先だって歩いたり、体を前後に揺らしたりして楽しんで(?)いる。
〇 お母さんの制止の声を後に残し、スーパーの中を目的の商品に向かって、ただ一目散に走って行く。
〇 散髪屋さんの前で、クルクルまわる看板に見とれてしま って離れられない。
○ 話しかけても、聞こえていないように、全くのポーカーフェイスで無視してしまう。
〇 百科事典の中身はいっぱい暗記しているのに、なぜか相手と会話にならない。
〇 漢字や計算はパーフェクトにできるのに、目の前の人が怒っているのか、喜んでいるのかがわからない。

 そんな子を街で見かけたことはありませんか?
彼らはもしかすると自閉症なのかもしれません。

 いかがでしょう? あなたの抱いている「自閉症」というイメージと合っているでしょうか? 

 決して、部屋の隅で壁に向かっているような根暗な子どもや、内気でおとなしげな暗い目(?)をした子ではなく、むしろ反対に小さい頃は、一瞬も目を離すことができないような(これを「多動」といいます)、そんな子が多いのです。

 大きくなるにつれこのような多動や、ここで書いたような奇妙な行動は次第におさまってきますが、コミュニケーションの障害や社会性の問題、こだわりなどは残ることが多いのです。

 また自閉症の中でも高機能な子どもたち(知的な遅れのない能力の高い子どもたち)の中には、言われた事はきちんとできるのに、融通がききにくく、他人と付き合うのが苦手で、問題を起こしてしまう子もいます。
 一口に自閉症と言っても、本当にいろんな子がいます。

 ここから、みなさんのいろいろな「?」に答えていく形で、自閉症について説明させていただきたいと思います。


 自閉症って、なにが原因なの?

 残念ながら、今の医学ではまだその原因ははっきりつきとめられていません。

 目も耳もちゃんと働いているのに、それを意味のあるものにまとめる、脳の部分が傷ついているという人もいます。
 脳の神経と神経の間で情報をやりとりする、化学物質にその原因があるという人もいます。
 これらの問題が複雑にからみあって、自閉症がひきおこされるという人もいます。

 はっきりわかっているのは、

自閉症の原因は生まれつきの機能的な障害であって、親の育て方や、接し方によって自閉症になるのではない
という事です。

 ですから、「まわりの愛情が足りなくて自閉症になった」とか、「テレビを見せてばかりいたから自閉症になった」とかいうのは間違いです。

 どうか親を責めないで下さい。私たち親は、その誤った言葉にどれほど苦しんできたことでしょう。


 自閉症って、なおらないの?

 自閉症は生涯にわたる障害です。残念ながら自閉症は治りません。

 けれども、育て方や教育により、その症状を改善することはできます。

 自閉症の子どもにとってのわかりやすい環境を用意し、今、何をすればいいのかをわかりやすく呈示していくことで落ち着いて暮せるようになってきます。
 また、自分で自分の行動をコントロールする術(すべ)を身につけていければ、社会に適応して、安定した暮しをおくることもできてきます。

 そのようにして、うまくまわりが本人のために環境を整えてあげ、本人もまわりに適応していければ、障害そのものは「治って」いかないにせよ、社会的には次第に「治って」いくこともできるのではないでしょうか。


 自閉症って、いつからわかるの?

 誕生してしばらくの間は、普通の赤ちゃん、乳幼児と変わらないお子さんが多いようです。ただ後になって、そういえばあまり泣かない子だったとか、視線をあわすことが少なかったとか、棒のように突っ張って抱きにくかった・・とおっしゃるお母さんもいらっしゃいます。
 生まれてすぐの赤ちゃんについては、まだ自閉症の原因が判明しないため、自閉症かどうか検査する方法は発見されていません。

 1歳を過ぎて言葉が遅いので気になり始め、1歳半検診で少しおかしい、様子をみましょうと言われ、3歳頃までに告知に至るというのが、一般的な姿ではないでしょうか。


  自閉症の人って、どんな所が変わっているの? 

