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平成19年2月28日

 

 第106号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 106号 目次

 春近く・・
 「つくしんぼ学級」 見学レポート
 自閉症支援者養成セミナー
    「金沢京子先生 講演会」 報告
 勉強会のお知らせ
    「NTNワークショップ 夢工房」 見学会
 支援者養成講座 報告&おしらせ
 キッズルーム 報告
 サッカークラブ・水泳教室 お知らせ
 私のお薦め本コーナー
    「自閉症とインクルージョン教育の実践」
 近隣の講演会等のご案内
 コラム「ニキ リンコさん講演会に参加して」
 事務局だより

いつの間にか冬も終わりに近づき、とても待ち遠しかった春がそこまできているようです。皆さん、お元気ですか?
事務局の電話相談、この時期は就学を前にしたお母さんたちからの電話がよくかかってきます。
「ピッカピカの一年生〜♪」「小学一年生」の小学館のコマーシャルがよく流れていましたっけ。もう13年も前のことですが、その明るいメロディーを聞きながら、自閉症の息子を持つ私には喜びよりも不安な方がはるかに大きかったのを覚えています。
そして今も、同じような不安な気持ちが電話の向こうから伝わってきます。
保育園や幼稚園での卒園式では、何回もリハーサルがあったため、何とかこなすことができた息子でした。
けれど小学校の入学式は初めての体験です。事前に式の行われる体育館は見せてもらいましたが、無人で静かな体育館とは違い、当日は大勢の見知らぬ子どもたち(幼稚園からその小学校に進んだのは息子1人でした)や、黒服を着たこれまた見知らぬ厳しい顔をした大人たちの群れ(来賓も来られる式典では、先生方いつも以上に真面目な顔で指導にあたられますね)・・・お母さんは、なぜか遠く離れた席に座っています。そして突然始まる、いつまで続くかわからない、訳のわからないセレモニー。こんな状況、私だってパニックになるよ〜。
予想通り(?)、13年前、息子はパニックになりました。
そんな経験を通して、これから入学式を迎えられるお母さんには、できる範囲での準備をお勧めします。今回の会報を書く前に、去年入学されたKさんから、最近の小学校での対応の様子を聞いてみました。地域によるかも知れませんが、最近は岡山県でもこんなこともしてくれたそうです。一つの例としてみなさんにも紹介します。
「入学に先立って、事前に障担の先生、親学級の先生が会ってくださり、子どもとも顔合わせができました。また教室の中や使う予定の場所もアチコチ写真に撮らせていただき、前もって支援グッズの作成もできました。入学式直前には椅子が並べられた体育館へ入れてもらって、実際に自分が座る椅子に座らせてもらいました。
ただこんな準備はしていたのですが、一つ見落としがありました。それは顔合わせをしていた障担の先生は、当日は担任紹介がある為、他の担任の先生と一緒に別の席に座られ、彼の隣には見知らぬ先生が座られたため、式の間やはり落ち着きませんでした。」
そうですね。お隣に座っていただく先生を事前に教えていただくなり、障担の先生に隣に座ってもらい担任紹介の時に立ち上がっていただくなりお願いしていれば、本人ももう少しゆったり座っていられたのかもしれませんね。
小学校の先生方にとっては、それぐらいと思えることでも、この子たちには大きな不安のキッカケになることがあります。学校生活のはじめの一歩をスムーズに乗り切るためにも、できるだけ決め細やかな配慮をこれから入学する子ども達のためにもお願いしたいと思います。
それにしても、私たちの子ども達の入学式の頃から比べると、随分学校側の支援も進んできたと思います。それだけ、自閉症児のもつ困難さが社会にも理解されてきたのでしょう。
これからも、みんなの力で少しずつでも理解を広げていきたいと思います。紹介したKさんの学校では、これから入学する自閉症児にとっては、Kさんのお子さんへの配慮をベースに、そこから今回の見落とし点をも上積みして支援が行われることと思います。
そしてこういう情報を、こうして共有することにより県下の全ての小学校のベースラインが上がってくるのを期待しています。
さてそれはそれとして、入学式や卒業式などの式典に対してはまだまだお願いしたいことは多いですね。なにより、入学式においてはできるだけ本人に分かりやすく、そして短い式を望みます。校長先生や来賓の方の祝辞なども難しいのはやめてほしいですね。入学式の主役は小学一年生の子ども達です。
「桜の花もほころんで水ぬるむ、うららかなこの良き日に・・・」なんてね〜。小学一年生に向けて言っていないですよね。小学一年生に分かるようなあいさつをお願いします。子ども達にもおなじみの紙芝居でも作って読んでいただけたら、きっとステキ!!なんて思います。
最近では養護学校を中心に、紙芝居ならぬパソコンを使ったスライドショーなどで、あいさつの内容を視覚的に表現するところも増えてきました。香川大学附属養護学校の研究大会に参加して、はじめてこのような試みを知ったのは、もう5年くらい前でしょうか?
今では全国的に多くの学校が取り組まれ、子ども達が落ち着いて式を過ごせるのに大きな成果を挙げておられるようです。
それでも、自閉症の子どもだけでなく、定型発達の子どもにとっても入学式は退屈なものだと思います。もしも、色々な配慮をしてもなお自閉症の子がとても混乱すると予想されるのならば、「式には出ない」という選択もあっていいのではないでしょうか。
初めての小学校が楽しくないという形で記憶されないように、できるだけの配慮や支援を考えるのは親や学校など大人の側の責任ですが、それでもまだ難しいようなら、途中で退場するなり、最初から出ない、それで良いのではないでしょうか。
自らの支援の力の足りなさを子どもに押し付け、パニックを起こして苦しみながらも椅子に座ることを無理やり強いるのは虐待に当たるのではと思います。みんなと一緒、みんなと同じように・・・と望むのは、大人の側が考える願いです。子どもの身になって考えるという視点をいつも忘れないでいただきたいと思います。 ・・・と固い話になってしまいましたね。いつもの私らしくないでしょうか?

