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令和 6年 7月31日

 

 第315号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 315号 目次

     「自閉症の療育者」

     即実践講座、夜間連続講座、支援ツール勉強会 の 報告とお知らせ

     きょうだい児座談会、癒しのマッサージ、OHAの会 の報告とお知らせ

     はやぶさの会、、クローバーの会、水泳教室、スポーツクラブ の 報告とお知らせ

     お母さんコラム

     ちゃーちゃん日記

     私のお薦め本コーナー
         「子どもが発達障がいだとわかったとき パパがやること全部

      ぐんぐんだより
         「ぐんぐんぴっぴ」

     近隣の講演会等のご案内

今年の梅雨は長かったですね。
東北地方は、大雨の被害で連日、テレビにその様子が映し出されています。でも、西日本はようやく梅雨が明けて、晴天が続いています。
連日35度を超える気温の毎日ですが、はじめは大変だったこの暑さにも身体が少しずつ慣れて、なんとか暮せています。
さて、子ども達にとっては、待望の夏休みですが、お母さんたちは、いかがお過ごしでしょうか?
大変でしょうね。ちょっとはゆっくりしたいものと、子どもを預かってもらえるところを探し、夏休み前には東奔西走ではなかったでしょうか?
今は放課後等デイサービスや日中一時預かりなどがあって、子どもと一日中一緒というようなことは少ないのではないでしょうか?
でもね、私たちの子育て時代は、何にもなくて、都会にはあったとしても岡山・赤磐にはなくって、親が見るしかなかったものでした。
長い長い夏休み、親子で色々な計画をして、スケジュールを立てて、関わりを丁寧にして暮したものでした。今から思えば、あの怒濤のような日々があったから、今の暮しがあると、確実に言えます。
今のお母さんたちは、お仕事を持っておられる方が多く、長い夏休み、誰かに預けるしかないということもあろうかとは思いますが、子どもとしっかり関われる良い機会も夏休みです。少しでも一緒に過ごす時間を作っていただきたいと願います。大きくなってしまった子どもの親として思います

さて、話は変って7月の初めの北海道旅行の報告です。
北海道は梅雨がないと私の学生時代には聞いたように思います。旅行をしていても、夏でもじめじめしないのでさわやかで、夜など寒いようなそんな北海道でした。どこの民家にもクーラーなどありませんでした。ところが今は北海道も35度を超えるような暑い日が続いているようで、いったい世界はどうなるんだろう・・・と、この気候の変動を恐ろしく思ってしまう私です。
そんな北海道に、久しぶりに3泊4日で出かけてきました。
帯広空港から庭園を散策する旅でした。
なんと、私たちが行った日から北海道で雨が降り始め、帰るととたんに雨がやんだそうです。
友人は「わたし雨おんななのよ〜」なんて言っていましたから、きっとそのせいだと思います。
でも、ざーっと降るような雨ではなく、しとしとと降るような感じで、緑が艶やかでかえって庭園はきれいでした。
確かに昼間はそれなりに暑い日もありましたが、雨のおかげで、夜など少し寒いような感じで、冷房は切って寝ました。・・・さすがにホテルにはクーラーが設置されていました。
岡山は連日35度だったそうなので、さわやかな北海道を満喫して帰りました。
出発前には、友人は「これが最後の旅行になるかもしれない」なんて言っていましたが、「元気が出たのでまた色々行きたいわ〜」なんて言って、「次はどこへ行こうか」なんて帰りの飛行機では、そんなことを話すくらいでした。
そう、いつまでこんなにテクテク歩けるか分かりゃしないのですもの、まだまで元気で行けるうちにアチコチ行きたいものです。
私もコロナ下でさっぱり来なくなった旅行会社のパンフレットをまた取り寄せてみようかしら? なんて考えています。
楽しいことは、出来るうちにしたいものです。なんて、気楽な鳥羽さんでしょう。
子育て大変な時期の皆さんには、考えられないことでしょうけれど、グループホームに入ってくれた息子のお陰で、自由が手に入った私のこの頃です。
北海道から帰って夫に聞いてみました。「何か私がいなくて困らなかった?」
夫曰く、「何にも困らなかったよ、休みの日には哲平が食事を作ってくれるし、二人で外食に行ったり、のんびり過ごしていたよ」ですって・・・。ちょっと失礼じゃないでしょうか?
さびしかったとか、困ったことあったとか、義理でもいいから言ったらどうなん? と思いますが、まあそれならそれでいいですね。
これからもいつでも出かけられるというもんです。

