sorry,Japanese only

  短期目標 および 重点項目 評価

〜 一年間を振りかえって 〜

家庭での評価 2000年.5月

 

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 哲平のIEPをみなさんに協力して作成していただいてから、一年間が過ぎました。
哲平も小学校を卒業し、養護学校の中等部に進学しました。

 これまで一年間、学校や家庭でこの個別的目標にむけて、哲平はがんばり、まわりも精一杯支援してきました。
一年間を振り返り、できるようになったこと、まだ引き続き努力していくこと、それをきちんと評価して、次の一年間のプログラムに生かしていくこと。
 それが教育計画だと思います。

 赤字の評価 が、今回の家庭・学校での取り組みの中で成果があったと思われるものです。

 青字の評価 は、今年度はうまく取り組めなかったものや、来年以降も課題となったものです。

 親の欲目かもしれませんが、一年間でずいぶん成長してくれたように思います。
やはり具体的な個別目標を決めて、学校や家庭で取り組んできたことが良かったのでは・・・ と思います。

 

 

個別的目標 

(T)就労にむけての課題

課題

(中期目標)

家庭での評価

【家庭での評価 19996月】

個別的目標 (小目標)

【家庭での評価 2000. 5月】

他人の指示に従える 日常行っている行為の簡単な指示には、ことばかけで従える 親以外に、指導者が誰であっても指示に従って行動できる

教師・ボランティアの指示にも従えるようになった

遊んでいる時でも、2〜3回の声かけで指示に従える  
混乱、パニック時には、自己コントロールが困難になり、指示に従えない時もある いやな事、苦手な事でも指示に従って努力するという姿勢を育てる

顔をこすりながらであるが、自分で気持ちを抑えようとする

わからない時、困った時、終わった時に指示を聞ける手段を持つ 困った時、「〜に聞いてごらん」という声かけがあって、初めて助けを求める事ができる。一人にしておくとイライラして奇声をあげることもある 「わかりません」「おしえてください」ということばを覚えて、使えるようにする

奇声をあげることはなくなった

指示された行為が終わった後、一人で勝手に別なことを始めたり、ただじっと待っていたりする 「おわりました」ということばを覚えて、使えるようにする

まだ1回完結の課題が多かったため「おわりました」という報告はない。お小遣いのもらえる手伝いの際には、自分でその金額分のお金を自分のサイフに移して、「終わり」の決まりとしている

持続して作業ができる 持続的な行動の際には、集中力が途切れ、再度の指示が必要なことがある 長時間にわたる行動であっても、指示書・指示図などを示しておくことにより、持続して行為を続けることができるようにする。

 特に学習面において、初めての事に対し集中力が続かないようなので学校と家庭で協力して、初めての課題には早く慣れさせるようにする

指示書を作るところまで、こちらの準備ができなかった

好きなこと、得意なことに対しては、根気強く作業が続けられる  
まわりのペース、流れにあわせて行動できる 常に自分のペースで作業したがり、人に合わせて急いだり、待ったりするのが苦手である 『急ぐ』とはどういうことなのか、を、まだ理解していないようなのでカウントを切ったり、時計を見せたりしながら、体の動きを速く動かす事を覚えさせていく。まだできていない人のために、『待つ』『待ってあげる』ということを、日常の生活の中でも教えていく。

「待つ」ことはかなり長時間でもできるようになった

「急ぐ」ということはまだ身に付いていない

整列・行進など、まわりの大きな動きには合わせて行動できるが、逆にそれだけできていればよしとして、意識を周囲に向けていないことがある  
仕事の変更、予定の変更などに応じられる 自閉症児の中では、比較的予定の変更などにも応じられる融通性を持っている 事前に話しておけば、予定変更も容易であるが、突発的な事態による変更にも対処できるだけの耐性をつけておく

突発的なアクシデントにも、自分で納得できるようになってきた

作業のやり方もパターン化しているが、話せば変更にも応じられる  
不要な動き、ことば、こだわりなどを止められる 常同行動などは少ないと思えるが、ことばによるこだわり(同じことばを繰り返し話すなど)は見うけられる 同じことばを喋っていることを、本人に気づかせ、意識させて止めていく

どうしてもこだわりとして同じ質問、同じ確認を要求してくることがある

意味不明な一人ごとをしゃべっていることがある 「おくち」と言って、気づかせる

気づかせれば止めることができる

仕事に必要なスキルの獲得 具体的に教えていけば、わりとすんなりと身につけていくだけの、潜在的能力は持っているようにも思える 将来の必要となるであろうスキルを見極めて、少しずつでも習得させていく