さて話は変わって、先日2月24日に、北海道函館のつくしんぼ学級の園長、金沢京子先生に岡山までお越しいただき講演会をお願いしました。先生のお話は明るく明瞭で、子ども達への熱い愛情のエネルギーにあふれているようでした。
私が一番感動したのは、先生の障害のある子達への優しい思いをお話全体から感じたことです。
「あなたは何がしたいの?」「何を本当は私に言いたいの?」
それを知るには、子どもをしっかり見ること、子どもの発信をよく見て受け止めることと言われました。その子の要求に応えていると、応えてくれる人を子どもは見てくれるようになり、やがてその人を信頼して自分から要求を伝えてくれるようになっていきます。
コミュニケーションしようと本人が思えるような楽しい環境を作っておられる様子が、お話から伝わってきます。つくしんぼ学級に子どもになって私も入っているような、この先生に全てを委ねたいようなそんな気持ちになりました。
講演会の最後に「この子達は周りの人たちの優しい気持ちを育てるために生まれてくる」と、人を思いやる気持ちが育っている兄弟児を例にして言われました。なんて暖かい思いやりのあるお話だったことでしょう。またすぐにでも先生をもう一度岡山へお呼びしたい、そう思った講演会でした。
詳しい内容やアンケートは、後のページに掲載しておりますので、ご覧ください。

てここからは、いつものお話です。
我が家の息子哲平くんは、いつものように元気で会社へ通っています。もうすぐ入社して1年が経ちます。職場のみなさんのおかげで、無事に満1年が迎えられそうです。1周年記念行事もやりたいと言われているので、今からワクワク楽しみにしています。
先日は職場に、県下の養護学校の進路相談担当の先生方が20人近くも見学にいらっしゃったそうです。哲平がしっかり働くことは、後輩にあたる卒業生の進路を拓くことにも繋がると思います。
「自閉症の子は適切な支援さえあれば、よく働いてくれます」コミュニケーションや社会性に苦手な部分を持つ彼らであっても、十分な戦力となるということを知っていただける企業が増えて行って、やがては多くの自閉症者が社会で働けるようになってほしいと思います。
世の中は少子化で、しかも100人に1人は自閉性障害を持って生まれてくると言われています。彼らをうまく活かすことは、社会にとっても大きな力になると思います。障害のある人を税金を投入してまで施設に囲ってしまうのでなく、彼らの能力を活かして税金を払ってもらう人になるよう支援していく方が、社会的にとってもはるかに効率的です。
もちろんそのためには、これからの教育も本気でそういう視点で考えることが必要になると思います。そういう意味で進路相談の先生方に、自閉症の特性を活かした「NTNワークショップ夢工房」を見学していただいたことは良かったと思います。
これからは先生方だけでなく企業の採用担当の方々にもぜひ見ていただけたらと思います。
環境の構造化や、わかりやすいジグ、視覚化されたスケジュールなどを取り入れていただいている夢工房は、間違いなく自閉症者の力を引き出す最先端の支援が行われている職場であると思います。
・・・とは言え、やはり自閉症の哲平、先日は会社内の通路で人とぶつかってしまったそうです。
一つには、社会性の問題から人との適切な距離がわかっていないということがあると思います。
道端で会話している見知らぬ人たちの真ん中でも、通れる幅があれば平気で通っていきます。普通の人であれば、自然に横を通っていくはずですが、わざわざ割り込んで行くように見られてしまいます。これが怖いお兄さんたちであったら「ナンジャ、ワレ!」と言われそうで母はヒヤヒヤです。社会的に適切な距離というものを体感するのが難しいようです。
また一方で、自閉症者の特性としてシングルフォーカスというものもあります。何か一つのことに気をとられると、それしか見えなくなってしまいます。
会社の通路でも、ロッカーから仕事場へ、仕事場から食堂へ・・・。その間、哲平にとっては目的地への通路、工場に描かれた通路のラインしか見えていないのかもしれませんね。今回も、他のもの、人や物は見えてはいるけど意識されていなくてぶつかったのかもしれません。
最後に、これが一番怖いのですが、同じく自閉症の特性としての想像力の欠如からくる、危険に対する意識の薄さがあるようにも思えます。
具体的に知っていること以外の危険は知ることすら難しいようです。今回の人にぶつかった件でも、人ならまだいい(決して良くはないのですが・・・)ですけれども、会社の中には自動走行ロボットやフォークリフトも走っています。その危険をどのように教えるか、それが現在の課題です。幼い頃アイロンが危ないことを教えるには、「熱い!」を教えるためアイロンを一瞬触らせて、「熱い⇒触らない」を実感させました。それ以来、二度と触りませんでした。(今は自分の服のアイロンかけをするために、また触れるようになりましたが・・・)
さてそれでは、フォークリフトが危険なことはどうやって伝えましょう。「フォークリフトは危ないからね」と言っても、どう危ないのか、何が危ないのか理解できません。「気をつけてね」とは、具体的にどういうことなのか、それもわかりません。やはり地道に交通ルールを教えた時のように、「車と同じく、フォークリフトも危ない」「道路と同じく、工場内の通路も、周りを見ながらゆっくり歩く」を教えていかなければいけないのでしょう。こればっかりはアイロンみたいに体験させて教えることは難しいですね。
社会人になったとはいえ、まだまだ身につけてほしいことには事欠かない我が子です。
育てる会 代表 鳥羽 美千子

