sorry,Japanese only

平成18年11月30日

 

 第103号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 103号 目次

 木枯らしに負けずに
 第5回 支援者養成セミナー 案内
 吉備国際大学招待行事 報告
     「 しょくよクッキーの秋 高梁でウォーキング☆ 」
 川崎医療福祉大学招待行事 案内
     「 川福クリスマス会 〜コンサート〜 」
 木工教室・勉強会のお知らせ
 支援者養成講座 報告&案内
 AAO・キッズルーム・サッカークラブ・水泳教室 の お知らせ
 私のお薦め本コーナー
     「 自閉症 〜私とあなたが成り立つまで〜 」
 近隣の講演会等のご案内
 掲示板
 事務局だより

 

北風に落ち葉が舞う季節。めっきり寒さも厳しくなりました。
皆様、いかがお過ごしですか?
木枯らしの中、冬は屋外へ出るのは億劫になりますね。
でも寒さに負けず思い切って外仕事で体を動かしていると、次第に中から温まってきて、それはそれでなかなかのもんです。
私も鼻水をすすりながら、庭の花壇や芝生の手入れを始めました。
長年、忙しさのあまり放りっぱなしだった我が家の庭は荒れ放題で、芝生とは名ばかり、いつのまにか雑草の方がはるかに多くなっている有様でした。
そこで一念発起。芝生から雑草を抜くより、思い切って芝生自体を全部引っぺがすことにしました。朝、哲平が会社に出かけた後の時間(冬には、まだ太陽が顔を出す前、6時半過ぎに出勤です)などを使って、コツコツとがんばっています。毎日1uずつぐらいをクワを使って力まかせにエイッです。今ようやく庭の2/3ぐらいの芝生(雑草?)がなくなり、正月前にはきれいになる予定です。外仕事の他にも、日曜大工全集と首っ引きでトイレのタンクの水もれを直したり、障子を張り替えたりと、家の中の仕事も結構面白いです。
そういえば、昔はパンを焼いたり、ケーキを焼いたり、パッチワークをしたりするのも好きでした。
哲平が自閉症とわかってからは、生活が激変してしまった私でしたが、今ようやく哲平に手はかからなくなり、昔のような時間を持とうと思えば、持てなくもないはず・・・
また、ケーキぐらい焼いてみましょうか? 風も少しおさまった夕方、積み上げておいたほどよく乾いた芝に火をつけながら、夕焼けを見上げながら思う今日この頃です。