 自閉症の子ども達は、異国の街角にたった一人おきざりにされた幼児のようなものかも知れません。感覚までも違っているのですから、彼らにとっては異なる星に生まれてきたというような感じなのかもしれません。

 まずその感じ方の違いから説明させていただきます。次に、言葉の使い方の違い、文化の違いにも触れさせていただきたいと思います。
 そして自閉症の子どもの気持ちになって、この世界を見てみたら・・少しはその大変さを理解してもらえるのではと思っています。


○ 感じ方の違い

 私たちとの違いは、感じ方が違うということです。
視覚、聴覚、味覚、臭覚、触覚、五感全ての感じる力が私たちとは違うらしいのです。
脳の障害です。目も耳も・・異常はないように見えるのに、その感覚をつかさどる機能がうまく働いていないと思われます。

【目の感覚】 視線を合わさない子がたくさんいます。横目でチラッと一瞬見るだけという場合が多いようです。
また目の前で指をヒラヒラさせてその隙間から見たり、本はページを親指でパラパラ動かしながら見たりすることがあります。

【耳の感覚】 大声で呼びかけても振り向かないのに、お菓子の袋を開ける小さな音やテレビのチャンネルを替えるかすかな音でとんできたりします。
 耳ふさぎをして、音の大きさをなんとか変えようとしたり、私たちにとって、なんでもないテレビのコマーシャルや赤ちゃんの泣き声などで、急にパニックを起こすこともあります。

【鼻の感覚】 なんでもかんでも匂いをかいでみないと気がすまない子がいます。・・なぜかはわかりません。

【舌の感覚】 小さい頃はひどい偏食で食べ物にこだわる子も結構多いのです。味に敏感すぎて、特定のメーカーのものでないと食べられない子もいます。例えば、お米は「こしひかり」でないと食べない・・という子どももいます。

【皮膚の感覚】そっと触られたり、頭をなでられたりするのが苦手な子もいます。その同じ子がケガの痛みには平気だったりします。
 また暑さ寒さにも鈍感で、冬に平気でTシャツだけで出かけたり、春になってもコートを脱げない子もいます。


○ 言葉の使い方の違い

 言葉の発達の遅れは自閉症の特徴、判定基準の一つになっています。

 言葉をしゃべれない子も多いのですが、しゃべれるようになった子も、オウム返しを使ったり、抑揚や声の質、声の大きさが変わっていたりすることがあります。また話の内容が現実にそぐわなかったり、その場にふさわしくなかったりして、会話をうまく成立させることができない子もいます。

注:オウム返し】呼びかけられた言葉をそのまま返します。「ジュースほしい?」と聞かれて「ジュースほしい?」と答えます。イントネーションも語尾が上がった疑問形のままです。
こんな答えの場合、本当にジュースがほしいこともありますが、ホントは飲みたくなくも、オウム返しで「ジュースほしい」と答えてしまっていることも多いです。自閉症児に関わる方は細心のご注意を・・・お願いします。


  文化の違い

 高機能な人でも、小学校の高学年になるまで相手にもそれぞれ心、考え、思いがある、というのがわからないことが多いそうです。また理解できるようになっても、社会生活を営むには十分とは言えないケースもあります。そして相手が嘘をつくことがあるという事にも考えが及ばないようです。
 それぞれ程度の差はありますが、みんないろいろな自分なりの決まりを持っていて、それが変えられたり、許されなかったりすると辛い思いをするようです。時にはパニックとなってまわりをあわてさせることにもなります。

 この、融通は効かないけれど素直できっちりした生活習慣、「相手が“嘘”をつくかもしれない」、ということが計算に入ってこない世界、疑いを知らない、全てがきちんと(整然過ぎるほど)整っている世界、これはもう「自閉症特有の文化」と言ってもいいと思います。


  自閉症の人って、どれくらいいるの?