北海道「つくしんぼ学級」見学レポート

2月5日(月)、24日のセミナー打合せも兼ねて、金沢先生のいらっしゃる「つくしんぼ学級」へ見学に行かせていただきました。簡単にそこで私が聞いたことや学んだことをレポートさせていただいたものの一部をここで紹介したいと思います。

「つくしんぼ学級」は、心身に発達の遅れがある就学前の子どもの通園施設です。
定員40名。母子分離型で単独通園が基本です。家族と園が協力しあって、子どもの成長を支援していくことを目指しています。
一人一人に合わせた個別な支援(職員が1対1という意味ではなく)を大切にしておられます。「自分で自立して主体的に動ける力」を中心に育てています。この力は将来に直接つながってきます。時々「他の子(状況)を見て動けている」ということをおっしゃることがありますが、それでは大人になったとき、常に誰かがその子のモデルになったり、一つ一つ指示しながらでないと仕事が出来ない人になってしまいます。ですから「自立する」ということにとても力を入れて支援しておられました。
通園施設のよさとしては、保護者の不安にも寄り添いながら、長期的な目で日々関われることです。家庭での困っていることや兄弟のこと、家事のことなども一緒に考えていくことができます。また、「つくしんぼ学級」の中で落ち着くことは、目標にはしていません。ここでの情報を家や地域にうまく活かしてもらえるように支援することが大切なのです。そして、家でも関わり方やサインをうまくつかんでいけるようになると保護者も子育てが楽しくなってきます。
コミュニケーション支援では、「本人からの発信」をうまくみつけて、底上げしていくことが大切です。発信がうまくいくと「世の中皆、俺様の言いなり」「味方ばっかり」ということになるのでは?という考え方もあるかもしれませんが、成人期に本人が何を言いたいのか分からなかったり、こちらの伝えたことが本人に伝わらないことにより、パニックから大きな行動になってしまったり、誤学習の修正が何年もかかる成人の方々を知っているので、やはり「伝わった!」「嬉しい!」という経験を幼児期はしっかり積ませてあげたいと思っておられるそうです。
「今自分がどうしたいかを伝えられること」=「自分らしく生きること」だと思うとお話されました。発信がうまく伝わった経験が積み重なっていくと、支援者側の言いたいことも伝わるようになり、段々我慢やルールが入っていくということを実践の中で感じてこられたそうです。
どのお話も素晴らしかったのですが、最後に「卒園児を学校へ引き継ぐ際の取り組み」を紹介したいと思います。

  【卒園児の引継ぎ】

【1】 保護者の同意を得て、学校宛にことこまかな資料を送る(自閉症特性も踏まえたもの)
【2】 【1】に先生の都合を聞くアンケートを同封しておく(園へ来てください)・・・
   ここ3年ほどはどの学校の先生も来てくれるようになった。校長やコーディネーターが来るケースも。
【3】 園へ先生が訪問に来る。
   子どもの様子の見学+1時間程度、資料の補足説明や子どもの細かな話をする。
【4】 卒園してから(4月1日が主)、実際の担任と保護者とつくしんぼのスタッフと
   発達障害者センター「あおいそら」のスタッフで引継ぎ。
   スケジュールやコミュニケーションボードなど、その子がオリジナルで使っていたものはそのまま差し上げている。
   これは、その子が違う環境でも、それまで使っていたものがあると、すごく安心するため。
   入学式対策にもなる。最近は「参加しなくていいよ」という学校も出てきた。
【5】 1年生の間は、学校からの要請があったら旧担当が行くことも可能。
   ただ、2年生以降は、もう学校側もプロになっていてもらわないと、ということで行かない。
   保護者も園を離れて学校との関係を作っていくべき時期だから。
取り組みの全て、お話の全てに頷くばかりでした。
また、働いておられる先生方皆さんがとても楽しそうに笑顔でお話くださることから、皆さんが本当に自閉症児が、この仕事が好きな様子が伝わってきました。そして、その細やかで丁寧な支援の温かさに思わず胸が熱くなりました。
本当に素晴らしい「つくしんぼ学級」。
お忙しい中、丁寧に見学させていただき、ありがとうございました。
(事務局:鳥羽紗代)
続けて、この「つくしんぼ学級」園長:金沢京子先生の講演会の様子を紹介します。

