(since 2001/07/10)(更新 2004/03/31)
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独自解釈による、サブクォークによる素粒子のモデルです。
内容を信用しないこと。
勝手な解釈なので、合っているかどうかは知りません。
第1世代についてはそこそこ説明がつきますが、
第2世代に入ってきたので際どくなってきました。
kについて、ニュートリノを正の側に取る様に、
2004/03/31変更しました。
第2世代について、考察する。
レプトンにおける第2世代と第1世代の差を、
仮にオドネス(oddness)と称し、記号oで表記することにする。
ただし、反粒子については、反オドネス-oとする。
すると次の様に、第2世代の正のレプトンは
第1世代のレプトンにオドネスoを加えたものとなる。
μ=e+o
νμ=νe+o
-μ=-e+(-o)
-νμ=-νe+(-o)
ここで、K+の崩壊について見てみる。
第1世代に対応させると、各サブクォーク毎の数は矛盾しない。
K+は反ストレンジ・クォークを含むから、
ストレンジネスは保存せず、
オドネスが対生成されている事が分かる。
そこで、ストレンジネスを担うものをアブノーマリティ(abnormality)と称し、
記号aで表記すると、
それらの関係は式の様になる。
s=d+a
-s=(-d)+(-a)=-d-a
(u,-d-a)→(-νe+(-o))+(νe+o)
a=-(-a)=-((-o)+o)=o+(-o)
これらの式から、次の式が導き出される。
s=d+a=d+o+(-o)
-s=-(d+o+(-o))=-d-o-(-o)=-d+a
a=o+(-o)=-(o+(-o))=-a
これらの式は、アブノーマリティには正負の区別が無く、
正反のストレンジ・クォークが
ダウン・クォークの正反以外は等しいことを示している。
同時に、オドネスの対消滅・対生成の形で
アブノーマリティが消滅・生成し得ることを示し、
クォークの世代間の混合を示唆している。
又、アブノーマリティからの別の粒子の対生成の形で、
粒子の変換・生成がなされ得ることを示している。
アブノーマリティには正負の区別が無いため、
正と負のストレンジネスも区別出来ない。
そこで、ストレンジネスSの絶対値を
絶対ストレンジネス(absolute strangeness)と称し、
アブノーマリティと同様に、
記号aで表記することにする。
すると、それらの関係は式の様になる。
物理量 | ; | a=|S|=(s+(-s))/2 |
素粒子の表現 | ; | (s+(-s))/2=(d+a-d+a)/2=a |
K0は
反ストレンジ・クォークとダウン・クォークの対(d,-s)であるが、
その反粒子(s,-d)と混合する。
これは、各クォークが反クォークへ変換されると考えるよりも、
反ダウン・クォークとダウン・クォークの対(d,-d)の間で
アブノーマリティを遣り取りしていると考える方が、
矛盾が無い。
するとK0とその反粒子の混合は、次の様に表される。
(d,-d+a)←→(d+a,-d)
(-s=-d+a , s=d+a)
実際のアブノーマリティの遣り取りは、
ウィーク・ボゾンW-とW+を、
同時に放出・吸収することよって行われているらしい。
このことは、ウィーク・ボゾンが、
アブノーマリティ、またはオドネスのキャリアになり得ることを示している。
7章において、
アイソスピンの第3成分I3よりも、
kの方が物理量として基本的であることを示した。
ここでは、アイソスピンについて、第3成分に限定せずに考察してみる。
アイソスピンIが1/2である場合、第3成分I3は+1/2,-1/2となるが、
Σkは+1,-1に対応する。
又、アイソスピンIが1である場合、第3成分I3は+1,0,-1となるが、
Σkは+2,0,-2に対応する。
これは、
アイソスピンの第3成分I3がΣk/2に対応することを考慮すると、
アイソスピンIはkの個数(Σ|k|)の1/2に対応すると考えると、説明が付く。
即ちアイソスピンとは、
kの組の正負の値の自由度の指標ということが出来る。
幾つかの粒子について、対応表を示す。
粒子 | Σ|k| [アイソスピンI] | Σk [I3] | kの組合せ |
u | 1 [1/2] | +1 [1/2] | (+1) |
d | -1 [1/2] | (-1) |
p | 3 [1/2] | +1 [1/2] | (+1,+1,-1) |
n | -1 [1/2] | (+1,-1,-1) |
π+ | 2 [1] | +2 [1] | (+1,+1) |
π0 | 0 [0] | (-1,+1) |
2 [1] | 0 [0] | (+1,-1) |
π- | -2 [-1] | (-1,-1) |
陽子と中性子は、kの個数が3であるため本来はアイソスピンI=3/2である筈だが、
(d,d,d)(u,u,u)のハドロンが困難なためにI=1/2となっていると考えられる。
(d,d,d)(u,u,u)も可能なデルタ粒子では、
アイソスピンI=3/2になる。
クォークと反クォークが対になっているメソンでは、
クォークと反クォークのそれぞれでアイソスピンを判断する必要がある。
ただし、I3=0以外では、
クォークと反クォークの両方でkが反転すると、
π+とπ-の様に、反粒子になる。
又、π0はkと-kを含むが、
(u,-u)←→(d,-d)の様に混合していると考えられている。
従ってπ中間子では、
π+とその反粒子のπ-の両方を含めて
3種類の同族粒子を持つ様に、
アイソスピンI=1とされている。
ストレンジネスを含む粒子の場合、
アイソスピンの第3成分I3はΣk/2と一致しないため、
アイソスピンIもΣ|k|/2と一致しない。
そこで、それらの間の関係を考察するため、
ストレンジネスを含む粒子に対してkとアイソスピンの対応表を示す。
粒子 | Σ|k| [アイソスピンI] | Σk [I3] | kの組合せ |
s | 1 [0] | -1 [0] | (-1) |
K+ | 2 [1/2] | +2 [1/2] | (+1,+1) |
K0 | 0 [-1/2] | (-1,+1) |
K0 | 2 [1/2] | 0 [1/2] | (+1,-1) |
K- | -2 [-1/2] | (-1,-1) |
K0と反K0は、π0と同様、kと-kを含む。
π0の様にクォーク間でkが交差すると考えると、
その場合の混合は(d,-s)←→(u,-c)か(c,-u)←→(s,-d)となる。
しかしこの混合は、
ストレンジ・クォークとチャーム・クォークの質量の差が大きいので、
不適切である。
即ち、K0と反K0とは、
kの個数(Σ|k|)とkの合計(Σk)からは同一となるが、
アブノーマリティによってkや-kが拘束されて別粒子となるため、
アイソスピンが1/2となっていると考えられる。
しかし、クォーク間をアブノーマリティが移動することで、
(d,-s)←→(s,-d)の混合が可能である。
質問・ご意見等、お待ちしております。
小野智章
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