それでは育てる会の話に戻って、7月18日(木)には「きょうだい児の子育てについての座談会」を行い、9名の方が参加してくださいました。
実は、この座談会は、お母さんたちのきょうだい児についての困りごとや、どう育てていっていいのかの疑問に思われていることを知るための座談会でもありました。来月10日(土)に行われるきょうだい児の子育てについてのセミナーの前段階としての集まりでもありました。
どんなご意見が出るのか、大きくなったお子さんをお持ちのお母さんたちから、どんな支援が良かったか、もしくはこうしておけばよかったのにというようなお話も聞かせていただければとの思いもありました。
まとめについては、後ろのページをご覧ください。それぞれのお母さんからいただいたご意見や困ったことの内容について、書いてあります。
10時から12時までの予定が、昼食の時間も忘れて13時30分頃まで、なかなか終われないくらい次々と話が出てきました。
みなさん、それだけ話したいことがあったということでしょう。
中でも特にそうだったのかと、目からうろこだったのは、兄弟(自閉症)のことを聞かれて、親は丁寧に話したつもりだった・・・でも、子どもは自閉症という言葉だけは解ったけれど、ではどういう風に接したらよかったのか、どういう障害なのかが、ほとんど自分の中に残っておらず、「もっと詳しく知っておきたかった」という後日談がきょうだい児からよせられたということでした。
それぞれのきょうだいの年齢や理解度に合わせて、少しずつ何度も繰り返し伝えていくことの大切さを感じました。
また、言葉で話すだけではなく、メモや文章、年代に合わせた書籍などを使って、後からでも読み返せるように伝えることが大切なんだろうな・・・と思いました。
何しろきょうだい児だって、視覚情報があった方が解りやすいということは、言わずもがなのことでしょう。
きょうだい児が、どんな風に自閉症の兄弟を感じているのか、学校でどんな風に友達から言われていて、それにどう対していくことが必要なのか、共に考えサポートすることの大切さを思いました。
また、大人になったきょうだい児が、結婚したり、お付き合いが始まったりしたときに、相手の方にどう伝えていけばいいかを悩んだという話もありました。
障害のある人に対する偏見のある方とのお付き合いをしたことがあったという方(これは親御さんの話でした)は、その時のやりとりだけで、その人との結婚は無理だなと思ったそうです。
障害観は、その人を見る尺度を与えられて、ちょうど良かったというようなお話でした。
私は親として、子どもに障害のあるきょうだい児をずっと見てもらおうとは思いませんが、でもたまには、親が死んでしまったとき、家に招いて共に過ごすような時も作ってもらえたら…とは思います。
そういう時に、障害に偏見のあるような結婚相手だと嫌だな〜と思います。
また、親としては遺伝についても気になるところではあります。
確かに遺伝はする可能性は高いと思った方がいいです。でもね、私たちは、自閉症の子を育ててきて、自閉症には随分と詳しいわけです。
自閉症の子が生まれたとしても、自閉症に詳しいおばあちゃんおじいちゃんになれるわけです。
子どもたち世帯の理解者になれるし、どう育てていけば良いかもしっかりわかっているわけですから、孫へのサポートも上手にできるわけです。また、この子ちょっと気になるというように、自閉症の早期発見は誰よりも早く出来るわけですよ。
私にも孫が2人いますが、二人とも自閉スペクトラム症ですよ。早く発見できたので、早くから支援を始めることが出来ました。
自閉の特性はたくさん持ちながら、ユニークでかわいい子たちに育ってくれています。そんな孫を見ながら、「いいなぁ〜、かわいいな〜」って思うんです。遺伝なんて怖くない。
自閉スペクトラム症の子が生まれたら、育てていけばいいだけです。
「なんくるないさ〜(沖縄地方の言葉で、なんてことないよ〜)」でございます。
吉田先生の、「けっして劣っているのではなく、脳のタイプが違っているだけ・・・」という言葉を思い出しましょう。
でも、もし違う障害だったら、勉強を一から始めなければならない訳ですから、これは大変です。
「自閉症でよかった・・」なんて言ったら言い過ぎでしょうか?

さて、お話変わって、新年度が始まって、今年最初の支援ツール勉強会が7月4日(木)にありました。
今年は新たな参加者が増えて、13人にてのスタートです。
武藏先生のお話は、これまでも何度も聴いているのですが、改めてお聴きすると、私も安穏としていないで、もう少しできることがあるはずと思えてくるのです。
大人になった哲平には、これまでできる限りのことをしたつもりになっている自分ですので、もういいかと思う部分もありますし、ここはもう無理だなと思えることもたくさんあります。だから、そういうところにアプローチはもうしなくていいと思い、していません。
デモね、何にもしないのではこれからの成長もないわけです。昔、「発達障害の子どもたちの発達はゆっくりだけど、いつまでも成長を続けていくんですよ」というような話を先輩のお母さんから聞いたことがあったのを思い出しました。
今回の武藏先生のお話しの中に、できているところをほめていくというお話がありました。
できているところをもう一度見直していくというように私は考えました。
例えば、哲平はお料理がとても上手です。唐揚げやとんかつなどは、温度を見ながら上手に揚げます(最近はIHになって、温度計はいらなくなりました)。
チャーハンは、私よりも上手です。甥っ子は、「哲平おじちゃんのチャーハンが一番好き」と言ってくれます。
カレーにオムライス、焼きそば、冷やし中華、ナポリタンも上手です。
親子丼にポテトサラダ、マカロニサラダ、そうそう朝ご飯の目玉焼きにフレンチトースト、おにぎりも上手です。
麦茶は冷蔵庫になくなっていると、きっちり作って冷やしてくれます。
なんでも作れる哲平ですが、それでも時々不安そうです。
モデルを示しながら教えたので、分量は覚えているという状態です。
はじめのころはレシピを書いて見せていましたが、覚えてしまったので、最近は割愛していました。
そのためか、時々ジャガイモがいつもより大きかったり小さかったりすると、何個入れたらいいかを聞きに来ます。一人でできるようには、グラムで教えた方がきっと自信をもって取り組めることでしょう。
そこで私は考えました。
レシピをきちんと作って、一生使えるようなのを作っていこう・・・そう思ったのです。彼がこれからグループホームから出て、自立してアパート暮らしで自炊するときのために、より自立度をあげて取り組めるよう、迷ったときにも哲平に分かるようなレシピつくりに取り組んでみようと思います。
このように、私のような年配の親でも取り組むための指針をいただける支援ツールの勉強会です。
2回目からの参加もOKですよ。アットホームな会です。どうぞご参加ください。
参加できるのは、正会員の方と賛助会員だけですので、どうぞ会員になっていろんな行事に参加してみてくださいね。

7月21日(日)には、OHAの会がありました。
知的障害のない自閉スペクトラム症のお子さんをお持ちの保護者の方の集まりです。
ZOOMで日曜日におこないますので、お仕事をお持ちの方も、気軽にご参加いただけます。
臨床心理士と公認心理師の資格も持たれている利守愛子先生が、講師として参加いただいています。
私は最初のあいさつだけさせていただいて、その後は抜けましたので詳しい内容は解りませんが、参加者の方に後から聞くところによると、とても有意義で楽しい会だったとのことでした。
参加者は、知的障害がないお子さんをお持ちの親御さんばかりです。私のように知的障害が重度の子を持つ親と違って、自閉スペクトラム症だけのお子さんの場合は、学校も普通級に在籍される率が高く、定型発達の子たちと同じ土俵で勝負しなければならないことでしょう。
今はインクルーシブ教育として、色んな子が一緒に学ぶように文科省も方向転換中のように見えます。
私はあの子達のことが心配でならないのです。それでお母さんたちが、OHAの会で我が子のことを学び、我が子を理解してくださることで、少しでも彼らのことを学校へ、周りの方へ、将来就労した先に、キチンと上手に伝えて行ってもらえたらと思うのです。
学ぶことは大切です。子どもが小さかった頃は、一生懸命だったお母さんたちが、子どもが落ち着いてきたとたん、安心されるのか、勉強を続けられる方がグンと減ります。
自閉症の学びは日進月歩、絶え間なくどんどん進歩しています。子どもたちにも新しい課題が生まれてきます。しっかり学び続けて我が子の将来にわたってのよき支援者、よき伴走者になっていただきたい。
その為の学びの場のひとつがOHAの会だと思えるのです。
門眞一郎先生が翻訳された「虹の架け橋」という本をみんなで読み合って、途中難しかったり勘違いしそうな部分があったら、利守先生が注釈を入れてくださいます。そうやって本を読みながら丁寧に自閉症を学んでいくという形です。
それぞれのご家庭での子育てについての疑問や感想も聴きながら、約2時間学びます。お顔や名前は出したくない人は出さなくても大丈夫ですので、お気軽に2回目からご参加ください。
本も必要なら事務局に少し在庫がございますので、割引価格にてお送りさせていただきます。
OHAの会の報告も後のページにあります。