自閉症支援者養成セミナー 報告

2月24日(土)岡山ふれあいセンターにて、北海道「つくしんぼ学級」園長:金沢京子先生をお招きして
「自閉症幼児期:家庭と園とのW支援 〜自閉症を持つ子どもの明るい未来のために〜」
と題して講演会を開催しました。
参加された養護学校の先生から感想をいただきましたので、ご紹介いたします。

 幼児期の療育 〜家庭との連携〜

「つくしんぼ学級」とは、北海道の函館にある社会福祉法人 侑愛会(おしまコロニー)の知的障害児通園施設です。
現在3歳から5歳までの就学前の幼児40名が療育を受けています。自閉症を含め種々の障害を含む幼児が利用しています。重度心身障害児も在籍していますが、コミュニケーションがとりにくいという点で、重度心身障害児と自閉症児は通じるところがあります。彼らの生活は全般的に受身になりがちですが、彼らの少ないサインの中で、今どうして欲しいのかを支援者は見極める必要があるということです。この世に生を受けたらみんな主体的に生きたいと願うことは当然のことです。
「つくしんぼ学級」は、平成16年に現在の園舎に移転されました。新築にあたって大人が叱らないで済むように、そして子どもたちが自主的に活動できる、分かりやすい環境を作ることに配慮されていました。たとえばコンセントは蓋付き。スイッチ類、火災報知機は少し高い位置に設置、高い位置にある窓の桟は丸く削って桟に立つことができないようにするなど、様々な工夫をされたすばらしい園舎です。そのすばらしい環境の中で、家族と支援者が連携してすばらしい療育・支援が行われていました。
幼児期の療育で大切なことは、子どもの力を療育機関と家庭とでしっかりと見極めた上で目標を設定することです。
家族と支援者が同じ視線で子どもを見つめ、同じ目標を持って接していかないとうまくいきません。生活のベースは家庭にあるのだから、家族の人たちと上手に付き合っていくことが大切であり、療育機関と家族とは常に信頼関係を築いていくことが必要です。
将来を見据えた目標が決まったら、その子どもに応じた支援の方法を開発していきます。
たとえば服の着脱ひとつにしても、家庭でしている同じ方法での支援をすることによって、子どもの混乱も減るし、自立できる近道でもあります。
家族も支援者も子どもたちを支援する者は、子どもを周囲で支えるという点では同じ支援者。
しかし、子どもの情報を一番多く持っているのは家族です。子どもの発達段階と支援者の支援が合致し、課題がクリアできた場合は、その子どもの手柄であり家族の手柄となりうるのです。
最終的には家族がわが子の子育てのプロになれるようにしなければなりません。常に子どもとその家族に寄り添い、立場の違いを尊重しあい、その子どもの人生がすばらしいものになっていくこと「幸せ」になることを願って、支援者と家族と協力して、子どもを中心に置いて支援することが大切です。

 療育の実際 〜支援の継続〜

幼児期に育って欲しい力は、家族の人は身辺面の自立をあげる人が多いですが、コミュニケーションの力をつけることが先決です。
まずは発信する力。子どもが社会的に許される方法で相手に伝えるための力です。
サインでもカードでも何でもよいのです。たとえばお母さんの手をひっぱって冷蔵庫の前に行く。それは、充分コミュニケーションの一つです。冷蔵庫を開けて好きなものを「はいどうぞ!」と出すと、子どもは伝えることのうれしさや便利さを体得していきます。発信の場面をどんどん増やし、伝えてよかったと思える経験を重ねていくのです。
そうする中で、子どもは、応えてくれる大人側からのお願いも聞くことができるようになるのです。将来困ったとき、助けてもらいたいときにSOSを発信することができたら、それを伝えるだけで本人が楽に暮らせるようになります。
要求を伝えられるようになったら、拒否、苦手なことを伝える力も身に付けていきたいです。また、カードをトントンとさしているだけでは相手に伝わらないので、注意喚起する力、例えば伝えたい人の肩をたたく、呼びかける、カードを相手の手に手渡しするなどの力をつけていきたいです。
この力が身についたら、次はコミュニケーションにおいての受信です。自分の周りの状況が、自分なりに理解でき、一人でも活動できるスケジュールの提示が必要です。スケジュールなどの表し方は、その子どもに合わせて工夫し、使いやすいものにする必要があります。形態が合わないと子どもたちは、自ら活動することはできません。
集団参加については、苦手とする子どもが多いので、急いで参加させることで嫌な場所にはさせていません。意欲的に参加できるために、「何をするのか」がよくわかるような手立てをし、「いつ終わるか」を伝えることで、見通しを持たせて安心して望ませることが大切です。
子どもたちが安心して生活していくためには支援の連携が重要です。支援者間で他職種で地域の学校で垣根を越えて、同じ目標を持って進めていくことが重要です。

