すごい!キッズルーム
鳥羽 美千子
参加ボランティアが47人に子どもが38人(本人22人、兄弟16人)。子どもよりボランティアの方が多いという、ものすごい贅沢なキッズルームでした。
岡大児童文化部のボードビルと影絵、2つのサークルの舞台が会場前面に設営されていて、始まる前から『今日はどんな事があるのかな?』と親の方もドキドキ、ワクワク。
いつもは手遊びから始まるキッズルームが、今回はトライアルコーナーを自由に廻るというものでした。遅れて来た子も自由に参加出来るトライアルコーナーからの始まりはとっても自然で良かったです。
合宿の時参加してくれて、小西先生のキッズやDRの動きを見て研究してくれたのでしょう岡大児童文化部の浅野くん(ジョワー)のリードがすごくうまくって、子ども達は音楽にあわせてはじめての体操を難無くこなしていきました。歩く・手をつなぐ・体をリーダーに合わせて動かす。ボランティアが多くて、いいお手本がいっぱいあるのでみんなも思わず一緒に動きを真似てしまいます。はじめての音楽と体操でした。それにもかかわらずこんなに自閉症の子が人の模倣をするなんて…。『すごい!!』嬉しくって、涙が出そう…。感動でした。
「ジョワーくん、お見事!!」
続く影絵のテンポがとっても良くて、少し暗くした会場にもかかわらず、パニックになる子どもは皆無でした。声もなく見いる子ども達に、『この子達は本当にあの大変な自閉症児?』なんて思わせられた瞬間でした。それだけ目を引きつける迫力のある舞台だったということでしょう。
さあ、次は隣のボードビル用の舞台にみんなで一斉に移動です。
ボードビルは、安心して見られるいつもの内容です。毎回同じ内容の繰り返しは普通なら「また同じ?」とツッコミが入るところですが、わたしたちの愛すべき自閉症児は、そんな事は言いません。だっていつもと同じ繰り返しが大好きなんですもの。安心出来るのでしょう。親としては、ドライアイスを使ったりして、煙を出したりしてはどうか?
な〜んてすぐに少し変化をつけてみたくなったりもするけれど・・・
彼らはきっと、余計なお世話、いつもと同じあのまんまが一番楽しめるのでしょうね。
舞台裏はてんやわんやだろうと思いますが、こちらで見ていると、動きにメリハリがあって、人形が愛らしくとっても上手かったですね。子どもと一緒で、親も何度見てもあきないのでした。あきないのは、学生さんの一生懸命さがその都度感じられるからかもしれませんね。楽しい舞台でした。
舞台の後、スカイバルーンをタップリと楽しみました。
40人ものボランティアが持つバルーンの中に子ども達は、喚声を上げて入ったり出たり…。
また、バルーンを子ども自身が持ってその空気を含んで動く布の重量や動きを楽しんだり…、タップリ、タ〜ップリ時間をとって、楽しみました。
こんなにいい時間を作ってくれた学生のみなさんに感謝します。
岡大児童文化部の皆さん、川ア医療福祉大学育てる会を支える会のみなさん、合宿スタッフだった玉井君に丸山さん(岡大)、弥富さん(吉備国際大学)そして、ノートルダム清心大の滝本さんや菅田くん・堀くん(岡大)、その他にも、きっと私が知らないボランティアさんも多く来てくださった事でしょう。
こんなに熱い人たちがいる、こんなみんなに出会えた事、そして同じ時間を共有できたこの時間を大切にしたい、そう思いました。
幸せいっぱいでキッズの荷物をいっぱい持って事務局まで帰りました。
みんなのお蔭で楽しかった。
これからもみんなヨロシクお願いします。
私達の会は、ボランティアさん無くしては考えられない会です。
こんな楽しい時間をどんどん子どもに母に作って行きたいと思っています。
ボランティアのみなさん、どうぞいっしょに苦労をしてください、お願いします。
それから、この場を借りて、担当世話人の頑張りをみなさんにも伝えたいと思います。
準備段階から、担当のMさん、Fさん、そしてKさんには、とってもお世話になりました。
子どもがまだまだ小さくって、大変な三人の世話人さん達です。本当にご苦労さまでした。「会報 41号」(2001.10)