sorry,Japanese only

平成17年12月31日

 

 第92号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 雪の朝に
 「赤磐ぐんぐん」からのお知らせ
 支援者養成セミナーの案内
 吉備国際大学 招待行事
 川崎医療福祉大学 招待行事
 支援者養成講座
 育てる会勉強会
 AAO活動
 サッカークラブ ・ 水泳教室
 私のお薦め本 「虹の架け橋」
 近隣の講演会等のご案内
 掲示板 ・ コラム ・ 事務局だより

午前中から降っていた雪が、午後にはやんで青空が広がりました。少しずつ溶け始めた雪がなんだかなごりおしくって、そっと手のひらにすくってみました。
「おお〜、冷てェ〜!」(「Hwooh〜、tyumetyehe〜!」岡山弁のイントネーションです)
今日は、12月22日。学校は終業式だったのですが、雪が激しく降っていたので、哲平の登校は親の判断で自主休校としました。ここ岡山県南部地方は、めったに雪が降らないところです。九州や四国、広島、兵庫に大阪まで雪雲に覆われても、なぜだか私の住む岡山県南部地方だけは青空が見える・・・、そんな温暖なところです。
ところが今年は18日・22日と立て続けに雪が降りました。
実は18日は、AAO活動で大阪の海遊館と神戸のルミナリエへボランティアさんと一緒に出かける日でした。バスのツアーに申し込んでいます。朝8時がバスの出発時間です。雪はやんでいるけれど、凍てつく寒さの中、道路には雪が5センチ以上も積もっています。きりっと冷えた空気の中、上空はいかにも寒そうな寒気団が居座っていそうです。休みたいなと一瞬思いましたが、待ってくれているボランティアの松浦君に悪いので、がんばって行くことにしました。
温暖な岡山ですので、もちろんタイヤは、普通のタイプです。昔から雪の日には車に乗らない主義の私でしたから、雪道の経験はほとんどありません。恐る恐る、ゆっくりゆっくり、岡山駅まで車を走らせます。途中、車の横転や衝突事故、ぺちゃんこのフロントとぐしゃぐしゃになったセダン車とワゴン車、歩道の縁石を乗り超えてしまった軽トラック、アチコチで止まっている車と事故処理のパトカー。本当に騒然たる光景の中、哲平を送る為に時速10キロの超ノロノロ安全運転の私。
事故にもあわず、何とか赤磐市を脱して、旭川を渡り岡山市へ入った途端、雪は消えていました。なんと岡山市には雪が降っていないのです。「私って、なかなかやるじゃん、えらい!」と、その雪道で事故も起こさなかった運転ぶりを自画自賛。
ホッとしてスピードアップした途端に、なにやら哲平が後ろから、すごい勢いでいちゃもんを付けてきました。
「キー。キー。キー変える!!」何のことやら分からない私は、哲平の後ろからの指差しで気づきました。雪道を走るために、エンジンブレーキを使っていこうとギアを2(セカンド)にしていたのです。それをD(ドライブ)にしろと言いたかったようでした。『ギア変えて』と言いたかったところが、ギアが分からず、「キー(key)」と言ったようでした。「まぁ〜、よく気づいたねぇ〜。」と、ギアチェンジしました。「何でこんなこと見とんの?」よく気が付くことです。何とか間に合った岡山駅近くまでの送りでした。
バスに乗り込んだらもう私のことなんか見もしない、冷たい冷たい哲平君に、私は一生懸命手を振ります。気を使ってボランティアの松浦君が手を振ってくれました。
「行ってらっしゃ〜い。」
今年で6回目のルミナリエです。哲平は、毎年AAO活動の卒業旅行(?)にボランティアさんとルミナリエに行っています。
育てる会のAAO活動とは、自閉症の子一人に二人のボランティアさんがチームを組んで、一年間色々な親が考えた企画で街へ出かけていく活動です。将来のガイドヘルプを主体的に利用するための体験活動といえるかもしれません。
哲平が初めてAAOに参加した頃は、横断歩道で信号機を見て渡ることもできませんでした。交通ルールをボランティアさんと一緒に学ぶところから始まりました。電車やバスの乗り方や、タクシーの乗り方、買い物の仕方、お金の払い方。それから映画館やプールにも行きました。カラオケやボーリングにも連れて行ってもらいました。色々なことを一年間同じボランティアさんと一緒に経験します。ボランティアさんの方もだんだん慣れて下さって、哲平のこと、子ども達のことを分かってくださいます。
今担当してくださっている松浦さんは、大学1年の時からお世話になっている方ですから、今年で4年目です。名残惜しいのですが、今年卒業されて新潟へ帰ってしまわれるので、あと少しでお別れです。