ここで、先日6月30日(日)のわいわいホリデイ後日談です。
青年たちの集まりを作ってやりたいと親たちが集まって取り組んでいる会です。こちらは高校生以上の青年たちの活動ですが、知的障害のある青年たちの集まりです。
知的障害がなければ、自然に友達を作ることが出来たり、一緒に遊びに行くようなこともできるかもしれないのですが、知的障害のある彼らには、なかなか友人ができません。お休みの日だって、あまり誘ってくれる人はいません。
いつだって親子だけで活動しているような状態の彼らに、同じような年ごろの友人(?)と楽しいことも経験させたくて、始めたこの会です。今回はカラオケ大会でした。
先月号でも書いたように、みんな人が歌っていても全く興味もないし、拍手するわけでもありません。ひたすら自分の曲を機械操作して入れて(こういうことは、ほとんど教えられなくても、みんなできるのです)歌うだけです。
傍から見ていると楽しそうには見えません。でもでも、終わった後で感想を聞いてみると、なんとなんとみんな「楽しかったです」「またカラオケしたいです」というのです。
私たちとは全く違う人たちだな〜と感じたカラオケ大会でした。
楽しかったのならまた企画したいと思いました。親は、子どもが楽しければなんだってやるわよ!
次はまたボウリングがしたいそうです。
企画が決まりましたら、ご案内いたします。今回までに参加されていない方も、どうぞご参加ください。
参加資格は正会員であることと、知的障害があること、高校生以上〜上限なしです。

今回の会報では、会員対象の行事について何個かお話ししました。
正会員になっていてもあまり行事には参加していない方もおられると思います。
でもね、育てる会は色んなことをやっています。こんなものがあったら参加したい、参加できるのだけれど・・・と思われることがあったら、一度ご相談ください。
需要があるかどうかを皆さんにアンケート取らせていただいて、ありそうなら取り組みましょう。
また、もし中に一人でも興味を持たれた方があれば、その方と二人で我が子にとってぴったりの企画が始まるということです。そうやってこれまでにも色んな会が立ち上がってきましたよ。
育てる会は自由でどんなことでも、相談できる会です。ふるってご相談くださいね。
以前の会報75号にこんなことを書いていました。
今から20年前の平成16年7月31日号です。
療育事業所(赤磐ぐんぐん)を立ち上げる1年前の会報です。

ところで、今療育へ向けての再確認という意味で 『自閉症の療育者』(E・ショプラー著)という本を再読しています。
その中に自閉症児に何を教えるかということが書いてある部分があります。
成人になって最も必要とされそうな技能を考慮に入れて、自閉症児が10歳か11歳までには、その子どもの長所、短所、技能、興味を将来の可能性という視点に立ってプログラムに反映させていく必要がでてくると私たちは考えています。
そのためには以下のような項目がプログラムに反映される必要があるのです。
(1) 出来る限り広く理解されるようなコミュニケーション・システムを身につけること
(2) 他人の援助なしに一人で、ある種類のスケジュールや日課に従うことができること
(3) 出来る限りの高いレベルの適切なワークスキル(作業技能)を身につけること
(4) できるかぎり適切な社会的行動と対人行動を多く身につけること
(5) 他人の援助なしに一人で身辺処理ができること
(6) 余暇時間のためにレジャースキルをできるかぎり多く身につけること
(この本は、TEACCH部のスタッフによるトレーニングセミナーの記録です)
なんと教えなければならないことが大きいことか・・・、いかに私たちが取り組むべき課題が多いかを痛感させられます。
我が子に当てはめてみると、私の教えてきたことは足りなかったことに気がつきます。
TEACCHの人たちは、一人一人に合わせてその子の持てる力を見極めつつ、10歳・11歳で上記のようなプログラムを立てていくというのです。
ノースカロライナ州には、強度行動障害の人がいないというのも納得させられる気がします。
我が家が特にやれていないことは、最初の
「(1) 出来る限り広く理解されるようなコミュニケーション・システムを身につけること」
という項目です。
自閉症の人にとって一番大切な項目のように思えます。
それを現在16歳の哲平は持っていません。大きな宿題をいただいたような気がします。
普段接している親や周りの方ならわかってやれる程度のコミュニケーションは持てても、広く理解されるような、誰にでも伝えられるような技能を彼は持ちません。
私はうっかりのほほんと暮らしてきたのではなかったかと反省しています。これからだってまだ間に合うでしょうか。
地域社会で生活していって欲しいと希望している私たちです。そのための準備をしてきたつもりですが、肝心な部分が抜け落ちていたように思います。
人とのコミュニケーションをとるための彼からの想いを伝える為の方法を考えてやりたいと思います。
そして、息子にはうっかり、のほほんと・・・・私が出来なかったことを、これからの小さなお子さんには大切に「療育」の中で指導していく努力をすることが、反省を含めて、先輩の親としての務めではないかとも思っています。

このようなことを書いてました。
それから20年。哲平は36歳になりました。私はまだまだ“うっかり、のほほんと”出来ていない親だな〜と思います。
コミュニケーション・システムについては、重度の彼には、PECSがきっと助けになるだろうと、思っている私です。
でも、彼はある程度は気持ちも言えますし、要求やヘルプも適切に伝えてくれます。でも誰にでも分かるコミュニケーション・システムというと、やっぱりまだまだかなと思ってはいるのです。
もう少し、PECSを学んで取り組んでいかねば・・・と、改めて思った夏のひとときです。
昔の私はやる気満々でしたね・・・。今は、少しくたびれが出ていますかね・・・。がんばらねば・・・・。
ところで、私は会報の原稿の締め切り日が近づいたり、何か頼まれごとがあったりすると、急に鍋を磨きたくなったり、本を読みたくなったりします。
今日、読んだ本が「90歳何がめでたい」(佐藤愛子著)というものでした。
この本面白くて、最高でした。言いたいことを言って、人におもねらず自由な佐藤愛子さんが、大好きです。
そして、私も思いました。「72歳、好きなこと言って、好きに生きて、なにか?」「これでいいのだ!!」
楽しく生きて、どうせもうすぐ死ぬんだから・・・そういえば和田秀樹さんの「どうせ死ぬんだから 〜好きなことだけやって寿命を使い切る〜」なんて本もありましたね。
暑い夏を頑張っている皆さん、元気で頑張ってくださいね。私もまだ頑張るつもりです。
それでは皆さん、ごきげんよう、また来月号で会いましょう。さようなら。
(鳥羽 美千子)