後述の趣味の欄にも書いたように、「さをり織り」等のスキルも覚えてきた

手先は器用なため、細かな手仕事なども習得できると思われる  
働くという概念を獲得させていく 現在はお手伝いのつど10円もらい、それを貯めて好きなビデオや本を買うのを楽しみに、意欲的に取り組んでいる 将来は週給、月給的にお小遣いを渡すという事で、働いて報酬を得るということを理解させたい。

今年は風呂洗いのみ月給制としたが、少しずつ項目を増やして、月給というイメージを身に付けさせてやりたい

 

 

(U)自立にむけての課題

課題(中期目標) 家庭での評価 個別的目標 (小目標)
日常生活・家事のスキルの確立    

食事

最近になって、偏食が次第に改善され、残さず食べられるようにきた 家庭では、ほぼ残さず食べられるが、給食ではまだ残すことも多い
食べ方は、好きなものからの1点食べである ご飯茶碗を左手に持って、3点食べをする

まだ最初にご飯だけ食べて、あとからおかずを一品ずつ食べていくというパターンである

時間がかかり過ぎる。指示し続けると食べる 時間内に食べ終わる

指示はなくてもだいぶ早くなってきた

時折り、右手に箸を持ちながら、左手で手掴みで食べることがある 常に箸を使って食べる

前よりは減ったが、つい手掴みになることがある

箸の使い方は注意すると直せる。ナイフとフォークは使い方がまだ習得できていない(ホットケーキならOK) 常に正しく箸を使う
ナイフとフォークの使い方も覚える

ナイフとフォークも使えるようにはなった

  調味料(醤油、ソース、ポン酢など)を、かけ過ぎる 適量をかける

まだ必要以上にかけないと納得しない

お皿に残ったソースなどをなめようとすることがある なめない

なめなくなった

こぼすことがある

好きなものが落ちた時は拾って食べ様とする

こぼさないように気をつけて食べる。落ちたものはゴミ箱へ捨てる

落ちたものは捨てられるようになった

トイレ

ほぼ、自立しているが、大便は不定期 なるべく朝食後、定期的に排便する習慣をつける

朝食後、定期的になった

トイレのドアに鍵をかけない。開け放していることもある トイレのドアはきちんと閉めて中から鍵をかける

大便時にドアを開けたままのことがある。
鍵も指示した時にかけるだけである。

入浴

三日に一度は父親と入浴し洗髪、残りの日は兄(中三)と入浴 一人で入浴する

一人で入浴できる

体は声かけがあれば一人で洗える 声かけがなくても体を洗う

一人で洗える

洗髪は1度目は自分で洗うが、洗い・すすぎとも不十分なため、仕上げの二度目は父親が洗髪 洗髪も一人で、最後までていねいに行う

一人で洗髪し、ドライヤーもかける

着替え・パジャマの用意、歯磨きの準備も兄か父親が行う 全て一人でできるようになった

洗顔、

歯磨き

洗顔は朝晩とも、水洗いのみ、石鹸はいやがる 目を閉じて、石鹸で洗顔もできるようにしておく

まだ顔には石鹸はつけられない

歯磨きは朝は電動歯ブラシ、夜は風呂場で通常の歯ブラシ。いずれも水洗いのみで練り歯磨きはいやがる 練り歯磨きも少しずつ練習していく

歯磨きは依然として水洗いのみ

清潔習慣

身づくろい、服装の整えは自分でできる  
耳掃除、つめきりは母親が行う つめきりは自分でする

足のつめは自分で切れるようになった

手のつめは噛んでしまう

髪の毛に、くしは入れない くしの使い方も覚える

ブラシはドライヤーとセットで使えるようになった。

くしは現在練習中だが、まだ自分の髪の流れが判ってなくて、反対向きに動かしたりする

手洗いはトイレの後だけ 外出後も手洗いの習慣を

汚れた時(汚れが見える時)は手洗いをするが、外出後の習慣はついていない

鼻水はうまくかめなくて、ティッシュで押さえるだけ、時々鼻の穴に指いれてなめる癖がある 鼻をかむことを覚え、指をなめる癖は、見た目も不潔なのでなんとかやめさせたい

鼻はかめるようになったが、まだ両方一緒で、片方ずつはかめない

鼻の穴に指をいれてなめる癖はまだ直っていない

散髪はカットはできるりが、首等のかみそりは嫌がる がまんしてじっと動かない