 講演を聞いて

金沢先生の歯切れよく、分かりやすいお話、そのお話も実践の上に成り立っているものであるから、なるほどと何度も何度もうなずいて聞きました。そして、金沢先生の暖かさ、優しさそしてつくしんぼ学級の雰囲気がしっかり伝わってきました。あっという間に午前午後の4時間が過ぎました。何でもプラス思考で、
「もしパニックを子どもが起こしたら・・・パニックを起こしてくれてありがとう。今度は何を準備して支援をしたらよいかを教えてくれたんだ,次はうまく支援するぞ、の気持ちで」
とか、
「発達検査で思っていたほどの結果が出なかったとき、今分からないということが分かって良かったね。分かっていると思って付き合っていたら子どもがしんどいものね。次はこんな支援ができるね」とか。
たとえスモールステップでも子どもたちに寄り添って、家族に寄り添って常に前を向いて支援ができたらと思います。
また、溢れんばかりの映像も見せていただき、帰ってからすぐにつくしんぼ学級の支援グッズを参考にグッズを作ってみました。
我がクラスの子どもも「赤磐ぐんぐん」を利用しています。遠方ですが、毎週楽しみに療育に通われています。「家庭」と「ぐんぐん」と「学校」と連携を取りながら子どもたちがすこやかに成長できるように頑張りたいと思います。
(養護学校教諭:F先生)

 【保護者からの感想】

すごく分かり易く最高でした。このような講演を企画してくださってとても嬉しく思います。人生の中でも本当に役立ち、素晴らしい人柄に触れることができ、また今日から勇気を持ってがんばることができました。
子どもの困難さを保護者へ伝える難しさのお話、会場の大勢の方が頷いておられました。先生方は子どもの支援・保護者との関係作り、そして伝えること、多くのことを抱えていて悩んでいるのかと改めて思いました。私自身、子どもについて先生からズバリ「気がついていますか?相談に・・・」と言われました。でもそのおかげで早くから支援が受けられました。自閉症等の発達障害の言葉を知っていても、我が子の不安とは平行線なままでした。先生方に子どもの様子と相談を薦められたことで、初めて2つが結びついた気がします。
親が我が子をどのように見ているのか。冷静に考えてみようと思いました。また、親と先生の立場のお話。支援をしている方が上の立場ではなく、保護者を理解しようとしている姿勢に感動しました。自閉症の子どもを持つ保護者は毎日毎日自分の気持ちとの戦いです。
二児の親として、「親ができる」と思いこんでいることがあるかもしれないと改めて考えさせてもらいました。
上の自閉症の子の関わりに気を使っているので、兄弟への関わりの少なさにハッとさせられました。
「支援者は子どものサインを見落とさず、保護者の思いをしっかり受け止めて、中央に子どもを置いて考えてやること」ということにうんうんと頷きながら聞きました。検査結果を話すときに、できること・できないことを明確にして、目標を園と親が一緒に支援しながら成長につなげるやり方はいいなと思いました。
保育園に4月から入園が決まったのですが、先生にうまく伝えられるか不安だし、また保育士さんがどのように子どもを支援してくださるのか不安でしたが、しっかり伝えていくことが大事だということがよく分かりました。先生と保護者が「一緒に子育てしていく」という気持ちで頑張っていきたいです。
保護者に対するスタンスのお話は大変勉強になりました。実践についても、視覚的に分かり易く参考になりました。(見学にお伺いしたような気分になりました)学校との連携も積極的に取り組まれていて、参考になりました。その方法も教えていただけて良かったです。どちらかというと、私たちも学校に対して不満ばかりでした。でもとりあえずアタックしていくこと、積み重ねていくことは大事だと思います。また頑張ってみたいと思います。
色々なシート(アセスメントや療育シート)が惜しみなく資料としていただけるのもありがたいです。TEACCHの理念を改めてひしひしと感じられ勉強になりました。カードが全てではなく、その子に沿った支援ということ、親がプロになるようになど・・・ありがとうございました。