さて、12月2日(土)によこはま発達クリニックの内山登紀夫先生をお招きして講演会を行いました。講演の詳しい内容については次号に譲るとして、私が先生のお話を聞いて、最も心に残った言葉を一つ紹介します。
自閉症の人には普通の人(多数派)と同じ接し方ではいけない。彼らの脳は多数派の人とは違った方法で機能しているのだから、その機能に合わせた教え方や接し方をしなければいけない。
ここで言う “違う” 脳というのは、決して私たちと比べて “劣っている” という意味ではない。いや、むしろ“優れている”のかも知れません。
そうかもしれないです。私は息子との生活の中で、彼の良さについて、自閉症の持つ優れたところについて感じることが増えてきました。
彼はきっちり仕事をこなそうとします。決してあきらめません。飽きることなく、コツコツ努力します。また根気もあって、素直です。こんな青年は、いまどきこの年頃ではまれではないでしょうか? 自閉症だからこそ、この良さを持っているのだと思います。息子だけでなく、周りに暮らす青年たちも、みんな純で素直で頑張ります。
でも、息子の良さ、自閉症の青年の良さを発揮してもらうためには、それなりのやり方、こちらからの伝え方や、本人の学び 方・理解の仕方への配慮が必要です。
新しい事をはじめる時には、見通しを持たせる事がとても大切です。おしゃべり少しはできても、言葉だけで伝えられると思うと大間違いです。息子には分かるような形での手順書や指示が必ず必要です。見ただけで分かりそうな簡単なことでも、一度やってみせて、本人がわかったことを確認しなければなりません。
現在会社では、支援員のIさんが様々な支援の方法を考えてくださったり、支援グッズを作ってくださったりしています。
実は、哲平が会社に入ってしばらくしてから、一時緊張とストレスのためか神経性の腸炎で、休憩時間の度にトイレに長時間入っているという状態でした。それが、哲平にとってわかりやすい支援や、先のことに見通しが持てるように環境設定を変えていただいたおかげで、徐々に減ってきて、今ではトイレに行くことも全くなくなったそうです。
そのトイレに行く回数も、毎日きっちり記録していただいているおかげで、それぞれの支援によりどれくらいストレスが減ってきて、安定していったかもはっきりと分かります。哲平にとってはトイレの回数はストレスのバロメーター。
今、すっかりトイレに行くことのなくなった哲平は、安心して会社で働けるようになったということでしょう。
このように
「自閉症の人は、適切な支援さえあれば、誰よりもよく働ける!」
これは仕事だけでなく、小さな子どもたちにも言えることです。
「その子に合わせた良い支援があれば、安定して取り組むべきことに集中できる」
今、赤磐ぐんぐんへ来ている自閉症の子どもたちが安定して学んでいるのを見るにつけ、この子ども達に適切な支援を将来も続けていくことができれば、どの子もしっかり働く大人になれると思う私です。
小さい子を思わず叩いてしまったAくんは、イライラさえしていなければ決して叩いたりしません。それがいけないことを知っているので、安定していれば叩かないで過ごせます。ですから私たちは叩かざるをえないその環境を考えることで、問題行動を減らすことができると考えています。
叩くことだけを止めても決して問題は解決しません。
問題行動(ここでは小さい子を叩いてしまう)を、本人の側の問題ととらえるのか、周りの側の問題ととらえるのか、その行動の原因を考える視点をどこにおくかによって対応は違ってきます。
本人の側の問題ととらえ、その行動を止めることに終始すると、その本人が(自分の思いに反して)叩かざるをえない状況は変わっていないわけですから、止められた行動は今度は違う方法で噴き出してくるということになるでしょう。あるいは内に向かって自傷や固まりに姿を変えるかもしれません。
問題行動が形を変え、より頑固で固執されたものになっていく経過をたどることを私たちは恐れています。
一方で、薬を使って安定させるというやり方もあります。これも問題行動の根本へのアプローチは何もないわけですから、緊急的一時避難の役割はあっても、本質的な解決にはならない状態です。
私たち赤磐ぐんぐんでは、叩いてしまうのはなぜか、そこから始めます。
その原因と思われるものを、詳しい行動観察の中から一つ一つ探っていきます。そして、その時、彼がイライラしてきた原因の一つが、小さい子の声や姿であったとしたら、まずは小さい子と離して、彼がゆっくり安定できる環境をまず作ります。そして課題も彼がイライラしないですむように、その時期には彼に合わせて教材や課題を少し簡単なものに変えます。またより彼がわかるような提示の仕方を考えていきます。
その上で、いけないことを知っている彼が叩かないですむような自己統制力を少しずつ身につけていくよう、肯定的に褒めながら指導していきたいと思っています。
今は、TEACCHというモデルがしっかりあって、ここを目標に取り組んでいけば、必ず自立への道は開かれていくという確信が持てるようになってきました。昔はよくわからず試行錯誤してきた私たちですが、今の時代の子ども達には、きっとみんなに明るい未来があると信じて療育を行なっています。