 だいたい1,000人に一人から二人の割合で生まれてくると言われています。

 単純に計算してみると、日本全国だと人口1億2千5万人として、12万人から25万人ということになります。
 そして世界人口60億人とすると、世界には6百万人以上の自閉症の人がいる計算になります。

 また、自閉症のうち、5人に4人は男の子です。これも世界中で同じです。


 自閉症の人って、特別の才能があるって本当?

 ダスティ・ホフマンが主演した映画「レインマン」、この映画によってアメリカでの自閉症の理解は10年分進んだと言われますが、その「レインマン」を見た方などから、よくこう聞かれます。

 たしかに、積み木模様のテストや数の復唱などの、視覚や単純な記憶のテストでは、普通の子以上の力を示す子もいます。
 こだわりが集中力となって、何十年も先のカレンダーを覚えていたり、漢字博士になったりする子もいます。
 相対性理論のアインシュタイン博士も高機能な自閉症かアスペルガーではなかったのか、という人もいます。

 でも、やはり自閉症児、者のうち80%ぐらいの人は知的障害を伴っています。相手の言葉はわかっても、自分から話す事はできない子もいます。

 ですから、「普通の人の中にまれに天才が生まれるように、自閉症児の中にも、やはり同じ確率で天才が生まれることがある」、ぐらいに理解していただければいいと思います。


 自閉症の人って、では精神遅滞なの?

 いいえ、自閉症と精神遅滞は別の基準で診断されます。
自閉症のうち、20%ぐらいの方は知的には正常の範囲内で、中には大学の先生にまでなった方もいます。

けれども、高機能な方でもコミュニケーション障害など自閉症としての困難さはやはり持っておられます。皆さん苦労しながら、生きておられます。

 また、例えば花粉症と鼻風邪が全く原因は違いながらもよく似た症状を示すことがあるように、自閉症児と精神遅滞が重なりあって見えることもあります。それは、自閉症児のうちの80%ぐらいの人が知的障害を伴っているからなのでしょう。

 でも花粉症と鼻風邪の薬が違うように、同じ知的障害(精神遅滞)であっても、自閉症の子ども達とそうでないお子さんとでは教育方法や適切な対処の仕方は違ってきます。
 それぞれが正しい療育により、よりよい人生がおくれるように、きちんとした診断と対処方法がのぞまれます。

ではその方法について、次の章でもう少し詳しく触れていきます。

 

 

第2章 自閉症児の育て方

 自閉症の人には、どんな風に話しかけたらいいの?

自閉症の子の場合、一般的に聞きとりが苦手ですが、そのかわり、目でみる指示にはスムーズにしたがえる事が多いようです。
 ですから、これをお読みのあなたが、ご家族の方や学校の先生のように、いつも関わってくださる方なら、写真や絵カードのような、目に見えて消えてしまわない物を用意して、それを使って話しかけてください。
文字の読めるお子さんなら、文字に書いて示せば効果的です。

 もしあなたがご近所の方やボランティアの方で、それらの物がすぐに用意できなければ、できるだけ簡単なことばで、短く、今何をすれば良いのかの、要点だけを話しかけてください。

 たとえば「そんなに走りまわっていたらあぶないでしょ、だめじゃないの!」などという言葉かけでは、自閉症の子ども達は『ダメジャナイノ』とオウム返しをしながら、すぐにまた走っていくでしょう。
そんな時には否定的な言葉かけではなく、『このイスにすわりなさい』と、指示をしてあげてください。

 オーバーな感情表現は、ほめる時以外には必要ないでしょう。大声もいりません。
 反語もほとんど通じないでしょう。
「そんなことして、いいと思ってるの」「??」通じません。

それよりも、どうすればいいか、を具体的に教えてあげてください。それも短い文、電報文のような「〜て!」文が有効でしょう。
「座って」「食べて」「立って」「歩いて」・・・
(もちろんこれは、まだ言葉の理解が難しい子ども向けアドバイスです。)


 自閉症の子はどんな風に育てたらいいの?