 【教職員・保育士からの感想】

具体例が多く分かり易かったです。どの子もかけがえのない大切な存在であることを肝に銘じ、子ども達と関わっていくことを再認識させられました。ありがとうございました。
家庭との連携は日々手探り状態なので、今日のお話で希望が持てました。本当に素晴らしいお話でした。お話の前に講師の先生の人柄に魅力を感じました。つくしんぼ学級に通っている子ども達や働いておられる先生たちは幸せですね!
お話の中で「うんうん」と頷く場面が多かったです。特にチェックシートなどに興味がもてました。ぜひ、他の職員にも聞いてもらいたいお話でした。
今日のお話は幼児についてでしたが、小中高・成人期に関わる人たちにもずいぶん参考になる内容だったと思います。本当にその子のしんどさを理解するには、特性を知ることだと思いますが、先生が言われた「その子との共感関係」も大切なことであると理解できました。「この人は私のことを理解してくれる人」と分かってもらうことが、一番ですね。
現場で知りたいこと、すぐに役立つことがいっぱいで、先生のお人柄からも元気や暖かい心をいっぱいもらいました。とてもとても良かったです。先生のお話また聞きたいです。やっぱり現場で学んでこられた先生のお話っていいですね。
実践を通してのお話、参考になりました。素晴らしい先生のお話良かったです。幼稚園での個と集団のバランスや行事の参加など、私の中にも悩みや疑問があります。お互いのコミュニケーションがどれだけ通じあえているのか、理解しあえているのかと、落ち着いて過ごせる環境の工夫やこちらの手立ての工夫にも悩みます。
「家庭が一番大切」それはずっと思っていました。今回支援者が関わる中「はじめて出来たこと」に関して、支援者が指導していたおかげではなく、「本人と家族がすごいんだ!」ということを聞けて、じーんとしました。なるほど!と勉強になりました。
支援してくれているのは保護者である。「保護者は我が子の子育てのプロになる」と言う言葉がとても心に残りました。障害児はその適した対応を勿論大切にしていきたいですが、どの幼児にも一人一人を大切に接していきたい。子どもが主体的になるように、と思いました。
養護学校の教員をしていますが、幼児期の支援を具体的に教えていただき、とても参考になりました。保護者との関係作りもとても大切なことで、細かい配慮までされていることに驚きました。
具体的で分かり易かったです。子どもを育てる気持ちが真っ直ぐで、心が洗われました。色々なアイディアいっぱいを生かした支援でした。「子どもたちの幸せのために」。保育の原点だと思いました。
金沢先生のお話は、自閉症児に関することに留まらず、まさに「教育の原点」を改めて教えていただきました。月曜日から保護者や子ども達に関わる姿勢や見方を原点に戻ってやりたいと思います。
私たちはとにかく「指導」を意識し、保護者とは上下の関係になってしまいがちです。でも先生の保護者に対する対等な考え方に感銘&共感しました。
写真などを見ながらの説明でよく分かった。保育園ではやはり集団に入ると少し気になるという子どもへの支援の仕方はもちろん、やはりそれをどう保護者に伝えていくかが悩むところなので、「先に支援でよい」という先生のお話が聞けて、頑張っていこうと思いました。
とても分かり易くお話聞かせてくださり、ありがとうございました。一人一人の個性・必要な援助を改めて見直し、今後の保育に生かしていきたいです。子どもだけでなく、保護者とのコミュニケーションも大切にし、無理なく生活できる支援ができればいいなと思います。本当にありがとうございました。
支援の仕方はずっと同じではなく、続けていても色々な工夫が必要だと思った。専門的なことが分からなくて本を参考に読んだりしてきましたが、今日の講演会は園に行き、すぐに実践してみたいと思う内容で、私自身やる気も復活できてありがたかったです。
一人一人に合った課題を見つけ、取り組むには、準備をする時間を作りその子にあった支援をする努力が必要だと思った。子ども達と心を通わせる手立てを考えて、お互いに楽しいパワーを共有していけるようにしたいと思います。

 【福祉関係者からの感想】

現場で働いている人の考え・視点を知ることができた。特に家族との連携での信頼関係を築く家庭や心構え・チェックリストは興味深かったです。金沢先生のお話は、具体的で前向きで分かり易かったです。あっという間の4時間でした。私も幼児期や学童期の子どもと関わる職場で働いているのですが、先生のような大きな心で豊富な経験をしていきたいです。
金沢先生の人間性が伝わってきて、とてもよいお話でした。子どものありのままを受け入れること。子どもの幸せをいつも考えること。私も心がけていきたいと思います。

勉強会のお知らせ

今年の4月から一般企業に就職した鳥羽哲平くんの就職先への見学会が
「NTNワークショップ 夢工房」のご好意でもう一回開催できることになりました。
前回参加できなかった正会員の方や、希望が多かった賛助会員の方が対象です。
日 時 : 平成19年3月14日(水) 10:00〜13:00(予定)
内 容 : 仕事の様子を見学しながら仕事内容についてや、就職までの経緯をお話していただく予定です。
        お聞きしたいことを提出していただけましたら、当日お答えいただけます)
        詳しい内容や集合時間などは参加者へ改めてお知らせします。
申込先 : 3月12日(月)までに育てる会事務局へ。
対象者 : 育てる会 正会員・賛助会員の方。

支援者養成講座

いよいよ重松孝治先生の「教職員のための即実践講座」も残すところあと1回となりました。
2月3日(土)の講座では、「問題行動の理解とその対応」というテーマで、お話いただきました。

問題行動とは、
 【1】 本人の安全を損なうもの
 【2】 周囲の安全を損なうもの
 【3】 本人の学習や活動を妨げるもの
で、困っているのは自閉症児本人だということに着目することがまず大切です。
一番しんどい思いをしているのは本人です。
まず、問題行動を起こす原因は何なのかをしっかり考えなければいけません。つまり、その行動をただ抑制して止めるだけでは、全く解決にならないのです。
例えば、隣の席の子を叩くという行動をする子どもがいたとして、単に「やめなさい!」と叱ったり叩こうとしたら手を止めたりという支援をしたとします。原因が、その隣の席の声だったり、予定と違うことがあって混乱しているからだったとしたら、そこが解決していないのに叩く行為だけが禁止されると、他の行動として現れます。(立ち上がる。教室から出て行く。物を壊す)それをまた止めようとする・・・悪循環になってしまうでしょう。
自閉症の特性にあわせて「何故そのような行動をするのか」ということにアプローチすることが必要です。そのためには、その子の自閉症の特性への理解は勿論、情報収集して客観的具体的な評価をすることが大切です。
そしてアプローチするには、日常生活の中で特性に応じた支援をしていくことが必要です。
混乱したり問題行動が出た時にだけ、特別な支援をするのでは、本人は苦しくなってしまいます。(混乱している時はいつも使用している手段もうまくいかなくなることもしばしば)
たとえば「電車の中で声が出る」などの行動も、その原因と考えられることは多数あり、そしてそれに合わせて支援の方法も異なります。たくさんの可能性の中からその子の抱えている原因を見つけていくことが支援者には必要となるでしょう。
そのためのたくさんのアイディアの引き出しを、支援者は持たなければいけませんね。