さて、話は変わって・・・
哲平は、11月3日〜5日に行われたスペシャルオリンピクス熊本大会に、岡山県代表として仲間たちと参加してきました。今回はボウリング部門での参加です。この大会は4年に1回の世界大会(今回は上海)への日本代表選考も兼ねている大きな大会で、私もボウリングのコーチという立場で女子アスリート(選手)たちに付き添って参加しました。
哲平は予選3ゲームトータルで299点、決勝304点という安定した得点で銅メダルをいただくことができました。
予選でいつもより高い得点が出たため、参加した岡山チームの中でも一番レベルの高い決勝ディビジョンに振り分けられてしまったのですが、自分よりうまい人たちの中でも、決勝でもがんばって堂々3位の成績を挙げたのは立派でした。
残念ながら3位ということで、日本代表は逃しましたが、指示のない中、しかも初めての大勢の人の中で自分なりに頑張れたこと、大いに褒めてやりたいです。
先日は岡山県庁へ副知事を、岡山市役所へ市長を、メダルをもらった8人の仲間と一緒に訪れて熊本大会の報告をしてきました。
また、哲平、冬に入って今年もマフラーを編み始め、すでに4本編み上げました。
マラソンでお世話になった山口衛里さんと、アートリンクのパートナー佐藤朋子さんにプレゼントしました。まだまだ差し上げたい方はたくさんいらっしゃいますが、果たしてどれだけ編み上げられますか。彼はヒマを見つけてはコツコツ、コツコツ編んでいます。
県庁での待ち時間、内山先生のセミナーの間、車の中や会社での休憩時間、風呂上りの寝る前のひとときに・・・
もちろん動機の主な部分はお金です。1本仕上げたら1000円のお小遣いがもらえるのです。今年も動機は少々不純(?)ですが、がんばる哲平です。
さて、今年はどなたの元に哲平からのプレゼントが届きますか、乞うご期待!
悪い風邪がはやっているとも聞きます。
寒い中、みなさまご自愛ください。 それでは!!
育てる会代表 鳥羽 美千子

吉備国際大学 招待行事 報告

10月22日(日)高梁市にて吉備国際大学招待行事 「しょくよクッキーのあき 高梁でウォークッキング☆」が開催され、育てる会から9家族26人の親子が参加しました。(申込多数でお断りした皆様、申し訳ありませんでした)
吉備国際大学の招待行事は「僕達の学校のある高梁市で育てる会の親子に楽しい時間を過ごしてもらおう」と毎年企画してくださっているものです。
毎年様々な工夫やアイディアいっぱいで参加者一同楽しみにしている行事です。
クッキー作りという自閉症の子どもには難しい内容でしたが、道具を一人一人探せるように色で示してくださったり、めん棒で生地を伸ばす際のためのジグを用意してくださったり、子どもがやりやすいように手の大きさに合わせた型抜きを用意してくださったり、手順を丁寧に写真つきで準備してくださったり、時間が分かるように口頭だけでなく大きな時計の絵で示してくださったり・・・。
ウォークラリーでは、危ない場所や踏み切りでスタッフの方が道路に立っていてくださって笑顔で「楽しんできてね」と送り出してくださいました。また歩くだけでなく、目的意識を持てるようにスタンプやおやつをもらうなど、それぞれの場所でのイベントにも工夫があり、それが効果的でした。
子ども達にとっては初めての場所・初めてのことも多く、中には困ってしまう場面もありましたが、保護者の方とボランティアさんとが一緒になって「どうやったら本人が楽しいって思ってくれるか」を考えながら一日を過ごせたように思います。
吉備国際大学の皆様ありがとうございました。楽しい思い出深い秋の一日となりました☆
参加された方から、感想をいただきましたので、ご紹介します。