思い返してみると、これまでも多くのボランティアさんにお世話になりました。哲平は、その全てのボランティアさんと行った場所を言えます。日にちと一緒に行ったボランティアさんの名前もいえます。すごい記憶力です。私は、2000年の12月23日はどんなことをしていたかなんて覚えていません。哲平が言うには、その日は神戸のルミナリエに『横内さんと佐藤さんと石川さんと哲平とルミナリエ行きました。』ということでした。すらすら答えました。驚きながら、「じゃあ〜、2001年は誰とルミナリエに行きましたか?」と聞くと、こちらもすらすらと答えました。蛇足ですが、自閉症児らしくその曜日までもしっかり覚えているカレンダーボーイでもあります。
どのボランティアさんも本当によくしてくださった方ばかりでした。一人ひとりの顔を思い出しながら、色々なことを、場面を思い出しています。
今は、もうみんな卒業していかれた方たちです。
「哲平君のボランティアをしてなかったら、今こんな仕事をしていないと思います」と言ったのは、「赤磐ぐんぐん」の療育スタッフの横内奈穂さんです。彼女の人生を大きく変えてしまった哲平との出会い。
それを後悔していないのか気になって聞いてみる私に、『私の仕事はこれしかないと思っています。今はとっても楽しいですよ』と明るく答える彼女に感謝です。様々な形で哲平に関わってくださった皆さんにも、自閉症である哲平は、大きな影響を与えていったと言うことを彼女の言葉から気づきました。
私が親として、哲平との暮らしで多くを学んだように、ボランティアをしてくださった人たちも、多くのことを感じたり学ばれたりされたのならこれは嬉しいことです。
育てる会のボランティアさんの多くは、教職につかれたり、福祉関係に進まれるかたが多いようです。哲平との付き合いの中で、自閉症を理解してくださっているなら、何より嬉しいことです。哲平の他にも多くの育てる会の子どもたちが、自閉症の理解者を周りにドンドン増やしていってくれています。
自閉症の魅力は、付き合って見なければ分かりません。私にしても、その魅力のとりこになっているからこそ、こんなに息子との暮らしが楽しくてたまらないのでしょう。
自閉症が大好きと言ってくださるような学校の先生や療育機関の先生、お医者さん、施設の職員さん・・・。そんな方が増えていったらいいなぁ〜と、思います。少なくとも彼のボランティアさんたちは、自閉症を理解してくださいました。アチコチの職場で自閉症児・者との付き合いがあると思います。そんな時、哲平との付き合いの中で知ったことや感じられたことが役に立っているなら嬉しいなと思います。
「障害のある人が生まれてくる理由は、人の心を優しくする為なんだよ。」と誰かから聞いてそれを信じている私です。それが哲平や育てる会の子どもたちの生きている意味なのかもしれない、なんて思ったりします。
「こんな子を持って大変だろうな」と思われている方がおられるかもしれません。それは違います。私は悲しいとか辛いとかは思っていません。もしかして哲平が自閉症でなかったら、こんなに多くの人たちに出会えなかったことでしょう。哲平を育てられる私を、とても幸せだなと今の私は思っているのです。
来年は、養護学校高等部を卒業して、社会人になる哲平です。少し大きくなった哲平にとって、どんなAAOを計画しょうかなと、考えるのも楽しい私です。そろそろボランティアさんとの一泊旅行なんていうのもいいかも知れません。交通ルールも分からなかった哲平が、ボランティアさんと泊りがけの旅行ができるところまできたと言うことに、驚きます。
今は、悲しみにくれている小さい自閉症の子どもを持たれたお母さん、今が一番しんどい時かもしれません。これからはどんどん楽になるに違いありません。今日より明日は楽になる。そう思えば、今日を生きていけます。明日はきっと、もっといい日ですよ。
「明けない夜はない」これが今、17年間子育てしてきての私の確信です。
元気を出して、また、ガンバ!!
一年は、あっという間なのに、いろいろなことがありました。書きたい内容がいっぱいあるのに、ページ数がたりません。「毎月巻頭が長すぎる」とか、「てっちゃんの自慢話ばかりが多くて、どうしょうもないなぁ〜」とか言われながら、それでも「面白いよ。楽しみにしてます」と言ってくださる方を頼りに好きなことを一年間書かせていただきました。
来年も親バカに免じて、この調子で書かせてください。お願いします。
それでは皆さん、良いお年をお迎えください。
育てる会 代表  鳥羽 美千子

