久々の水泳教室に参加して
鳥羽 紗代
先日約4ヶ月ぶりに水泳教室に参加しました。
なかなか行きたくても体調不良や仕事の関係で参加できなかったのですが、やっと参加できる事になりました。でも久し振りのボランティアには少々不安もありました。
水泳教室のボランティアは子どもに水の楽しさを分かってもらうためのボランティアです。子ども一人一人の水に対する慣れや、ボランティアとの信頼関係、親御さんの水泳教室に対する取り組み方、そしてプールでの子どもとの対応。少しの失敗で、せっかくの積み重ねが台無しになってしまうという心配、また(自分自身水泳が得意ではないので)上級コースの子どもの担当になった時にうまくサポートしてあげられるのだろうかという不安を前日まで抱えていました。
当日、私が担当することになった子ども(Uくん)は、少し間が空いての参加で、私同様少し不安をもっての参加だったようでした。お母さんと離れてプールへの階段を下りてながら、どちらからともなくつないだ手を、Uくんがぎゅっと握ってくれた時、「私のことを頼ってくれているんだ」「不安がっていては子どもにもそれが伝わってしまう」という何だか責任感というか暖かくて強い気持ちが湧いてくるのを感じました。
その後の1時間半は、もう夢中でUくんと一緒にとっても楽しい時間を過ごしました。終わってから、お母さんに「今日は何だかとってもいい顔をしていました。楽しかったんだと思います。ありがとうございました」と言われた時、目の前がぱあっと明るくなった気がしました。その時に私が感じた事を文章にするのは難しいのですが、『ボランティア』ってしてあげるものじゃないんだという誰もが口にする言葉が、自然に自分の中に生まれたような感じでした。Uくんとプールへの階段を下りていた時に二人を包んでいた不安な空気を消してくれた暖かくて強い気持ち。それは「この子と一緒に楽しい時間を過ごしたい」という『ボランティア』としてではなく『私』としての気持ちで、きっと誰もが子どもの笑顔のために頑張る時に感じる気持ちなんだと思います。
失敗して落ち込む事が少なくない私ですが、こんな私でも、子どもを「いい顔」「楽しい顔」「笑顔」にする事ができるんだと思うと、まだまだ頑張れる気がします。就職して本当にボランティアをする時間が減ってしまいましたが、一人でも多くの子どもの笑顔を見るために、自分自身に元気をもらうために、ボランティアを続けていきたいと思いました。
これからもどうぞよろしくお願いします。
(「育てる会会報 45号」 より)