かみそりは嫌いだがなんとかがまんできるようになった

着替え

朝、親が用意した服に着替える 自分で服を選んで着替える

まだ親が選んでいる

寒暖の意識がないため、季節が変わっても同じ服装を着続けたがる それほど抵抗なく衣替えができるようになった
着替えに時間がかかる 手早く着替える

少しずつは早くなってきた

着替えの順番を決めている、裸になって、シャツ・靴下・ポロシャツ・ズボン・ハンカチ…  

料理

米をといで、炊飯器で炊けるようになった 自分でジャーに残ったご飯の量を見て、夕飯に炊く量を加減できるまでになった
母の手伝いで、指示にしたがって野菜などを切ることはできる 一人で簡単な料理ができるまでに教えていきたい

まだ指示がないと料理はできない

指示があれば配膳を手伝える 家族中のご飯を茶碗に盛る係りとなった
指示により食器を洗って片付ける 自分の食器をすすんで洗い場まで運んで洗う

家中の食器を洗ってかたづける

  うどん・ラーメン・やきそば等インスタント食品の調理もできるように教えていく

まだ教えていない

掃除

示があれば、玄関まわりの掃き掃除はできる 自分の部屋の片付けと、掃除機を使った掃除を覚えさせたい

掃除機は使えるようになった

雑巾はしぼれる 家ではモップを使うことも覚えた

洗濯

脱いだ服は下洗い用と一般用に仕分けして洗濯かごに入れられる 脱衣かごが変わってから、一緒に入れるようになっていた。指導要
洗濯機は遊んでしまいそうなので触らせていない 休日などを利用して正しい使い方を教えていく

まだ教えていない

指示があれば洗濯物は干せる 指示がなくても一人で干せるようにする

一人で干せるようになった

洗濯物のとりこみ、片付けはさせていない 畳んで家族の物をそれぞれのタンスに片付ける

まだ教えていない

その他

家事手伝い

庭の草花への水やり、新聞のとり込み

玄関の靴の片付けなどの手伝いは行っている

水やりは適量がわからず、1ヶ所ばかりにかけすぎたり、かけたりなかった所もある
  買い物、風呂の掃除、ゴミの処理なども教えていきたい

買い物は荷物持ちとして役に立っている。
風呂の掃除は手伝いとしてできるようになった(月給制の小遣いつきのお手伝い)

ゴミの処理はまだ教えていない

具合の悪い時に助けを求めるなど、健康管理の意識をもつ 体調が悪くても、自ら訴えることはなく、親が様子がいつもと違うことで気がつくことが多い 頭が痛い、おなかが痛いぐらいは言えるように

言えるようになった

服薬は粉、顆粒は飲めるようになったが錠剤、カプセルはまだ飲めない ビタミン剤、栄養剤などで練習中

最近、忘れていたのでまた再開しなければ・・

体温計はうまく使えないので、ひたいで熱を測る 一人で体温計を使えるようにする

体温計も使えるようになった

外出先から電話で助けを求めることはできない 電話のかけ方、受け方を教えていく

まだ片方がそばについて、自宅に電話してみる程度

医者には行けるが、歯医者は少し嫌がる 指示されれば医者へも歯医者へも行けるように

この一年、虫歯はなかったので歯医者へ行く機会は持てなかった

金銭に対する理解 お金=貯めていけば欲しいもの(ビデオや本)が手にはいる物、という概念はついてきたように思う お金は大事なもの、無駄使いしてはすぐになくなってしまうもの、ということも覚えさせたい

まだほしいものが、買えるまで貯めて、貯まったら買うというパターンである。

お金=労働(手伝い)の報酬として手に入るもの、ということもわかってきたように思える 家族のための無償の奉仕もある、ということも示していきたい

買い物の際など、頼めば重い荷物でも頑張って持ってくれるようになった

金銭の管理 スーパーなどで指示があれば、自分の財布からお金を払うことはできる 一人で買い物ができる

まだ親が側について、適宜指示を出している段階です

多めに払うが、おつりを受け取らないことが多い 1000円>980円というのが現場で(サイフとレジの表示を見比べて)理解できていないことが判明
こづかい帳はつけたことがない こづかい帳をつけるためにも算数の筆算以外に、電卓の使い方なども教えていきたい