【保護者からの感想】

先日は楽しい時間を過ごさせていただき本当にありがとうございました。
ボラのAさんは、息子の苦手な小さな子の声などに配慮してくださって、とても助かりました。最小限のトラブルで済んだのもご配慮のおかげだと思っています。もう一人のボラBさんは、息子とよく気長に接してくださったことに感謝しています。年上の男性に甘えたい息子の気持ちも満足できたことと思います。
色々細かい点まで事前にしっかりと話し合ってくださっていたおかげで、皆さん楽しく過ごすことができたと思います。歩くことが苦手な子どもにとっても、ウォークラリーは色々なゲームやお土産があって、楽しいものだったのではないでしょうか。毎年このイベントに参加させていただいていますが、今年は特に小さい子にも参加できるように、クッキー作りのジグなども工夫してあって良かったように思いました。事前の準備など大変だったと思いますが、できればまた来年も呼んでいただけると嬉しいです。
いつも吉備国のイベントは心暖まる良い会ですので、ぜひ続けてください。どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。  (Aママ)
今回で二度目の参加でした。前回は泣くことが多くて「今回はどうかな?」と思いましたが、お昼ご飯の後の公園での遊びやウォークラリーでの外に出る機会が多いプログラムだったので、涙の出る回数も前回に比べてぐっと少なかったです。クッキー作りも楽しく参加できたので、本人も楽しかったと思います。
ぜひ来年も参加したいです☆  (Rママ)
先日は招待行事に参加させていただきありがとうございました。今回はクッキー作りということで、妹もとても楽しみにしており、二人共嬉しそうにクッキー型をぬく姿は見ていて微笑ましかったです。特にクッキーを伸ばす時に使った方法はいいアイデアだなぁと感心いたしました。この時期の高梁は気持ちいいので、スタンプラリーも子どもには楽しかったみたいです。毎回子ども達が飽きないように色々考えていただいて本当にありがたいです。また来年もよろしくお願いしますね。  (Fママ)
先日は楽しい行事に参加させて頂きありがとうございました。
今年で三回目の参加となるのですが、毎回違った企画で楽しませてもらい、その度に子どものいつもとは違った表情を発見させてもらえて、親子ともに本当に楽しくて、いつも感謝で一杯です。ありがとうございました。きっと、皆さんのご苦労もたくさんあったことと思います。
今回は、しょくよクッキーというネーミングも面白くて、子どもが“クッキークッキーつくるの”とわくわくして当日を待っていました。小学校の先生にも大ウケで、「面白い行事ね」と給食時の話をする良いきっかけになったようです。
当日、調理室からクッキーの焼ける香ばしい香りが漂い始めると、“私のクッキー焦げてないよね?”と何回も聞き返しながら、ちょっぴり心配しつつも待ち続けていたようです。
帰りの車では乗ったとたんに食べていました。なんとなく可愛い姿に、親もニッコリでした。帰りの車ではいつもの決まり文句「来年も行こうね!」を連発していました。
子どもの楽しい笑顔を見るのは親の最高の幸せです。本当にありがとうございました。
素敵な時間を企画してくださる吉備国際大学のボランティア部の皆様にはいつも感謝、感謝です。本当に本当にありがとうございました。  (Kママ)
毎年参加していますが、事前準備の周到さには頭が下がります。ボランティア部の担当の方からの顔写真入りの手紙や、電話での打合せ。当日、子どもが退屈や不安にならないように、大勢の裏方ボランティアさんも動員してくださって、楽しい時間が過ごせました。あっという間に終了してしまい、子どもも「もう終わりなの?来年もまた参加したいな!」と喜んでいました。とっても密度の濃い内容のイベントでした。ありがとうございます。  (Tママ)
2回目の参加になります。今回はウォークラリーということで、アウトドア一家の我が家はとっても楽しみにしていました。
天候もバッチリ!コンディションも最高!!と思っていましたが・・・。どうも息子の体調がいまいち。というのも前日の疲れと興奮してなかなか寝られず朝早く目が覚める。
おまけに車の中はハイテンションで、現地に着いた時は眠モードに・・・(せっかく楽しみにしていたのに何かいやーな予感)。
そんなこんなでいつもの笑顔もなし(予感的中)。
クッキー作りは上の空で、調理室を出たり入ったり。担当ボラさんと鬼ごっこ状態です。あちらこちら走り回らされても嫌な顔せず(困った顔はしていましたが笑)付き添ってくださり頭の下がる思いです。