赤磐ぐんぐんからのお知らせ

児童デイサービス「赤磐ぐんぐん」では、来春卒業予定の療育スタッフ(常勤の方)を募集しています。
自閉症の子ども達ともっと関わってみたい。子どもの出来ること・たくさんの可能性を見つけていきたい。
保護者と一緒に少しずつの子どもたちの成長を喜びあいたい。
そんな仕事をしてみたい方、ぜひ私たちと一緒に療育に携わってみませんか?
詳しくは育てる会事務局(0869-55-6758)まで。
同時に、18年度の療育希望者も募集しています。
詳しくは こちら から。

支援者養成セミナーの案内

12月25日のつばさ発達クリニック院長の藤岡宏先生の講演会では、本当に大勢の方にご参加いただき、ありがとうございました。
そして、満席のため何人もの方にお断りをして、本当に申し訳ありませんでした。(次号で講演の内容は紹介いたします)
次回の「支援者養成セミナー」第4回(1/29)・第5回(2/26)の講演会は、ぜひともお早めにお申込みくださいますよう、よろしくお願いいたします!
第4回・・・1月29日(日) 岡山国際交流センター
             重松 孝治先生(幼児期・学齢期への支援)
第5回・・・2月26日(日) くらしき健康福祉プラザ
             藤村 出先生(青年期・成人期への支援)

吉備国際大学 招待行事

会報90号でも紹介しましたが、先日10月30日(日)吉備国際大学ボランティア部の皆さんによる「育てる会招待イベント」が開催されました。
15家族23人の子ども達(兄弟も大勢参加しました)、お父さんお母さん達、そして大勢の学生の方々で、色々な活動にとても楽しげに参加しました。
ボランティア部の皆さんは、1ヶ月前から忙しい中、準備や会議をしてくださり、「自閉症の子ども達に楽しんでもらうために、どうしたらいいのか」を真剣に考えてくださいました。育てる会担当者とも事前に打合せを行ない「どうやったら子ども達が活動に参加しやすいか」「どうやったら楽しんでもらえるか」など、スタッフ顔負けの支援方法をたくさん考えてくださいました。そしてお願いしたこと全てを(こちらの想像以上に!!)しっかり準備してくださいました。
自閉症児の特性に応じた様々な工夫やアイディア、そして「自閉症の子どもたちのために!」という学生の皆さんの一生懸命な姿に保護者一同感動し、また「こんなに落ち着いて参加できたイベントってないです!」とお母さんが驚くほどに子ども達も安定し、笑顔いっぱいで活動することができました。
ホットケーキ作りの際、出来上がったものを食べてしまいたい気持ちになる子どものために、見えないようにフタをすることで、全員で「いただきます」出来るようにしたり、手順書を分かりやすく大きな絵にしたり、一人一人に分かるようスケジュールを写真や絵で個別に準備したり、どうやったら子ども達が簡単にやれるのか、スタンプラリーの紐の長さから向き・受ける側の手順までをこと細やかに決めて、何度もリハーサルしてくれたり・・・。
閉会式では一人一人の保護者から感謝のメッセージを受け、学生さんの中には今までの苦労を思い出したのか涙ぐまれる方もいらっしゃいました。ボランティア部の方の中には、福祉の世界へ進まれる方もいらっしゃいます。そしてそれ以外の分野で今後活躍していかれる方もいらっしゃるでしょう。このイベントが、少しでも学生の方々にとって思い出深いものになり、今後出会うかもしれない自閉症児者とのステキな関係作りに役立てばいいな、と思いました。
本当に本当にステキなイベント、ありがとうございました。子ども達にとっても最高の思い出になりました。
感謝の気持ち、言葉では語りつくせません。ありがとう。