まだ電卓にはチャレンジさせられなかった

危険なこと、非常識な行動は行わない キャンプファイアーや焚き火など、火には強い興味を持っている 火は危険なものということをはっきり認識させ、正しい扱い方を身につけさせる

興味を持ちすぎそうなので、大人が側にいて火をあつかってきた

ガスコンロもガスもれやガス消えのおそれがあるので、点火はさせていない(消火のみ) 料理等で使うこともあるので注意点や取り扱い方法をしっかり教える

今年もまだ点火は教えなかった

自傷行為、他害行為とも、いまのところ出ていない 現在も安定して暮らしている
パニックもひどくならないうちに、自己コントロールで抑えることができるようになってきた 顔をこすりながらであるが、なんとか自分の中で解決、納得しようとする姿勢が見られる
同居人や周囲の人と適切な人間関係を作る 挨拶は一対一で話しかけられれば、おうむ返しで挨拶を返す程度である 自分からすすんで挨拶をする

まだ自分からは挨拶できない

睡眠障害はなく、寝つきはよいが、朝は父に起こされる 自分で目覚まし時計で起きる習慣をつける

依然として父に起こされている

テレビの音量レベルにこだわる時がある 夜間や他人の電話中などには、音量を絞ってもがまんする

こだわりは以前よりは明らかに減ってきた

テレビの番組内容が嫌な時、他のチャンネル数“9”とか“25”とか言い続ける 正しく「チャンネル変えてください」という言い方を使うとともに、他の人たちが見ている時にはがまんをするということも覚える

「チャンネルを変えてください」という言い方は覚えた

なかなかがまんは出来にくい

今はまだ、“相手が、どう考えているか” ということまでは、思いがいたっていない 将来的には、人の快・不快まで感じた上での行動がとれるようになってほしい

現段階ではまだ無理のようである

「自分のもの」という意識はできつつあるが、「人のものだから触ってはいけない」とまでは思えていない よその車の中を覗き込んだり、触ってみたり、注意すればあわててやめるので、してはいけないということはわかってきたようである
人前でパニックを起こしたり、大きな奇声をあげることは少なくなっている しだいしだいに、パニック、奇声とも減ってきている
立つ位置、すれ違う時など人との距離が近過ぎる 適度の間隔を教えていく

まだふさわしい間隔はわかっていない

なにかを聞かれた時など、極端に小さな声になることがある 普通の声でしゃべれるように教えていく

声がわりしてから、だいぶ大きな声で応えられるようになってきた

 

 

(V)生活の質を高める課題

課題(中期目標) 家庭での評価 個別的目標 (小目標)
楽しめる趣味を持つ    

絵画

自分からすすんで絵筆をとるようになった、興がのれば集中して描き続ける このまま趣味として伸ばしてやりたい。重ね塗りが多いので水彩よりも、油絵の方がよいかも、と考慮中

絵画教室に通うようになってから、よりいきいきとした絵が描けるようになった

木工

のこぎりや金槌は上手に扱う。現在糸のこの使い方を練習中 単純作業ばかりでなく、作品にまでしあげられるようにしていきたい

母親が忙しくなった為か、なかなか一緒に木工には取り組めていない

映画・観劇

子ども向きのものであれば、最後までイスに座って楽しめるようになってきた 大人向きのドラマでも、テンポが良ければ楽しんで見ている

ビデオ

宮崎駿監督・スタジオジブリ制作のアニメなどが好きで繰り返し見ている 一人にしておくと、巻戻しを繰り返し同じシーンばかりを見ているので、普通の見方をさせていきたい

依然として同じ箇所を見たがる

テレビゲーム

アクションゲームなどが好きで、結構熟練してきているが、どうしてもクリアできないとパニック気味になることがある うまくいかなくても、楽しめるという余裕を持つことを覚える

パニックはあまりおこさなくなった

パソコン

今はお絵描きソフトや内蔵のゲームソフトで遊んでいる程度 ワープロソフトにも興味を持ち始めたようなので、うまく教えていきたい

今年は、ゲーム専用機ばかりであまりパソコンには触っていない

読書

絵本やアニメ本が好きで、持ち歩いてよく見ている。内容はほとんど覚えている 想像力を必要とする、活字での小説や物語は無理かも?

