平成１３年5月2日
第 ３６ 号
ＮＰＯ 岡山県自閉症児を育てる会
「目次」
平成１３年度 育てる会 総会
ボランティア 研修＆交流会のお知らせ
育てる会セミナー「自閉症児への指導・支援講座」
第１回 ＡＡＯのご案内キッズルームへ参加しよう！！
５月度勉強会のお知らせ 「ＯＨＡの会」「つくしんぼの会」「ゆりかご講座」
サッカークラブからのお知らせ
５月度水泳教室のお知らせ
女の子の会活動報告
近隣の講演会等のご案内
私のお薦め本「個性を生かす支援ツール」
ＶＯＬＵＮＴＥＥＲ・ＶＯＩＣＥ
キッズルーム 「学習用パンフ」
春爛漫の季節を迎えました。
ちっとも手入れをしてあげないのに、庭に植えっぱなしにしている花たちは、律儀に季節がくれば咲いてくれます。
今は藤の花が満開で、春の風の中で揺れています。
一年中で一番良い季節です。
こんなに良い季節なのに、我が家の近くでは今年に入って、何人ものお年寄りがなくなりました。
いつも、哲平に優しく声をかけてくださった、井上さんのおじいちゃん。
「この子は、ホントは頭がええよ。大丈夫じゃ〜、心配せんでもええよ。」
そんな風に私に言ってくれた方でした。
もうひとりは、我が家のすぐ裏の松本のおじいちゃん。
哲平がお邪魔して恐縮する私に
「ええよ、なんにも悪い事はせんから。」
「気が済むまで見たらええよ。」
と言ってくださる方でした。
優しい方達との別れです。
考えてみると、私の住む地区は、みんなが障害に対して理解を持ってくださいます。
哲平は小さい頃、家を抜け出していなくなる子どもでした。
行方不明の哲平を、近所の方が総出で捜してくださって、事無きを得た事が何度もありました。
障害児を育てる事は、ひとつの家庭だけでは到底出来ません。いろいろな人の理解や援助があってはじめて、なんとかやって行けるものだと思います。
今回親しい方との別れで、その感を強くしました。
話は変わって、我が家のような障害がある子の家庭には、どう言う訳か宗教の勧誘によく人が来られます。
「お念仏を唱えれば、自閉症は治ります。」
直ったという事例が書いてある記事を、持って説明に見える方もあります。
親切心からのお誘いだとはわかるのですが、少々、腹立たしい気分にさせられます。
なにより気分悪いのは、障害を持ったのは、親の宗教心が足りない、心の持ちようが間違っているから…と言うような考え方です。
私はいいです。そんな事言われたって、「へのカッパ」子どものために強くなってきています。
でも、こんなことを廻りから言われて落ち込む、まだ告知間もない母がいたらと思うと、悔しくてなりません。
私は、いつもこういった勧誘にたいして、このようにお断りします。
「この子は、我が家を選んで神様が授けてくださった子です。自閉症という障害も直したいと思いません（直らないのですけれど）。だって、神様が決められた事ですからね。正しい事に違いないと思います。私は、神様から授かったこの子を、精一杯、一生懸命、力の限り育てていきたいと思っています。残念ながら、私の神様とお勧め下さっている神様とは違うようです。」
私は、神様が我が家を選んで授けてくださったと思っています。
お母さんは優しい（？）し、お父さんは面倒見が良いし、きょうだいも良い子ぞろいです。
廻りの人達や環境も申し分なしです。「こんな家ならこの子もきっと大切にそだててもらえるだろう」そう考えられたに違いないのです。
どんな人にも、生まれてくる理由があると思うのです。哲平はこの世界に必要な人だから、神様は遣わされたと思っています。どんな人の人生も､重い軽いはない筈です。とすれば、彼の人生もまたしかりです。神様のご計画の中に彼がいるとしたら、その人生を精一杯生きられる人にする使命が私にはあると思うのです。
がんばる事が多くて困ります。私の使命はなんでしょう。今は、精一杯子ども達を育てる事でしょうか。そして、とりあえず、この育てる会の代表として、残る任期をがんばる事ですか？
皆さん、今年度も元気出してがんばるから、遅れないでついて来てよ。なんちゃって。
文責：鳥羽美千子
これまで「育てる会会報」はＨＰに全文をＵＰしていましたが、容量等の事情により、目次と巻頭文以外は
現在一時掲載中止にさせていただいています。
会の行事の予定は育てる会の「今月の予定」に、近隣の講演会等の案内は「案内板・伝言板」に、
また特にみなさんにお伝えしたい記事だけは「育てる会
ライブラリー」に載せるようにしています。
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詳細は「育てる会 HP」に記載しています。