 「自閉症」と、はっきり宣告されるのはだいたい3歳前後が多いと思います。そして自閉症としての特徴のオンパレードとなるのも、この3歳頃から就学前までの時期でしょう。

 告知を受けてから、どうしていいか、なにをしていいのか分からず、途方にくれる日々です。
 その頃子どもは多動の真っ盛りです。お母さんにとって一時も目の離せない時期が続きます。
 いくら気をつけていても、一瞬の間にいなくなって警察の迷子係のお世話になった方もいらっしゃると聞いています。

 夜は夜で睡眠障害のため、昼夜が逆転したかのように、ちっとも寝ないで、朝まで起きていて・・つらいですね。

 でも「今が一番大変な時期」と思って、家族やまわりの協力を得ながら、なんとかのりきりましょう。
 きちんと育てていれば、小学校にはいると、だんだん落ち着いてくる子が多いのです。

 一方、入学してからの学校生活では、関わる先生方に、それも校内のできるだけ多くの先生方に、自閉症というものを正しく理解して接していただくことから始まると思います。

 自閉症は、環境の様々な要因によっておきる後天的な情緒障害とは違い、先天的な脳の発達障害なのです。
しかし、「情緒障害児学級」という名称からか、誤解されている先生もなかにはいらっしゃるようです。

 そのため、耳からの聞き取りが苦手な子に、わかりやすくと思って丁寧に話しかけたり、体にさわられるのが耐えられない子にスキンシップをはかったり・・と、よかれと思う働きかけが、逆に子どもを苦しめていることもあります。

 それよりも短く簡潔な言葉で、できれば見本や実物、カード、文字など目に見えるものも使って指導していただければ、学習にも、次の行動に移る時にもスムーズに取り組めると思います。
 また時間の流れがうまくわからず、行動の見通しがつきにくいためか、待つことが苦手で不安になる子も多くいます。できれば、目にみえる形で、それも本人にわかる物を使って、スケジュールを作って示してもらえるだけで、ずいぶん不安な状態が改善されます。

 そしてその時間がどのくらい続いて、終わってあとに何があるか、子ども達にわかる形で示していただければいいと思います。

 この取り組みは家庭でも基本的に同じだと思います。
「食事時間」「買物」「風呂」など、時間を決めてなるべく変えない。もしも変更する時には前もって予告してあげる、なども忘れてはならないでしょう。
 あわせて将来の目標や、子どもの将来像を考えた上で、今なにをやっていくかを学校と家庭で話し合い、協力しあって育てていくことが大切だと思います。

 自閉症という障害は持っていても、彼らにとってたった一度しかない人生です。
 一人の人間として、自分の人生を主体的に、生きていって欲しいと願っています。


 自閉症児の担任になったのですが?

 保育園や幼稚園の頃は、自閉症の子が変わっていても、まわりの子ども達はそんなには気にしないかもしれません。
 でも小学校にはいる頃になると、「○○ちゃん、どうしておしゃべりしないの?」とか「どうして、急に走り出しちゃうの?」とかいろいろ不思議に思ってくるようになります。そんな時、特に普通学校においては、担任の先生から、クラスの子ども達にうまく話してほしいと思います。

 第1章に書いたような自閉症についての説明を子ども達にわかるような例え話にして、説明してもらえれば助かります。
 困っている時にはみんながワーと一斉にまわりに集まるのではなく、そばにいる人が、簡単な言葉で、できれば絵や文字を使って助けてあげるようにしていただければ、混乱も少ないと思います。

 同時に、本人が自分でやろうとしている時には、必要以上に世話を焼かずに、見守っていてあげるように話していただければ、そして自分で出来た時みんなで喜んであげられたら・・本人だけでなく、クラス全体に優しい気持ちが育っていって、みんなの成長にも繋がっていくと思います。


 自閉症の人って、どんな事をして楽しんでるの?