アニメの絵本は好きで、時々ビデオと見比べたりして楽しんでいる

日記

声かけがあれば書けるが、内容はほとんどパターンしている 時折、印象的な出来事があった日には自分から書きたいことを言うことがあるので、大事に育てていきたい

今年は日記はお休みしていたので、また習慣づけていきたい

音楽鑑賞

気に入ったCD「たま」などはあるが、さほど興味は示さない 大江光さんのCDなど、好きな音楽も増えて聴いている

ジグソーパズル

以前は作ってはバラバラにしてまた作るという楽しみ方だったが、最近は額にいれて飾っている 自分の部屋に飾るということで、部屋をきれいにする、ということにも繋がっていけば

最近は興味がなくなったのか、ほとんどやらなくなった

ビーズ絵

学校で教わったビーズ絵であるが、本人結構楽しんで、集中してやっていた なかなか、家では取り組めないが、本人結構楽しめるようなので、機会があればまたやらせてみたい

家庭では材料のパターンを買ってやらなかった

今年は編物を覚えて根気良く編んでいた

刺繍

これも学校で教わった教材ですが、自分でデザインを工夫などして、根気強く楽しんでいた

さをり織り

まだ母が織っているのを見ながら、少しやってみる程度 興味もあるようなので、自由に織らせてみようかな、と思っているところ

興味がでてきて、配色も自由に考えて意欲的に織っている

水泳

毎月水泳教室でプールには行っているが、まだ訓練で“行かされている”という気持ちのよう 運動があまり好きではないので、泳げるようになって趣味にしてくれれば、という願いです

やっと顔つけもできるようになり、プール自体は好きになってきた

園芸

庭の草花を勝手に植え替えしたりして困っている 哲平専用の花壇を一つ与えてやり、任せてみるつもり

花壇は決めてやったが、まだ種から花に育つということが理解できていないようなので、季節の草花を蒔いて教えていきたい

陶芸

備前焼など、体験させてきたが、粘土の感触やロクロの使い方などまだ本人楽しむという所までは達していない 将来の趣味の、可能性の一つぐらいで考えています

今年一年は残念ながら土に触れる機会はなかった

ボーリング

ガーターレスレーンなどが設定されていれば楽しめる 休みの日が結構忙しく、家庭で連れていってやれなかった
活動の一つに組み込んで場を設定してやりたい

旅行

交通機関、バス・電車や出かけることは、本質的に好きである 将来は一人で、あるいは仲間達と計画をたてて旅行に行くことができれば・・

キップを買ったり、自動改札機を通ったり、少しずつスキルを覚えている

キャンプ

キャンプは好きで毎年、就学前から夏休みには毎年34ケ所、自閉症児のためのキャンプを体験してきている 一般の子ども達に混じってのキャンプも体験させてやりたい

今はまだ一般の子どもとのキャンプにはメリットが少なそうなので、ボランティアさんといっしょの自閉症児のキャンプを楽しんでいる

山登り

現在は趣味ではなく、療育の一環として、“登らなければいけないから登る”という意識で登っているように思える 父親が山歩きが好きなので、将来的には、一緒に山歩きを楽しんでくれればという願いを持っている

頂上での弁当、おやつを楽しみに、山登りも楽しめるようになってきた

料理

今はお手伝いという間隔であり、指示されれば材料を切ったり調理を行っている 料理もうまくすれば、趣味の一ジャンルとなりうるのではないか・・と期待しています

すきなカレーやシチューなど自分から進んでお手伝いしようとする姿勢がみえてきた

その他

  今後の課題として、今まで経験してこなかった、たとえば、

切り絵、マラソン、釣りなど

いろいろな機会を作ってとりくませてみたい。もしかして本人の楽しみとなるものが、他にも見つかれば・・

今年からはじめた乗馬が、今は一番好きな趣味となってきている

交通機関や社会資源を利用できる暮らし    

徒歩

散歩は苦にしないが、田舎のことなので歩ける範囲にある施設は、公園、児童館、小学校、それにコンビニとスーパーが各一軒程度である お手伝いを兼ねて、犬の散歩など。またジョギングなども取り入れていきたい

なかなか散歩、ジョギングなど、やった方が良いとは思いつつも、取り組めなかった

自転車

行動範囲は広がると思うが、現在はまだ自転車に乗れないので、小学校でも特訓中 自転車に乗れるようになれば、図書館や公民館など、一人で自由に利用できそうな施設はあるので、特訓の成果があがってほしい。そして、まずその前に交通ルールを覚えるため、実際の道路で実地に覚える