いよいよ3月。今年度最後の「即実践講座」についてのお知らせです。
日 時 : 平成19年3月10日(土)17:30〜19:30
場 所 : 岡山ふれあいセンター 第2第3研修室 (岡山市桑野) 無料駐車場あり
申込み : 会場設営の関係上、必ず出欠の連絡を事務局までお願いします。

キッズルーム

2月12日(月・祝)、子ども達が楽しみにしていた「キッズルーム」の第3回が開催されました。今回は12家族、22人の子ども達が参加。
卒業のため、今回でキッズルームが最後というボランティアさんもいらっしゃって、
「とても楽しい時間で、最後に素敵な思い出ができました」
「僕の人生において、キッズに参加できたことはすごく大きな財産です」
など、参加された方々からも嬉しい言葉が寄せられました。
また保護者からも
「こんなに良い活動してくださってありがたい」
「学生さんと思いっきり遊んでもらえるので兄弟も喜んでいます」
など、このキッズを楽しみにしてくださっている様子が分かり、お手伝いする方としても嬉しく思います。
ぜひ来年度以降も、できればもっと回数多く、続けていってほしいと思う活動です。
参加された学生ボランティアさんからの感想をいただきましたので紹介します。

2年ぶりに同じ子についたのですが、以前よりも積極的に教材や遊具に関わっていったり、こちらにも話しかけてくれたりしていて、驚くとともに、成長が感じられてすごくうれしかったです。
久しぶりにキッズに参加したけど、とても楽しかったです。キッズの変わらない温かい雰囲気が大好きです。ありがとうございました。 (そら)
今回は初めて担当させていただく子どもで、どのような関わり方が良いか分からなかったので、基本的に子どもの好きなように遊んでもらい、側で見守るようにしました。
特にトンネルをくぐって遊ぶことが好きで、絵合わせなどにも熱心に取り組む姿が見られました。他の遊びに移る時には「次のをする」と言葉で伝えることもできていて、遊ぶことに意欲的だと感じました。もっとこちらからも積極的に関わって、楽しめるようにできたら良かったと思いました。
今回の子どもつきでは、子どもの行動を見守ることと、こちらからの働きかけとのバランスについて考えさせられました。 (ココア)
今回担当した子は、キッズ初参加ということだったので、どんな子だろう、会場に入ってくれるかな…というドキドキの中、当日を迎えました。
私のついた子はとても元気な子で、次から次へといろいろなトライアルに向かっていきました。特に魚つりが好きでしたが、池に魚がたくさんいないとダメなようで、他の人が釣った魚をすぐに逃がしてしまいます。「どうして魚を逃がすのだろう…?」と考えました。
彼らが何を思っているのかと考えるようになった自分は、4年前に初めてキッズに参加したときと比べて、少しは彼らとの付き合い方がうまくなったのかなと感じました。昔はただ「どうしていうことをきいてくれないの!?」とただ混乱していましたから・・・。
本人が笑顔を見せてくれたときは「キッズを楽しんでくれてる」と思い、こういう場に居合わせることができて幸せだなと思いました。
今回思ったことは、保護者の方と話をすることはとても大切だということです。「こういうものが好き・嫌い」「混乱するとこういうことをする」といったことを事前に教えてもらえると、子どもと接するときに助かります。自閉症児は一人一人違った個性をもっています。それを一番よく知っておられるのは保護者の方です。前からも感じていたことですが、やはり理解するためには保護者の方と話すことはとても大切だと改めて思いました。
今回も本当に楽しかったです。 (キッキ)
前回の初めてキッズは自閉症児本人につきました。私は今まで自閉症の人と関わったことがなかったので、どんな感じなんだろう?と、ちょっとドキドキしましたが、実際子どもとふれあってみると、すごく純粋でかわいいなという印象を受けました。
今回は、本人ではなく兄弟につかせてもらいました。トライアルの時間はずっとハンマー落としをしていたのですが、初めは私や、近くにいたペリさんの手を使って、積木を支えさせて、それをハンマーで打ち込んでいました。しかし、だんだんと自分で工夫をしていき、最後には積木を自分の片手で支えてもう片方の手でハンマーを打てるようになって、短時間での成長に驚かされました。また、この子のお母さんに「リトミックが始まっても教材をやめない」と聞いていたのですが、今回は他の子が動き出したら自分から前に移動するという大きな成長を見せており、それにも驚かされました。
人形劇は人形が怖いと言って近くで見ることはできず、後ろのハウスの中に入って見ていました。しかし「おもしろいねぇ」と繰り返しながら見ていたので、次はもう少し近づいて見れるようになるといいなと思っています。スカイバルーンはずっと中にいたのですが、すごく楽しんでいました。全体を通して、子どもに大きな成長を見ることができたので、一緒にいた私も何度も嬉しい気持ちにさせてもらいました!!今回のキッズルームもとても楽しかったです♪ (みみ)
今回、私は本人につかせていただいたのですが、とても楽しかったです。仲良く一緒に遊んでいました。このキッズルームは自閉症の子どもがどんな子たちなのかということを知るのに、本当にいい機会だと思います。
今回キッズルームの中で、私がついていた子は「同じ遊具でもこんな使い方があるのか」とこっちが驚かされるような遊び方を見つけたり、以前やったことのある人形劇を事細かに覚えていたり、元気に走り回ったりする子でした。自分の中では、「この子の子どもつきなんだ」というよりは「この子と一緒に遊んでるんだ」という意識で、純粋にその子と楽しく遊べました。毎回参加しているのですが、次回も是非参加したいと思っています。 (アンドロメダしゅん)
※ 「子どもつき」というのは「子ども担当」という意味です。