そんな息子もラッピング用の絵を描く頃から、眠気も遠のいて、ようやくボラさんとも打ち解けられました。2人の顔に笑顔が!(笑)お弁当を食べたり公園で遊んだ時はとっても楽しそうでした。でもメインイベントのウォークラリーが始まると再び睡魔がピークになり、父親に抱っこされてウトウトする場面もありました。ラリーも時間が押していましたが、皆ニコニコして迎えてくださり、暖かい気持ちになれました。
ボラさんには申し訳なかったです。今度ぜひ体調のよい時にお会いしたいなぁと思います。
本当に準備が色々大変だったと思います。当日もクッキーを焼いてくださったり、休む暇なくラリー・ゲームの準備をしてくださったり。こんなに大勢の学生さんに支えていただき、とっても楽しく暖かい会を催していただき、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました。
我が家の年中行事に「吉備国招待行事」は来年も入っています。これからも若いパワーとエネルギーで色々なことを吸収して頑張ってください。また子ども達を支えていってください。よろしくお願いします。  (Rママ)
我が家は2回目の参加でした。担当してくださる学生さんと事前にお会いしお話をさせて戴いていたので、親としてはあまり不安がなく大丈夫だと思っていたのですが、息子は前日に出掛けた疲れが残っていて、この日は朝から調子が悪く、高梁駅に着いてからずっと崩れていました。それでも、学生さんが一生懸命に接して下さり、クッキー作りをしながら段々と落ち着いてきて、活動に参加することができました。公園でも息子独特の遊びにつきあって下さり、あまり知らない道を歩くウォークラリーにも、崩れることなく一緒に歩くことができました。学生さんが落ち着いた態度で接してくれたことも、息子が次第に落ち着いて参加することができた理由かなあと思います。
毎年、「子ども達のことを考えながら一生懸命に準備してくださっているのだろうなあ」という様子がうかがえます。班ごとに手順の絵を書いて下さったり、使う道具に工夫がしてあったり、細かい内容のパンフレットを作って事前に送って下さったりとたくさんの場面でそう感じました。学生さん方が「子ども達とどう過ごそう、どうしてあげよう、ここはどうしたらいいかな」などと考えながら行事を作り上げてくださっている気持ちが、私達親にとっては一番嬉しいことです。
こういった行事を機会に、学生さん方と親達とのつながりもできていくと嬉しいなあと思っています。また、こういった行事を毎年催してくださることで、息子の普段にはない新たな一面が見られたり、成長を感じたりすることができるいい機会にもなっています。大変だとは思いますが、是非是非毎年続けていただけたら嬉しいなあと思っています。吉備国際大学の学生さん方、本当にありがとうございました。  (りょうくんママ)
我が家は今回で3回目の参加でした。 妹も一緒に参加できるので毎年楽しみにしているイベントです。
今回も息子には2人のボランティアさんがついてくださいました。事前のアンケート・電話も何度もかけてくださりきちんと説明をしてもらえました。疑問に思うことにもすぐ対応してもらいました。
当日もクッキー作りもスタンプラリーも視覚的な説明があり、息子にはとてもわかりやすく落ち着いてイベントを楽しめていたように思います。
担当してくれた方、裏方としてがんばってくれた方、すべてのボランティアさん、「本当にありがとうございました」。自閉症の子もそうではない子も一緒に楽しめるように考えることは大変ではないかと思いますが、真剣に考えて接してくださることに本当に感謝しています。
これからも楽しみにしています。ありがとうございました。  (SとAのママ)
私達親子は今回3回目の参加。私個人的には、高梁の町が気に入っているのもあり、この町のこの季節を歩くのが大好きなもので、どんな行事よりも参加しています。
そして吉備国際大学の皆さんにいつも感心させられることは、行事前の子どもの情報収集のためのアンケートや電話確認・当日を安心して向かえることが出来るための準備がしっかりなされていることです。
娘は2学期のたくさんの学校行事をこなしながら、やや不安的な状態でありましたが、大好きなお菓子作りやボランティアのお姉さんと話をしたり遊んだりすることを思い出作りを目的として参加し、楽しかったようです。
クッキー作りは娘の好きなハート型。型抜きの際、うまくできないと何度も繰り返し、一番最後まで急ぐことなくやり続けた娘に対し、最後まで楽しく関わってもらえて満足できたようでした。
また次から次へと取り留めのない話をする娘の話を受け止めて、一生懸命対応してくれたこと、好きなイラストを袋に書いて、たくさんのボランティアのお兄さんお姉さんに誉めてもらえたこと。
親子共々ステキな思い出の一日になりました。
高梁までの小旅行は我が家の年中行事になりそうです。
また来年参加できることを楽しみにしています。
ボランティア部のパワーアップをお祈りします。ありがとうございました。  (Mママ)

