ヴェジタブルなページ

 「 地(ぢ)だいこん 」の巻き

 在来原種に学ぶって、いったい何?
わが家も 毎年作っている自慢の地だいこんがあります。本当は 地かぶですが。
曲玉(まがたま)に似た形で、20p弱くらい、上部は紅色、すこし歯ごたえの
ある在来種の 地かぶで 当地では「まんぜん かぶら」と呼んでいます。
葉も根も風味が格別によい 地かぶです。酢漬けや朝漬け、時に漬けた後 焼い
て食べます。酢漬けにすると とてもきれいで 自然なピンク色になります。
名前の由来は、万善(まんぜん)というごく限られた集落しか作れないからです。
種(タネ)に至っては、わが家から20qくらいの たった一軒の農家しか採取
が出来ません。その方に毎年 種を快くわけて頂いています。
たった一軒の畑しか種が取れないということで、自然交雑もせず、また自家採種
の”わが家のタネ”として長い間、保持されてきたのです。これからも。
その地の 在来種は固定種であり、F1品種(一代雑種)のような広域適応性は
期待できません。広域適応性とは逆に、その地の品種はどんどん地域化、個性化
していくことで成立したのです。
 ダイコンは、地中海沿岸地方が原産地とされ、それが2千数百年前に中国に伝
わり、全土で普及して分化し、それが日本に伝わったとされています。
ダイコンも、今では青首だいこん一色の様相ですが、一昔前までは、たくさんの
地方品種があり。名前がついている品種だけでも100種以上あったとか。
NHKで以前 青首だいこんが占領 と放映していましたが。知らなかったなぁ。
野菜作りの種子も、〇〇用に育成した一代交配の食用〇〇 というような品質が
高く、作りやすいF1品種に変わってきました。品種改良のおかげで、味もよく
なり、種類もたくさん、耐病性、耐候性も進んできました。
半面,種子を守り継ぐのが、我々の手から離れて・・その最たるものが、遺伝子
組み換え作物です。遺伝子の知的所有権という大きな利潤を求めて,欧米の農薬
会社、種子会社、遺伝子工学会社が遺伝子組み換え作物の開発にしのぎを削って
います(稲田さんwrote)。 ”次世代にいのちをもたない種とは何だろう?” と
種の問題から取り組んでいる「いのちのたね」のネットワークもできています。
たねっと事務局(京都の塩見さん E-mail:inspire@ro.bekkoame.or.jp)
玄米食の方も いのちのある米(玄米は芽が出ます)を食べることの 大切さを
考えられています。
 F1品種の新しい野菜作りも楽しいですが、その地の環境に最もなじんできた
後世に伝える ”わが家のタネ”の野菜、味、いのち 育てていきたいですね。


今年の 畑の写真です。
地種(じだね)は今年のような異常気候
には強い? はず なのですが・・
例年のようには育ちませんでした。
腰高ですので、半分近くが土の外です。
土の中でL字型に曲がっています。
土の中の部分は白色です。
葉が大根の葉 と違いますね
かぶ の葉です。味は だいこん?


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