乗れるようになった

電車・バス

飛躍的に行動範囲は拡大するが、一人ではまだ利用できない 少しずつでも訓練して、一人で利用できるよう、利用方法をおぼえさせたい

キップを買ったり、整理券をとってお金を払ったりも、指示があればできるようになった

地域サークル

町内の障害児のサークルに入り、月1回の活動を行っている 将来にわたり、地元での仲間づくりに繋がれば・・

毎月1回の活動で哲平にとっての知り合い、親にとっての仲間も増えてきた

子ども会

子どもの絶対数が少ないため、活動が停滞状態になっている。哲平は隣の学区の小学校に通っているがクリスマス会やラジオ体操などには参加している 地域で暮らしていくことを考えると、子ども会にこだわらず地域の子ども達ともっと接する場の設定を(親の宿題)

中学にはいり、子ども会は卒業

公民館活動

現在は利用できる活動・講座等は残念ながらあまりない 将来的には青年学級等もみんなで作り利用させてやりたい

まだ参加できる活動はない

子ども劇場

地域の子ども劇場で、観劇などに参加している 高学年、青年部まで続いてくれれば、経験の世界を広げる一助になるのではと考えている

観劇は楽しめるようになった

美術館、博物館

まだ興味は示さないが、指示されればがまんして見て廻ることも少しはできるようになってきた まだ興味は示さない

百貨店、スーパー

もともと商業施設は好きであったが、最近はお金を貯めての買い物なども楽しみになりつつある 自分で買いたいものを決め、小遣いを貯めて、カレンダーで買う日にちまで決め、買い物を楽しめるようになった

図書館

本を借りると同時に、管理システムのコンピュータを使わせてもらい、本人“ボランティア”で働いているつもり 今年はあまり本を借りには行かなかったが、夏休みにはボランティアに行かせてもらう予定
自ら目標を決めて、張りのある生活を    
  お手伝いをしてもらったお金を貯めていけば、欲しいものが買える、ということが少しずつわかってきた お金が「労働の対価」としてある、という事が理解できてとても良かったのだが、それとは別に家族が喜んでくれるから・・という無償の労働も教えていきたい

「助かったわ」「ありがとう」という言葉がけは忘れないように、してきたつもり(本人は相変わらずのポーカーフェイスであるが)

  楽しみのある日を、カレンダーに○をつけて、頑張る(例えば、こだわっていることばを言わないようにがまんする など)ことができるようになってきた 自分で目標と日時を決めれるまでになってほしい

自分でカレンダーを見て日にちを決め、書き込んで納得できるようになった

    今日と全く同じ明日が、ずっと続いていくのではなく、「人生の目標」と言えば少し大袈裟かもしれませんが、なんらかの張りや生きがいを持って暮らせていけたらと願っています

 

短期的目標の評価 

   〜 個別的目標(小目標)の中から優先順位をつけて

           小学校の間に家庭で具体的に取り組んできた課題 〜

                            

〇 将来の自主通学、通勤に向けて、また生活圏を広げるためにも、なんとか自転車には乗れるようにする。
● 自転車には乗れるようになった。

〇 自分で財布からお金をだして買物ができるようにする。
● お金は出せるようになったが、きっちり出そうとして混雑時のレジでは渋滞の原因となることもある。

〇 人に合わせる練習をする。(テレビのチャンネル、順番待ち、好きな事をしていても人の指示で中断できる など)
● 待つことを覚え、指示があれば人に合わせることも比較的できるようになった。

〇 料理(マカロニサラダ、味噌汁 など)を一人で作る。
● まだ一人では無理で、指示を受けて母を手伝う程度。

〇 家族全員の配膳(夕食)と片付け、食器洗い。
● 配膳は指示があれば。片付けと食器洗いは進んで行なえる。

〇 一人で目覚まし時計で起きて、着替える。
● まだ朝は家族に起こされている。

〇 風呂洗い、お湯張り、入浴、体洗い、洗髪まで一人で、指示がなくても丁寧にできるようになる。
● 入浴に関しては、一人でできるようになった。

 

 

 

  一年間でずいぶん出来ることが増えてきた、というのが実感です。
  これからも、長期目標に向けて、少しずつでもできることが増えるよう取り組ませていきたいと思っています。

  この評価を踏まえて、今年の、中学一年のTEPTeppey's Educational Program U)を作りました。

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