【ボランティア部の皆さんからの感想】

今回は私にとって最後のイベントでした。私は、ボランティア部に入ってイベントを行うまで、「自閉症」という言葉を聞いたことがあっても、はっきりとどういうものか、知りませんでした。
しかし、私たちで調べ、準備をしていき、実際に子どもたちと接することで、まだ全てを理解してはいませんが、知識を深める
ことが出来たのではないかと思います。
以前、私が自閉症のことをよく知らなかったように、自閉症について知らない人は大勢いると思います。でも、知ること、知ろうとすることは、とても大切なことなので、自閉症の子が身近にいる人にとっても、そうでない人にとっても、互いにプラスの方向に働くのではないかと思います。今、テレビでも放送されていますが、テレビやこのようなイベントを行うことによって、ひとりでも多くの人が自閉症のことを知り、知識を深めることが出来たら良いと思います。
私は、毎年このイベントがとても楽しみです。そして、本番が終わる度に大きな達成感を感じます。それは、ボランティア部全員が一つの目標に向かい、毎日授業が終わってから集まり、より子どもたちに分かり易くなるよう、楽しめるよう、考え工夫して、本番を迎えているからだと思います。今回も、私自身、まだまだ反省点も多いのですが、精一杯やりました。私は現在3年生なので、今回のイベントが最後となるのですが、とても思い出に残るものとなりました。
今回、子どもの担当ボラをさせて頂きましたが、まだまだ至らない点ばかりで、困惑させてしまい、申し訳ないと感じています。上手に質問に答えることが出来なかったり、気持ちを読み取ることが出来なくて反省するばかりです。でも、最後に笑顔で帰っていく姿を見て、嬉しかったです。やはり子どもの笑顔が何より嬉しくて、こちらも楽しくなります。来て良かった、楽しかったと思えたイベントになっていたら、とても感激です。短い時間でしたが、すごく楽しく過ごすことができました。本当にあっという間の一日でした。また、一つ素晴らしい思い出ができました。
今回、私は裏方を担当させて頂きました。裏方をすることで、はっきりとイベント全体の雰囲気や、ご家族の表情などを見ることができ、色々考えさせられました。私の中では、このイベントは子どもさんが主体であり、子どもさんに楽しんでもらうことが一番の目的であると思っていました。しかし、子どもさんが遊んでいる傍らで、親さん同士で笑いながら話していたり、時には真面目な顔で話していたりする様子を見て、何気ない会話や情報交換をする場でもあり、大切さや重要さを感じました。そういった親さんの楽しそうにしている表情を見て、益々嬉しくなりました。ご家族を含めて楽しんで頂けるイベント作りをきちんと意識していかなければならないと思いました。
反省点は沢山ありますが、良いイベントであったと思います。
これを活かして、来年、再来年へと継げていきたいです。
育てる会の皆様、今年も私たちのイベントに参加して頂き、ありがとうございました。毎年、イベントを行い、子どもたちと高梁の街でふれあうことが出来て、部員一同、とても幸せを感じております。来年は、また違う案を考えて、今年よりも楽しいイベントを企画したいと思っていますので、来年の10月を楽しみにして頂けたら嬉しく思います。
このイベントは、皆様のご協力により成り立っています。感謝の気持ちでいっぱいです。イベント、AAOボランティアや他のボランティアを通して、これからも良い経験をしていきたいです。遠方より参加して頂き、大変ありがとうございました。
今回は、司会を担当させて頂きました。頼りない司会でしたが、皆様が楽しんで頂けたならとても幸いです。子どもたちと直接遊んだりすることは無かったのですが、司会という立場から全体を通してみることができました。元気に走る子、絵を描くことに夢中になっている子、泣いてしまう子、笑う子、色々な子がいました。他の人では分からない、司会だったからこそ分かった部分がありました。ウォークラリーでゴールした子に、「やったね!楽しかった?」と聞くと、「楽しかった!」と言ってくれました。すごく嬉しかったです。その声を聞くために、一丸となって準備をしてきました。心が熱くなりました。
イベントが終わり、子どもたちと別れたとき、寂しさはありましたが、充実感を得ることが出来ました。皆が頑張り、皆が楽しく、皆が充実したはず、そう思いました。
今年の経験を活かし、来年も楽しくなるように頑張っていきたいと思います。このイベントは一生忘れません。育てる会の皆様、そしてこのイベントを企画・実行する上で協力して頂いた皆様、本当にありがとうございました。