令和6年度 現場の先生のための即実践講座

令和6年度の、今治のライフサポートここはうす所長の桑原綾子先生による「現場の先生のための即実践講座」です。
第3回はライフステージを意識した合理的配慮ということで、幼児期から学齢期、そして学校卒業しての生涯を通じての支援のお話でした
それぞれのステージにおいての具体的な支援についてのお話しも貴重でしたが、印象に残ったのは、社会の制度や自閉症支援は良くなってきているけれど、それは自閉症の人にとって望むものになってきているか・・・彼らの夢は叶えられてきたのか、という問いでした。
最後に見せていただいたスライド 『本人のニーズから始める そのために本人に聞く 〜私たちの価値観を押し付けないために 「刑務所は有期刑、福祉は無期刑」 その言葉の意味を理解する』は強烈でした。私たちの支援、良かれと思いこんで行っている支援が、彼らにとっての望むことと違っているとしたら・・・、支援が管理、制限となり、彼らの死ぬまでの無期刑とならないよう心していかなければおけませんね。
次回は9月となります。少し間があきますが、全回出席の修了証を目指してがんばりましょう。

  『 第4回 現場の先生のための即実践講座 』

日 時:令和6年9月13日(金) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom)
テーマ:「家族との連携について 〜親御さんと・きょうだいじさんとの連携について〜」
講 師:桑原 綾子 先生(NPO法人ライフサポートここはうす 所長)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会
参加費:一般 23000円、賛助会員 20000円(全10回分)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://sodaterukai.org/policy1.html
それでは、第3回「合理的配慮とライフステージ A 〜今と将来のつながりを考える・支援者の役割の整理〜」に参加された皆さんからのアンケートの一部です。

○ 本日はありがとうございました。「ライフステージを貫く支援の考え方」としてのお話の中で幼児期の経験の大切さを改めて学ぶことができました。支援者の勝手な固定観念で、できないから指示するのではなく、合理的配慮を受けた環境の中で、自分に必要なものを探す力を身に着けていくことが必要であるということを教えていただきました。
自分を省みると「次のスケジュールは何かな?」「スケジュールを見に行こう。」など本人が求めていないことを平気で押し付けていました。家庭や事業所の限られた環境の中に安心できる場所を提供することや、合理的配慮を受け幅広い経験を通じて生活の基本を学ぶということへの意識が全く足りていませんでした。子どもたちが持っている力を引き出し、「今できること」「強みを見つける」ことをしっかり意識しながら、一人一人に「本当に必要な支援」ができるようになりたいです。まだまだ学びたいことが沢山ありますので、次回もよろしくお願いいたします。
○ 支援学級担任、特別支援教育コーディネーターです。今学校ではちょうど個別の支援計画等の見直し・作成を行っています。
支援学級はもちろん、交流学級でも作成をしているのですが、今は困っていないから大丈夫、といわれる保護者の方もおられます。
今困っていないのはどうしてか、環境があっているのか、これまでの支援がよかったのか・・・等を考えて支援計画を次へ残していきましょうと、話をしています。今日のお話を聞いて、支援、指導の目標を考えるヒントになったと思います。
また、保護者の方が合理的配慮を望まれない理由の一つに、私たちの情報提供不足もあるのかな、と感じます。先生の最初のお話にあったように、みんなが当たり前に、自閉症の人たちとの生活をイメージしたり、合理的配慮の必要性を知っていたりできるといいよなあと思います。私は小学校で働いているので、自分の姿を子どもたちが見て、誤学習しないように心がけていきたいと思いました。
○ 一言で元気をもらえた講義でした!先生の温かい気持ちがとても伝わってきました。
自分を大切にできない人に、人を大切にしていくことは難しいという言葉が胸に刺さりました。
この世の中に価値のない人なんていない! 背中を後押ししてもらえたようでした。
○ 他の方がどんな質問をされているのか知ることができ、新しい発見もたくさんあるので、質問に答えて下さる時間がとてもありがたいです。いつもありがとうございます。
幼児期の話の中で、保護者の方への対応方法がとても印象に残りました。伝え方として「様子を見ていこう」「今はこのままでいこう」など曖昧な表現をするのではなく、保護者の方が理解できる表現方法でこまかく伝えることの必要性を改めて感じることができました。またこちらが一方的に伝えるのではなく、試行錯誤しながら一緒に成長できるように、保護者の方と情報共有をしっかりしていきたいと思いました。「ちゃんと我が子を育てたい」という気持ちが強い保護者の方の中には、目の前にいる子どもの成長よりも“もっとできる”という思いの方がおられますが、その時にはどのように寄り添ったり話をしたりするのか、聞き方のポイントがあれば教えて頂きたいです。よろしくお願いします。今日の講演もありがとうございました。

令和6年度 発達障害支援 夜間連続講座 IN 赤磐

赤磐市の共催をいただいて開催している「発達障害支援 夜間連続講座」です。
今年度はよこはま発達クリニック・相談室で、発達障害児・者の支援にあたられている佐々木康栄先生をお招きしての講座です。
今回は「知ろうとすることが支援のスタート」のテーマで、私たちが支援を受けられる人、一人ひとりについて、本当に知っているか、改めて考えさせられるお話しでした。
「知らないことが問題なのではない。知ろうとしないことが問題。」・・・自分の思い込みや先入観で支援するのではなく、一人ひとりの情報を集め、アセスメントをしっかりとって、個々の支援計画を立てていくこと。今一度、自分の支援を見返してみたいと思いました。
8月は夏休みで講座もお休み、次回は9月になりますが、みなさん支援は休みなく続けておられると思います。
また元気で、一緒に学んでいきましょう。