ボランティアさんからの感想

● 大勢のご参加ありがとうございました。私たち3年生にとっては最後のイベントでした。そのイベントでたくさんの笑顔を見れて本当に幸せでした。学生主体のため、至らぬ点が多々あったと思います。それでも毎年わざわざ高梁まで来て参加していただき、ありがとうございます。私自身、このような素晴らしい経験ができ、ボランティア部に入ったこと、育てる会と関われたことを幸せに思います。これからもより多くの後輩達に同じような経験をしてもらえたらいいなと思っています。育てる会の皆様、今後もよろしくお願いします。
● お忙しい中ご参加ありがとうございました。鳥羽代表の「よく勉強しているね。今までで一番良かった。ありがとう」の言葉、本当に涙が出てきそうなくらい感動しました。他の部員たちも同じ気持ちだと思います。今後ともぜひ育てる会に関わって生きたいと思います。
● 今回のイベントは、私が参加する最後のイベントということもあり、大変思い入れの強いものとなりました。今回は裏方をさせていただきましたが、子どもたちの笑顔や真剣な顔などを見れたこと、とっても感謝しています。これでまた私も一つ成長したかな・・・?なんて思っています。閉会式では、お父さんやお母さんの言葉、鳥羽さんの挨拶では涙が出るくらい嬉しかったです。帰る際、子どもたちがバイバイと手を振ってくれたことも忘れません。
最後の一人が体育館を出た時、これで最後なんだ・・・と寂しい気持ちになりました。ボランティア部に入ったこと、育てる会の皆さんに出会えたこと、何より子どもたちと触れ合えたこと、私にとってプラスになることばかりでした。参加することができて、本当に良かったです。ありがとうございました。
● 当日、私は裏方としてイベントの運営にあたっていました。午前・午後とも、ブースやホットケーキ作りで元気な子どもたちと接することができ、今までの準備があったから、こんなに楽しんでくれているんだと感じ、私たちの頑張りを子どもたちが褒めてくれているようで、とても嬉しくなりました。保護者の方々からのお言葉をいただいたとき、涙が出そうになりました。今年で最後のイベントは、とても心に残るものになりました。本当に感謝しています。ありがとうございました。これからもボランティア部の活動が、子どもたちの楽しみになるよう、見守りたいと思っています。
● 「今年が一番」という言葉をいただいて、ボランティア部すごいな、と素直に思いました。それと同時に、この部に入って本当に良かったと心から思いました。担当ボラも初めての経験をすることができたと同時に、お母さんから色々なお話を聞くことができました。そして一日楽しく過ごすことができました。来年のイベントでも新しい経験をどんどん積み重ねていきたいと思います。
● 担当ボラでついたのですが、頼りない私で楽しめてくれたかすごく心配でした。でも「楽しかった」と言ってくれてホント嬉しかったです。親御さんが「今日はありがとうございました」と言ってくださいましたが、こちらこそ楽しく過ごさせていただいたし、素晴らしい思い出を一緒に作っていただきありがとうございましたという気持ちでいっぱいです。
● 私は3年生で、今年でボランティア部を引退することとなります。育てる会の方々とのイベントもこれが最後となってしまいましたが、楽しいイベントになって本当に良かったと思います。このような経験は滅多にできないもので、生涯の宝物です。この先自閉症の子と接する機会は多くはないかもしれませんが、私自身の中で、この経験は将来どこかで繋がってくると思っています。育てる会の皆様、本当にありがとうございました。
● 約1ヶ月前からイベントを企画し始めて、当日までは長かった時間が、本番当日はとても早く過ぎたように感じました。このイベントでは企画することの大変さや自閉症の子どもやその兄弟、そしてご家族の方たちとのふれあい方など、多くを学べたような気がします。鳥羽さんや招待したご家族の皆さんが「最高だった」「楽しかった」「また参加したい」と言ってくれたので、大満足でした。来年も今年以上に楽しいイベントが作れたらいいなと思います。
● 今年のイベントが最後だったので、今準備から本番まで全て終わってとても充実した気持ちです。最後までやり遂げたことの達成感もあるし、高梁という遠いところでのイベントに参加してくださった育てる会の方々にも感謝の気持ちでいっぱいです。私はもうすぐ引退ですが、これから来年も再来年もずっとこのイベントを続けていってほしいです。育てる会の方々にもどんどん高梁に来ていただきたいです。今回、冊子や活動について褒めていただけて、とても嬉しかったです。これからも「去年よりも良い!」と言われるようなイベントを毎年作っていってほしいと後輩達に期待しています。
● 私はボランティア部に入るまで自閉症についてあまり知りませんでした。でも自閉症の勉強会や先輩方の体験談を聞いていくうちに、自閉症について学ぶことができました。また知識だけでなく、毎年あるこのイベントを通じて、子どもたちとコミュニケーションを取ることができました。本当にこのイベントのおかげで、たくさんの子どもたちと出会い、良い経験ができました。私自身もこのイベントに感謝したいです。またボランティア部を信じて子どもたちを預けてくださった保護者の皆様、ありがとうございます。来年もたくさんの方が安心して参加できるようなイベントにしていきたいです。