支援者養成講座

11月25日(土)の第6回即実践講座では、「コミュニケーション支援」ということで、自閉症の子どもが苦手とするコミュニケーションを育てるための支援はどのようなものがあるかをお聞きしました。
「コミュニケーション」とは、他者にメッセージを伝える(表現)、他者からメッセージを受け取る(理解)、相互に伝え合う(やりとり)があります。そしてこの「キャッチボール」とも言えるやりとりを続けることをコミュニケーションと呼びます。自閉症の子どもはこの「表現」と「理解」にアンバランスさがあります。色々お喋りが出来ている子がその内容を本当に理解していないこともありますし、本人からの表現が何もないように見えても実は色々なことを理解していることもあります。そのため、しっかりとした「評価」が必要になります。
コミュニケーション支援のプログラムを実施する際の配慮点としては、自閉症の人にとってコミュニケーションは自然に身につくものではない。象徴機能の理解苦手さがある。コミュニケーションの意味や目的の理解が苦手。社会的な接触に苦痛が伴う。因果関係理解の乏しさなどがあることを理解することが必要です。
そしてもう一つ、構造化などは自閉症の特性に合わせた支援であるため、自閉症の人にとって受け入れやすいものだけれど、コミュニケーション支援は自閉症の人の苦手な部分に直接アプローチするものであり、指導時にストレスを多く感じやすいため、支援はスモールステップで行う必要があるということをお話くださいました。
「分かるようになった方が本人のためだから」「やりとりした方が将来のためだから」と指導者側が急ぎすぎると失敗してしまうコミュニケーション支援。しっかりとした評価とプログラムの必要性を再確認することができました。重松先生、ありがとうございました。
さて12月の「即実践講座」についてのお知らせです。
日 時 : 平成18年12月10日(日)17:30〜19:30
場 所 : 岡山ふれあいセンター 第2第3研修室 (岡山市桑野)
          無料駐車場あり
申込み : 会場設営の関係上、必ず出欠の連絡を086-955-6758までお願いします。
      (今年度分の新規申込は締切させていただいております)
なお、これまでの講座で欠席したのにビデオの貸出を受けておられない方は、事務局までご連絡ください。
1月以降の日程・・・1月13日(土)、2月3日(土)、3月10日(土)