  『 第4回 発達障害支援夜間連続講座 in 赤磐 』

日 時:令和6年9月18日(水) 19:00〜21:00
場 所:オンライン開催(Zoom)
テーマ:「環境を整えることの意味とエッセンス」
講 師:佐々木 康栄 先生(よこはま発達クリニック・相談室)
主 催:NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会、赤磐市
参加費:一般 20,000円、赤磐市在住・在勤者 7000円 (全10回分・各資料代含む)
申込・問合せ:Tel.086‐955‐6758、Fax.086-955-6748
http://sodaterukai.org/policy1.htm
第3回講座「知ろうとすることが支援のスタート」の参加者の方から寄せられた感想の一部です。

○ 「正解じゃなくても発見があればいい」の言葉に力を頂きました。
ちょうど個別の教育支援計画を作っているところで、今回のお話がとても役に立ちました。
ずっと構造化を学んでいて続けて学んでいてよかったと思いました。いろんな支援者と日々接する中で、今日のお話を伝えたいと強く思いました。ありがとうございました。
○ とてもわかりやすかったです。その人を知ることが大切なことはわかっているつもりでしたが、これまでは闇雲に情報を集めていたような気がします。
次の支援を考えるとき、その人の何を知ることが必要なのか具体的に、より明確にしてからアセスメントしていくことが大切と学ぶことができました。
○ 本日はありがとうございました。知識の大切さを感じるとともに相手の立場になって考えることの必要性を学ぶことができました。支援をする中で、相手が何を考え、何を望み、どのようになりたいかということは、繰り返し教えていただきました。
主観的な見方をしてしまいがちな自分は、まず自分の考えを押し付けないということから始めないといけないと、講座が終わって自分を振り返っています。「これくらいわかるでしょ」という安易な考えをはじめ、自分のものさしで相手を図っていることがあると自覚しました。
支援するときに、お子さんの状態を理解して「わかる学びを提供する」ということをしているつもりにならないように、今以上に具体的にわかりやすい伝え方の工夫をしていきます。
積極的に情報を得ていく姿勢で取り組みながら、自閉症のお子さんにより良い支援を提供できる知識も深めていこうと思います。
○ アセスメントのために、様々な側面から情報をしっかりと集めることの大切さについてのお話がとても印象的でした。
現場ではどうしても、何かしらの問題が起きてから支援を考えようとするため、問題の解消法に視点が向きがちですが、その方法を考えるためには、情報が必要であること、そして問題が起こりづらくなる環境を整えること。考えてみるととても自然なことですが、視野が狭くなっていることへの気づきをいただきました。本日もたくさんの素敵な発見をありがとうございました。
○ うまくいかない支援を続ける理由のひとつは、知識が足りないから。支援に関わるものとして、しっかり知識をつけて関わっていかなければと思いました。
「正解」じゃなくても、「発見」があればいい。うまくいかない支援を続けてしまうひとつの要因として、計画がないままに行き当たりばったりで支援をしていることもあるのではないかと思っています。支援をはじめるためには、アセスメントをし、そこから見立てたことで支援をはじめますが、必ずしもその考えてことがうまくいくかないこともあると思います。考えた方法をどれくらいの期間(回数)やってみて、うまくいかなければ違う方法をやってみる、そうすることで、発見ができる、うまくいかないな、、、を、ずっと続けるのではなく、発見がたくさんできる支援を、チームのメンバーみんなでやっていきたいと思いました。
打率の高い支援をするために、しっかりと知識をつけて、これからも地に足つけて取り組んでいきたいと思います。本日もありがとうございました。

第1回 支援ツール勉強会の報告 と 第2回のご案内

7月4日(木) 「第1回 支援ツール勉強会」を行ないました。
初めて参加した方や常連の方々が集まり、先輩お母さんたちが、まだ新米のお母さん方に情報を提供し交流したことが印象的でした。
参加者の中には、「みなさんのお話が聞けてよかった、ほんとに来てよかったです!」と目を潤ませながら帰られるお母さんもおられ、交流できるこのような会が育てる会のとてもいいところだと改めて感じる私です。
今回は、『ごほうび・褒め方を工夫する』『チャレンジ日記』について、武藏先生からお話がありました。
武藏先生の講話では、“ごほうびのためにやるのではなく、がんばったからごほうびが当たる” とのメッセージがあり、頑張った過程を称賛することの重要性や、チャレンジ日記の有効性が紹介されました。
まだ小さいお子さんをお持ちのお母さんたちも「こんなのがあるんだー」とか「やってみたい!」「できそう!」などと話されていました。数年ぶりに支援ツール勉強会に参加された方も(現在19歳のお子さんをお持ちのお母さん)、「チャレンジ日記をまたやってみたい!」と言って帰られました。
次回の交流会では、各自が支援ツールを見せ合えることを楽しみにしています。
次回、第2回目は、夏休み明けの9月5日(木)です。
途中からの参加も歓迎です。正会員無料ですので、是非興味がある方は事務局までお問い合わせください。お待ちしています。

  『令和6年度 第2回 支援ツール勉強会』

日 時:令和6年9月5日(木) 10:00〜12:00
場 所:事務局 大広間(赤磐市上市355-2)
テーマ:「スケジュール・手順書を作ろう @」
講 師:武藏 博文 先生(ぐんぐんアシスト相談員:前 香川大学教育学部 教授)
参加費:正会員 無料、 ぐんぐんグループ療育利用者・賛助会員 年間 3000円
(事務局 K)

7月 テーマ座談会 の 報告

先日7月18日(木)に、上市の育てる会事務局の大広間にて、「テーマ座談会 〜きょうだい児について思うこと〜」を開催しました。
8月10日(土)に小田桐早苗先生(川崎医療福祉大学)&松田紗代さん(ASDの弟がいるお姉ちゃん)による「きょうだいからみた自閉症と家族 〜周囲の大人にできることって何だろう?〜」の講演会&対談の開催に向けて、色々兄弟についての話を率直にお話ができたらと思っての開催でした。
大勢のご家族が参加してくださり、年が離れたきょうだい・年の近いきょうだい・きょうだいそれぞれに診断がある・県外に出ているきょうだいがいる・すでに結婚しているきょうだいがいるなど、様々。それぞれの方がきょうだいについて思うこととして、反省も踏まえつつ当時や今の気持ちを、結構赤裸々にお話してくださいました。
「診断が出ている子が大変で、ぶっちゃけ、きょうだいを気遣う余力がなかった」
「ついつい『できるでしょう?』『あなたは喋れるよね』ときょうだいに我慢させてしまったことがあるかも」
「同じ学校に診断が出ている本人がいて、先生に期待されたり、クラスメイトから色々聞かれたりしたようだった」
「きょうだいそれぞれに診断がついたことはショックもあるけれど、お互いに分かりあえる部分もあるのかなと思う面もある」
「きょうだいと結婚する相手が、診断の出ている本人のことをどう思っているんだろう?」
「親としては気になるが、大きくなってくるとあまりきょうだい自身にそういうことを聞く機会もないから」
などなど、きょうだいの小さい時あるある・小学校中学校期あるある・大人あるあるを、皆で「あー!分かる分かる」「今の話を聞いて思い出したんですけど」「へー!不思議だね」などなど、お互い頷き合いながら話すことができました。
ASD児の子育てに正解がないというように、ASD児のきょうだい児の子育てにも正解はないと思います。だからこそ、こういう同じ話ができる場で、分かりあえたり新しい視点や発見をもらえたりしながら、元気になれるような場が提供できていたら嬉しいな、と思いました。
参加された皆さん、本当にありがとうございました。
次回は、11月21日(木)午前に、またテーマを変えて企画したいと思っています。(正会員 限定)
お楽しみに!