 自閉症の人でも、楽しみ、余暇の過ごし方は普通の人とそれほど変わりません。
 テレビゲームやCD・カラオケ・演奏会、旅行やキャンプ、絵画や木工・陶芸・写真、それに水泳・ボーリング・スキー・サイクリングなどいろいろあります。また、料理・買物などの家事も意外と余暇として楽しめると思います。

 ただ、なかなか自分で趣味を見つけて楽しむというのは難しいようです。まわりでいろいろ用意してみて、本人が楽しめるものは何かしら? と試してみるということが必要なようです。

 残念ながら、想像力を必要とする小説などは高機能の方でも少々難しいようです。また、団体競技の球技などは、ルールが覚えられないせいか、あるいは勝ち負けにこだわらない性格のためなのか・・・もともと人とコミュニケーションを取ること自体が苦手のせいなのか、取り組みにくいようです。

 それでも生涯楽しめる趣味をうまく見つけてあげられれば、これからの長い人生がより彩りあるものになっていくでしょう。


 自閉症ではないか? と心配しているのですが

 この「?」については、私たちはただの親達ですので、素人判断であれこれ申しあげることはできません。

 でも、もし「言葉が遅い」「指さしをしない」「視線が合わない」「ごっこ遊びをしない」「呼んでも振り返らない」「つま先歩きをする」・・などがあって、その疑いを心配されているのなら、一刻も早く専門機関(児童相談所、各医療機関、保健センターなど)で受診されることをお勧めします。
 自閉症に限らず早期発見、早期治療がいいのは全ての病気、障害に同じだと思います。

 ただお子さんが小さ過ぎた場合、「まだ判定はできない、もう少し様子みましょう」、と言われるかもしれません。
 
でも、子どもへの療育だけはすぐに始めた方がいいと思います。一般の精神遅滞のお子さんとは違い、「お母さん、いっしょによく遊んであげて・・」だけでは、障害は改善されていきませんし、子ども達も混乱して苦しむことになると思います。

 自閉症には、それに似た障害としてLDや注意欠陥症候群や多動症候群などがあります。またアスペルガーを自閉症とは別の障害ととらえる立場の方もいらっしゃいます。それぞれの障害によって、注意すべき点は少しずつ違っています。

 でもこれらの障害では、まわりの環境を整理してあげて、本人にできるだけ成功したという経験を積ませていく、という取り組み方は同じだと思われます。将来の療育のためには障害の正しい判定も必要ですが、とりあえず、今は納得できるお話をしてくださった人といっしょに療育を始めていきましょう。


 自閉症と告げられたのですが、これから?

  まず、子どもとより良くつきあい、子どもの持っている力を伸ばしていくためには、前向きに障害のことを学んでいくことが必要ではないでしょうか。

 困った行動が、自閉症としての障害からの特性だとわかると、「なんでこんな事をするの! なんでわからないの!」と怒ったり、泣いたりすることは減ってきて、「どういう風に伝えれば、この子にもわかるのだろう?」と工夫して、前向きに考えられるようになります。なによりお母さんの気持ちが安定してくるのではないでしょうか。

 また、子どもに役立つ情報や、子どもを育てていく中で同じ障害を持つ親同士、励ましあう場も必要でしょう。
 自閉症児・者や親のための全国組織としては、社団法人 自閉症協会があります。各県に支部がありますので、お近くの支部の連絡先を教えていただけると思います。(本部 03-3232-6355)

 私たち「育てる会」は岡山県内で同じ悩みをわけあって、明日のため、いえ今、今日からを大切にと、親と子で頑張っていこうという会です。子どもを育てることにより、私たち親も、まわりも、みんないっしょに育ち合っていこうという元気な会です。
 困った時はいつでも声をかけてください。お互い親同士です。難しい事はわかりませんが、我が子たちに幸せな人生をおくらせてやりたい。暮らしやすい環境を作ってあげたい。そう願う熱い思いだけはあふれるほど持っている会です。


 さああなたもひとりで悩まないで、みんなの力で子ども達を育てていきましょう。

付録:自閉症に関する推薦図書
         親の目で選んだお薦め図書です (2004.5)