  掲 示 板

○ 赤磐ぐんぐん見学会について

今月の見学会は12月18日(月)午前中です。
見学を希望される方は事務局まで事前にお申込みください。
参加者が多い場合はお断りする場合もあります。

○ 冬季お休みについて

事務局は冬季休業を12月30日(土)〜1月4日(木)となります。
この期間、事務局には人がおりませんので、ご用件のある方は早めにご連絡お願いします。メール・FAXなどへのお返事も5日(金)以降となりますのでご了承ください。
なお、赤磐ぐんぐんの冬季休業日は、上記とは異なります。
赤磐ぐんぐん休業日につきましては、利用者へ改めてご連絡いたします。

○ 書籍貸し出しについて

育てる会事務局では、所蔵している書籍を正会員の方限定で貸し出ししております。
なかなか本屋さんなどの店頭に並んでいない書籍やちょっと高くて個人で買うのは・・・というような書籍を、どうぞ一度手にとってご覧になってみてはいかがでしょうか?

○ いらなくなったテレビありませんか?

地デジで買い換えるため、いらなくなったテレビ(小型)ありませんか?
赤磐ぐんぐんの保護者の方が子どもの様子を別室で見るためのモニターとして必要です。
お心当たりのある方は育てる会事務局(086-955-6758)まで。

 事務局だより
12月第二週。いきなりの寒波で事務局の周りには風邪やインフルエンザや嘔吐下痢が大流行です。皆様、今年のインフルエンザは強そうなので、予防接種必要かもしれませんよ。
さて、先日12月2日に西大寺ふれあいセンターにて、よこはま発達クリニック院長の内山登紀夫先生の「高機能自閉症・アスペルガー症候群への支援」の講演会が開催されました。
開催時間変更のため、大勢の方にご迷惑をおかけしてしまい、「参加者がどうなるか」と不安な思いもありましたが、キャンセルされたのは300名を越す参加者中、10名ほどでした。キャンセルせざるをえなかった方には深くおわびいたします。
また満席となり参加できなかった方、本当に申し訳ありませんでした。
参加者からは「高機能自閉症やアスペルガー症候群でも『自閉症は自閉症』。同じ分だけ支援の手は必要なんだ」「今聞いておけて良かった。覚悟が決まりました」「もっと早くに聞けていたら・・・。でも今からでも遅くないですよね」などなど、前向きな意見が多く寄せられ、内山先生のおかげでまた一つ自閉症への理解の輪が広がったように感じました。
講演会の詳しい内容や参加者からのアンケート結果は次回の会報に掲載させていただきます。
次回「第5回支援者養成セミナー」は、講師を北海道おしまコロニーの幼児通園施設「つくしんぼ学級」の金沢京子先生にお願いしております。
つくしんぼ学級は、10月にもお招きした「星が丘寮」所長の寺尾孝士先生も携わっておられた幼児の療育に力を注いでおられる園です。幼児期の療育の大切さ・家庭と園との連携・そして小学校以降への引き継ぎの実践について詳しくお話していただきます。どうぞお楽しみに。
年末に向けて、事務局も慌しくなってきております。
基本的に毎月何だかんだと色々忙しい日が続きますが・・・。
今月はクリスマス会が川崎医療福祉大学の招待行事、1月は木工教室、2月には金沢先生のセミナー&佐賀へ出張の予定です。
来年度のセミナーの日程や講師の先生も少しずつ決まりつつあります。
風邪ひきそうな事務局員ですが、気合で乗りきりますのでご声援よろしくお願いします★
(事務局:鳥羽 紗代)

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
会の行事の予定は育てる会の「
今月の予定」に、近隣の講演会等の案内は「近隣の講演会等の案内板」に、また特にみなさんにお伝えしたい記事などは「育てる会ライブラリー」に載せるようにしています。
容量は小さくなりましたが、ご覧いただければ幸いです。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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