癒しのマッサージ座談会のお知らせ

9月の座談会は、好評をいただいているマッサージ & 一息つけるリラックス座談会です。
ゆっくりお茶をしながら、子育てのこと、趣味のこと、学校のこと・・・などお話しましょう。
正会員限定の座談会ですから、安心して気楽におしゃべりできますよ。
今回はご希望の方には首ほぐしマッサージもお願いしています。
日 時:令和6年9月19日(木) 10:00〜12:30
場 所:育てる会 事務局 大広間(赤磐市上市355-2)
参加費:300円(お茶・お菓子付) 首ほぐし希望の方 5分:250円
申込・問合せ:正会員LINE or Tel.086-955-6758 まで (正会員 限定)

OHAの会 の 報告とお知らせ

7月21日(日)に、利守愛子先生による第1回OHAの会をZoomで開催しました。
OHAの会は、知的障害のないタイプのASD(自閉症)の子を持つ親のための会です。
今年度は、全5回開催予定です。14名の保護者の方が参加されました。
今年度は、『虹の架け橋 〜自閉症・アスペルガー症候群の心を理解するために〜』(ピーター・サットマリ:著、門眞一郎・佐藤美奈子:訳、星和書店)をみんなで輪読しながら自閉症の特性理解を深めていくスタイルです。
前半は、本を少しずつ読みながらASDのこどもの特徴や周りの接し方を考え、後半は参加者が1人ずつ自分の子供の今好きなことや本の感想を話したり、子供についての困りごとを先生に相談したりしました。
利守先生の優しく朗らかなお人柄と、ASDの子供をもつ親の悩みに寄り添い、何ができるかを具体的に教えてくださるところが大好きで、ずっと楽しみに待っていました。
ASDの子供たちに「普通」を求めるのではなく、独特で良いところを尊重して無理なく伸ばすにはどうしたらいいかを考えていただけるので、本当に参加できて良かったです。
次回は、9月15日(日) 10:00〜12:00です。(正会員 限定)
それでは、第1回に参加されたお母さん方から寄せられた感想の一部です。

○ みんな、似たような悩みがあるのだなと感じました。
各自都合の良い場所からの参加のため、移動時間の短縮、家庭によっては親子で参加出来て、一時退出出来るのも良いと思いました。
○ 第1章のスティーブンの話を読んで、我が子と共通する所(車輪を回す、トイレの流れを好んでみる、両手をパタパタする)が多くあったり、ほかのお母さんからお聞きしたお子さんのブーム(?)、性格的な所が我が子と似ていたりする所がありました。
なぜトイレの流れるのを見るのが好きなのかよく分からなかったのですが、それは自閉症の視点からだったのだと思えました。
○ 我が子が幼稚園児の頃、短期間でどんどん興味が移り変わっていくことを利守先生にお話ししたとき、「ひとつのことにとらわれ過ぎず、注意を外すことができるから良いですね」と言っていただけたことを、ほかの参加者の方のお話を聞いて思い出しました。
当時は家の周りのコケを観察していたときで、図鑑を買ったりしましたがこのブームは割とすぐに終わりました。でも先日、本人が「そういえば昔、コケを観察してたんだよねー」としみじみ言っていました。ちょっと楽しい思い出として記憶に残っているようす

はやぶさの会 の お知らせ

夏休み企画!
本当に皆忙しい中「はやぶさで集まりたい!」と話していたため、皆で集まってご飯を食べに行くことになりました。
以前、はやぶさでファミレスに行った時のカオス状態を打破するため、今回は皆で相談し定額制のバイキングに行くことになりました(笑)
夏休みの話など、色々子ども同士で話ができると良いなと思います。
日 時  令和6年8月11日(日) 17:00〜
場 所  岡山市内のお店(参加者には集合場所などLINEで連絡しています)
参加費  自分たちの食事代
引き続きメンバー募集中!!です。
小学生以上のASD診断のある男の子・友達がほしいなと思っている子が対象です。
(兄弟で参加したいという場合、その兄弟にASD診断が出ている場合には参加可能です)。
ぜひ事務局(086-955-6758)までお問合せください♪(正会員 限定)
(担当:M)

クローバーの会 の お知らせ

日 時 : 令和6年8月12日(月・振替休日)13:30〜(2時間ぐらい)
場 所 : メンバーのご自宅(参加希望の方にはLINEでお知らせします)
毎日暑いですね。あっという間に夏休み!
今回は、クローバーの会のメンバーのお家に特別ご招待いただいたので、訪問させていただくことになりました。
皆で、水遊びをしたり、かき氷を食べたりしたいねと話しています。
子どもたちはすごく楽しみにしていたようで、ワクワク・ウキウキしています。いい感じ!
メンバー大募集中!! ASDの診断のある女の子は、男の子に比べて少ないので、貴重な場になるのではと思っています。
小学生以上のASD診断のある女の子で、友達がほしいなと思っている子が対象です(姉妹で参加したいという場合、その姉妹もASD診断が出ている場合には参加可能)。
気になる方は、ぜひ事務局(086-955-6758)までお問合せください♪(正会員 限定)
(担当:M)

水泳教室のお知らせ

8月はお休みです
【次回 水泳教室】
日 時:令和6年9月15日(日)15:30〜17:30
場 所:OSKスポーツクラブ(岡山市北区絵図町1−50)
連絡先:育てる会事務局(086-955-6758)(正会員 限定)