  【 告知を受けたばかりの方へ 】

 『 自閉症児の保育・子育て入門 』      中根 晃 (大月書店)
 『 自閉症入門 』                 バロン・コーエン (中央法規)
 『 自閉症ガイドブック 乳幼児編 』      日本自閉症協会
 『 自閉症の治療教育プログラム 』      エリック・ショプラー (ぶどう社)

  【 もう少し詳しく自閉症について知りたい方へ 】

 『 自閉症スペクトル 』               ローナ・ウイング (東京書籍)
 『 自閉症 』                    中根 晃 (日本評論社)
 『 自閉症治療スペクトラム 』          中根 晃・市川 宏伸・内山 登紀夫(金剛出版)

  【 具体的な指導のやり方を探しておられる方へ 】

 『 自閉症児の発達単元267』        エリック・ショプラー (岩崎学術出版社)
 『 講座 自閉症療育ハンドブック』      佐々木 正美 (学研)
 『 認知発達治療の実践マニュアル 』    太田 昌孝・永井 洋子 (日本文化科学社)
 『 こうすれば伸びる自閉症児の指導法 』 上岡 一世 (明治図書)

  【 きょうだいや近所の方へ読んでいただける本 】

 『 光とともに・・・  』(コミック)        戸部 けい子 (秋田書店)
 『 自閉症の子どもたち』(絵本)        茂木 俊彦・太田 昌孝・稲沢 潤子 (大月書店)
 『 ぼくは うみが みたくなりました 』(小説)  山下 久仁明 (ぶどう社)

  【 親や本人が書かれた本 】

 『 自閉症の息子と共に  ありのままの子育て 』  明石 洋子 (ぶどう社)
 『 自閉症児との接し方 』               ローナ・ウィング(ルガール社)
 『 星降る夜は肩ぐるま 』               遠藤 康弘 (蔵書房)
 『 我、自閉症に生まれて 』              テンプル・グランディン (学習研究社)

  【 高機能自閉症・アスペルガー症候群についての本 】

 『 高機能自閉症 アスペルガー症候群 入門 』   内山登紀夫 他 (中央法規)
 『 自閉症 成人期に向けての準備 』         パトリシア・ハウリン (ぶどう社)
 『 「その子らしさ」を生かす子育て 』         吉田 友子 (中央法規) 

    育てる会「私のお薦め本コーナー」より 抜粋
        
http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/osusumebon.htm


 このしおりは、財団法人たばこ産業弘済会と社団法人日本フィランソロピー協会による「がんばれ
NPO!」プロジェクトの助成を受けて制作されました。

 また、しおりの印刷に際しては、日本財団より印刷機の助成をいただきました。

 特定非営利活動法人(NPO)

   岡山県自閉症児を育てる会  

 〒709-0826 岡山県赤磐郡山陽町和田194-1「太陽の家」内
         
Tel.Fax0869556758

  E-Mai acz60070@syd.odn.ne.jp  (事務局:冊子注文)

        teppey@mx3.tiki.ne.jp (HP担当)

  http://ww3.tiki.ne.jp/~teppey/sodaterukai.htm

 

 可愛いカットもいっぱいで、読みやすい冊子(A5版:22ページ)も出来上がりました。
自閉症の理解のため、広く配布できればと思っています。

冊子をお求めいただける方は、送料共で200切手同封で事務局までお願いします。
もちろん、このHPのプリントアウトは自由ですし、届いた冊子のコピー・印刷も自由にしていただいて結構です。

カット入りの出来上がった冊子の方を必要部数ご入用の方は、一冊 50円 + 送料でお届します。
(最初の1万部は、助成をいただいて無料で県下に配布できたのですが、助成数量が終了してしまったので、今後は実費だけは、申し訳ないのですがご協力お願いしています。)

願いは、正しく自閉症を理解してくださる方が一人でも多くなること。それだけです。

 

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