コラム 「ニキリンコさん講演会に参加して」

2月10日(土)ホテルグランビアで行われた「ニキリンコさん講演会」に参加された方から講演会報告がありましたので紹介します。


ニキリンコさんのお話をお聞きし、自閉症の方の物事の感じ方や捉え方、生活を送ることにたくさんの努力や工夫が必要なんだということを改めて知りました。2つの特性についてエピソードをまじえながらお話くださいました。

  2つ以上の作業を両立して行うことが困難

たとえば、スリッパをはいてお鍋をとりに行くこと。
私達が日常的に困難さを感じることのないこの動作も、「(ニキさんの表現)スリッパに乗りこなす」ことと、鍋をとりにいくことが同時進行しているので一苦労されるそうです。
また、先に入った刺激が決定するというお話が印象的でした。ビデオを見ている時=ビデオを見ることが「先着1名様」(ニキさんは先に入った刺激のことをこう表現されました)なのでその時に水がこぼれて体がぬれてもそのことには気づかない。でも何もしていない時に水が1滴でもかかるとそれが「先着1名様」なので着替えなければ気がすまない。「先着1名様」に過敏で、2着以降には鈍感なので、大事じゃない刺激が先着してしまうことはご本人にとってとてもしんどいことなんだと感じました。

  あたためにくく冷めにくい

「出かけること」「帰ること」一つずつ切り替えが必要=心の準備にコストがかかるので、旅行や出張に行く時はできるだけ切り替えが少なくすむように計画を工夫されていることをお話されました。
学校生活から社会に出た時は色んなストレスがかかります。ストレスを発散できる趣味を見つけておくことが大切だということも教わりました。切り替えがあまりいらずまとめてできるものであることが趣味として続けられる秘訣なのだそうです。
2時間もの間、たくさんの人の前でお話するのは本当に力のいることだったと思います。自閉症の方の感じ方をわかりやすくお話していただき、まだまだ気づけていないことがたくさんあったなあと思うとともに、それを教えてくださったニキさんには本当に感謝いたします。みんなが共に生きていける社会にしたいと改めて思いました。とても勉強になりました。本当にありがとうございました。
(投稿:もつ鍋さん)

 事務局だより
3月に入り、一気に暖かい日が続いています。今年のスギ花粉は大変なようですね。
皆さん早めに病院通いしましょうね。(私も他人事じゃないな・・・)

さて、前回お知らせしました「事務局のパートさん」をこのコーナーで紹介させていただきますね。
2月から事務局のお手伝いをさせていただくことになった T です。
家庭の雑事から少しの間解放されて、新鮮な気持ちで事務局へ通っています。
忙しい事務局のお役に立てるよう頑張っていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。
二児の母でもある T さんならではの、掃除や片付けの手際のよさ、面倒な仕事でも、笑顔で対応してくださり、テキパキとお仕事をしてくださるおかげで、セミナー前の膨大な仕事量がいつもより少なくなりました。またや日々の業務をきちんと整理してやってくださるその細やかな仕事ぶりに感謝感謝感謝です。
T さんには週3日ほど、午前中来ていただいております。どうぞこれからもよろしくお願いします。

2月は本当に研修&出張の月でした。
北海道おしまコロニーの見学を皮切りに、ニキリンコさん講演会、佐賀それいゆでのTEACCH2デイ基礎講座+レベル2トレーニングセミナーへ参加しました。(佐賀での研修についてはまた次回の会報で紹介します)
また金沢先生のセミナーなどの行事もあり、本当に多忙を極めた先月でしたが、その分多くの学びを受けた1ヶ月でした。
つい先日、岡山の川崎医療福祉大学にて行われた「TEACCH実践報告会」で、育てる会と赤磐ぐんぐんについてのポスターセッションを行いました。
多くの参加者が足を止め、真剣にポスターや掲示したグッズなどを見てくださいました。休憩中にポスター横でぐんぐんスタッフと交代で説明をしました。日々の実践を少しでも紹介できて良かったと思っています。また、見てくださった方から「これからも岡山の自閉症児者のための活動を、どうか続けてくださいね」と声をかけていただき、そのような期待をしていただけることに喜びを感じました。
日々進化する育てる会!私も気を引き締めてもっともっと進化していかなくてはいけませんね★
(事務局:鳥羽 紗代)

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
会の行事の予定は育てる会の「
今月の予定」に、近隣の講演会等の案内は「近隣の講演会等の案内板」に、また特にみなさんにお伝えしたい記事などは「育てる会ライブラリー」に載せるようにしています。
容量は小さくなりましたが、ご覧いただければ幸いです。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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