第2回 サッカー&ドッジ スポーツクラブ の 報告

7月6日(土)に岡山大学の体育館にて本年度第2回サッカー&ドッジボールスポーツクラブを開催しました。
暑い中、汗を流しながら、元気いっぱい活動しましたー!!
サッカー組の最後は、追いかけ玉入れをします。これが楽しみなお子さんもおられるようです。
初めてのお子さんも、最後まで楽しめました。
次回は、9月14日(土)です。
途中参加可能ですので、興味がある方は、事務局までお問い合わせください。(正会員 限定)

お母さんコラム

中2でASDの診断のある特別支援学級(自閉症・情緒学級)に通う息子と、小2でASDの診断のある通常学級+通級指導教室(自閉症・情緒)に通う娘を持つ母が、普段の我が子との日々をつれづれに書いているコーナーです。
どうぞ気軽な気持ちで読んでください。
今日は息子の話。

 ・「複数のことを同時にできない」

4月から通いだしたソフトテニスのクラブチーム。あっと言う間に3か月が経ちました。最初のうちは、ただ打てるのが楽しい!サーブが入るようになった嬉しい!だった息子ですが、徐々に「もっとうまくなりたい」という気持ちが増えてきており、頭で色々考えれば考えるだけ、身体が動かないということもしばしば。
先日「もっと声を出して!」と先生に言われていても、なかなかすぐには声が出てこず「あれ? 熱中症ぎみか? なんか落ち込んでいるのか?」と思い、話を聞きに行くと・・・
「いや、違うて。元気なんだけどさ」
「ボールを相手のコートにきっちり返そうとか、ここは強く打とうとか、頭で考えて行動するやん? 前は考えていたら身体が動かなかったんだけど、今は考えていても身体は動くようになってきたというか、足や手は動くんだ。でもクチまでは意識が回らんのよ」
「だから、声を出そうとすると、足か手のどっちかが動かなくなってミスするんよ」
「難しいわー」とのことでした。
以前よりも成長している部分もありつつ、やはりASD!!笑
不器用な息子なのでした。
先生には理由を説明すると共に、少しずつの成長を応援していきたいと思っています。

 ・「計画的にする計画は一人では立てづらい」

夏休み突入!ですね。
息子は「部活&クラブチームを毎日こなすソフトテニス三昧」&「盆踊り復活プロジェクト実行委員会メンバー」として頑張っており、加えて9月の職場体験に向けての準備、テニスに行くための毎日の晩御飯作りなど、忙しい毎日です。
決められたこれらの活動はテキパキとこなす一方、やはり決められていない、ある意味任されている「宿題」「部屋の片づけ」などはついつい後回しになるようです。
夏休みに入って「計画立てる?」と尋ねると「自分なりにやってみるわ」と言い、すぐにポスターと静物画作成に取り掛かった息子。
一日で仕上げて「お。今年は順調な滑り出しか?」と一週間黙って見守っていた母でした。
「一週間経ちました」と宣告し、現状を確認。
・・・やはり・・・宿題のペースがこんな調子では終わらないということで、再度調整です。
付箋をつけながら、現状とやるべき課題を一緒に確認。
毎日どこをやるつもりかを母に宣言し、やった結果を報告する形となりました。
そして、次はまた一週間後に、この調子でやれそうか、ペース配分に無理がないかなどを確認することとなりました。
こういう風に相談して一緒に考えてもらうと、素直にきっちりやれるのは息子の良さなので、仕事をする際などにも活かしていけたらなぁとしみじみ。
自力でやれれば一番なのでしょうが、任せきって本人に失敗させるのも中学生には酷なこと(受験というか内申にも影響しますしね)。助け手の出し引きが難しいところです。はい。

 ・「百聞は一見にしかず」

そんな中2の息子。来年はいよいよ受験生!
息子は、知的障害はないASDタイプなので、受験をせざるを得ない。選択肢は幅広いこともあり、どうやって高校選びをするか迷うところでもあります。
この夏はあちこちのオープンスクールに出かけることになっています。行く日程などを一緒に相談して、できるだけ母も同伴しながらの高校見学です。
事前に訪問する高校のホームページを見たりYouTubeなどでその学校の紹介VTRを見たりして予習しておき、いざ当日!
行った後には、それぞれの高校の特色や感想をまとめるレポートを書いてもらうことにしました。
動機というかご褒美がなければ続かないだろうということで・・・。
オープンスクールに行ったら○円・レポートを書いたら○円!ということにしたところ、「なくても書くよ」と言いつつも、ニヤニヤしている息子です。
そして、実際に見に行ったことで「○科にしようかなと思っていたけど、△科も面白そうだったな」「ここだと、ちょっとにおいとか音とかがしんどいかも」「先輩が楽しそうに学校紹介してくれていたから、いい雰囲気だなって思う」など、新たな発見もあったようで、百聞は一見にしかず!と実感した親子の時間でした。
(cyacya)

ちゃーちゃん日記 (あるASDの女の子のお話)

ASDの子ども二人を育てる母親であり、AS当事者でもある私のこれまでの日々や現在の様子を紹介するコラムです。
脈絡ない話や時系列が昔だったり今だったりで、分かりづらいかもしれません。思い出したままをお伝えしていくので、整理されていませんが、お気軽な気持ちで読んでいただき、良ければ「おもろいな!」「不思議!」と皆様の身近にいるASDの人たちの感じ方や暮らし方を知ることに少しでも繋がればと思っています。
「文脈の理解って難しい」というお話。
「文脈」というのは、「文章の流れの中にある意味内容のつながり」「物事のすじみちや脈絡」などとも言われるそうです。
これ、ASの人にはすごく難しいと私は常々感じています。
相手と会話している時、相手の言葉や表情などを見つつ、相手の話を聞きながら、この話がどこに流れていっているのか・相手がどうして今その話をしているのか・相手がどういう価値観や経験から語っているのかなどを瞬時に判断してリアクションをしていかないといけないからです。
例えば、旦那さんの愚痴を言った人がいたとして、普段がのろけ100%の人であれば、これもまたのろけの一部かもしれないし、初めての夫婦の危機かもしれないです。
例えば、普段「わが子のテストの成績があまりよくない」と話すお母さんがいたとして、「聞いて!今回のテストの結果がすごかったの」はスペシャルに最悪だったかもしれませんし、逆にスペシャルに良かったのかもしれません。
相手が一人であれば、それはそれで対応できることも多いのですが、複数になってくると難しい。そして、奥様の井戸端会議的な会話になるとさらに訳が分かりません。
話があちらに飛びこちらに飛び、そっちで盛り上がり、こっちで盛り上がり、でも特に山場もなければ落ちもない。そこに「いる」「話す」ということに大きな意義があるのであって、そこには文脈もあるようでない訳です。
定型発達の人は相手の表情や雰囲気を暗黙的に理解して学ぶのでしょうが、ASである私の場合はとても難しかったです。
では、これまでどうやってなんとかやりくりしていたのか?
それは、「本を読む」でした。
基本的に、推理ものにしろ、恋愛ものにしろ、青春ものにしろ、歴史ものにしろ、SFにしろ、異世界転生ものにしろ、登場人物の発言や行動や思考には意味があります。
また、それらの人がした表情や行動も記載してあります(推理ものなどで、あえて書いていないでミスリードを誘うものもありますが)。そこで、一般的な人の考え方や感じ方や、好む言動や逆に忌諱する言動を「ほほう」と考える教材としていました。
今でも、映画や漫画やSNSなども「そういう考えの人もいるんだなあ」「こういう時に、こういう人は喜んで、こういう人は怒るんだ。不思議」なんて、しみじみ感じながら見ています。
「ASの人は、視覚優位だから、文字の方が分かりやすいんですね」と言われましたが、そうではなく「具体的で明示的にされているから、分かりやすい」んじゃないかなと思います。
どうなんでしょうね。
(ちゃーちゃん)

 ぐんぐん だより 
今月の「ぐんぐん便り」は、「ぐんぐんぴっぴ」です。

ぐんぐんぴっぴ(児童発達支援)

梅雨あけが発表され、本格的な夏到来ですね!! 
夏バテ気味なぐんぐんぴっぴスタッフをよそに子どもたちは元気いっぱいに通ってきてくれています!
お子さんからの元気パワーのお裾分けを頂きながら暑さに負けず頑張っていきたいと思います。
ぐんぐんぴっぴは、法人の療育機関の中で最も年齢の小さなお子さんが利用可能な超早期・早期療育機関です。
楽しい関わりを通して、コミュニケーションや社会性といった人と関わる力の土台を育てる事がぐんぐんぴっぴの療育の柱の一つです。
楽しい関わりといっても発達段階や興味関心はお子さん一人ひとり違います。だからこそ一人ひとりのお子さんを把握することを大切にしています。
しかしながら、どんなにお子さんの発達段階や興味関心のある関わりを把握し用意したとしても、お子さんが“安心”できないことには関わりは生まれません。
お子さんの“安心”を作ることが支援においていかに大切かを感じたエピソードをご紹介します。
Aちゃんはぐんぐんぴっぴの利用児の中で最も小さなお子さんです。
療育初日、Aちゃんは療育室に入るなり不安そうな顔をし、涙をいっぱい目に溜めています。
楽しく遊んでいるうちに涙も止まり笑顔を見せてくれるのではと思い、Aちゃんにシャボン玉を吹いてみたり、おもちゃを紹介したりと色々と関わりを試みましたが、それがむしろ逆効果で、とうとうAちゃんの目から大粒の涙がこぼれ、お母さんにしがみつき、療育時間が終わる頃には泣き疲れて寝てしまいました。
お母さんにお聞きしたところ、1歳になる前から人見知りと場所見知りが始まり、今まで何度も顔を合わせて遊んでもらっていた祖父母であっても、関わられることを嫌がって泣くようになったそうです。
それを聞いて、Aちゃんは環境や人の変化に弱く、ぐんぐんぴっぴの療育では、何をしてくるかわからない支援者がいて、何が起こるかわからない場所で、一体いつまで過ごさなければならないのか見当もつかず、安全基地はお母さんの膝の上だけ・・・。とにかく不安でいっぱいだったのではと気づきました。
そこで、まずAちゃんがぐんぐんぴっぴで安心して過ごすことが第一優先だと考え、Aちゃんが安心して過ごせる方法をお母さんと一緒に考えるところからスタートしました。
まずはぐんぐんぴっぴの場に慣れることからと、入室時には支援者が入口でみんなを出迎えるのをやめ、他の利用者さんとも入室がかぶらないようにして直接療育室に入ってもらうようにしました。
またAちゃんに関わるのは基本的にお母さんにお願いし、支援者は関わりたい気持ちを我慢して直接的な関わりを控えるようにしました。この工夫により、入室はクリアできました。
しかし、お母さんから手渡されたり、本人の手の届くところにおもちゃを置くと自分で取って遊びますが、お母さんの膝の上から降ろされると不安がって泣き、決して降りようとはしませんでした。お母さんの膝以外に落ち着ける方法をお母さんにお聞きすると、なかなか寝られない時に触るお気に入りのブランケットがあることがわかり、試しに療育にブランケットを持ってきてもらうようお願いしました。
次の療育でブランケットを持ってお母さんに抱っこされて入室してきたAちゃんは、表情は硬いですが泣いていません。そしてお母さんにおもちゃを手渡されると膝の上で遊び始め、徐々にお母さんの膝から降りて自分でおもちゃのところに行って遊び始めました。
遊びながら合間にちょこちょこブランケットを自分で触りに行きます。また、泣きそうになった時にブランケットを渡すと落ち着き、再び遊び始めるAちゃん。
お気に入りのブランケットが療育の際のAちゃんの安心アイテムとなり、ぐんぐんぴっぴでのAちゃんの“安心”が増えていきました。
療育の回数を重ねるごとにお母さんの膝から降りるのが早くなり、今ではブランケットとともに穏やかな顔で入室し、お母さんが腰を下ろしたとたんに膝から降りておもちゃに向かい、一度も泣くことなく療育時間を過ごせるといった日がほとんどになりました。
そしてAちゃんが安心して過ごせるようになると、ブランケットを手にすることがほとんどなくなりました。やがて少しずつお母さんから支援者に変わっても関われることが増えてきました。
Aちゃんのエピソードから、コミュニケーションも社会性(人と関わる力)も育むには、安心で信頼できる関係性(相手)が最も大切だと感じました。
安心で信頼できる関係性があるからこそ、“この人と関わりたい”“一緒に遊ぶと楽しい”といったように、お子さんの「伝えたい」「関わりたい」といった意欲が芽生えていくのではないでしょうか。
焦らずゆっくりスモールステップで、子どもたち1人ひとりのペースに合わせながら療育できるよう努力していきたいと思います。
これからも、2024年度もぐんぐんぴっぴをよろしくお願いします。
(ぐんぐんぴっぴ療育スタッフ: U)

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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