川崎医療福祉大学 招待行事

先日12月18日(日)川崎医療福祉大学ASC部の皆さんによる「育てる会招待イベント クリスマス会」が開催されました。
「地域のクリスマス会や行事と重なって行けなくて残念です(><)」という声が多く聞かれましたが、8家族10人の子ども達が参加しました。毎年開催してくださっているASC部の「クリスマス会」、楽しみに参加している家族連れも多く、とても楽しい時間となりました。
当日は赤磐地域では5cm以上の積雪!(2cmで岡山の交通網は麻痺します)「せっかく楽しみにしていたのになぁ」とASC部の方に連絡をすると「え?岡山市や倉敷市は全く降っていませんよ??」とのこと。スタッドレスタイヤでもない車で身体を縮めながら向かいました。
到着すると、寒い中駐車場や交差点に「育てる会クリスマス会はこちら」という看板を持った学生さんが迎えてくれました。それぞれの家族がきちんと迷わず来れるように、受付時間が過ぎても待っていてくれた学生さんに感謝でした。
お楽しみ会では輪投げやパズルなど、スタンプラリー形式で様々なゲームに取り組みました。その部屋にあった面白い部屋がありました。畳一畳ほどのスペースで、高さは1メートルほど。ダンボールで壁が作ってあって、上にはカーテンがかぶさっています。南側なので、陽が差し込んでいて、中はポカポカ暖かく、その中央には何故かおもちゃのギターが一つ。
そう、カームダウンコーナーです。入口は子どもが屈んでやっと入れるぐらいの穴なので、お父さんお母さんは入れません。子ども達が一人ずつ興味深そうに中へ入り、居心地良さそうにしているのを見て、「いいものを準備してくださったなぁ」と感心しました。
また子ども担当ボランティアさんのほかに、多くの運営ボランティアさんが子ども達のために色々なサポートをしてくれました。また昼食バイキングなどでは、自分達が食べるのは一番後回しにして、お父さんお母さんや子ども達がきちんと食べれているか、足りているのかを確認して回ってくれていました。
人形劇やバイオリンの演奏も、子どもが楽しめることを考えて準備してくださったことが、じーんと伝わってきました。ありがとうございました。
川崎医療福祉大学の学生さんは将来福祉現場へ出て行かれる方々です。ASC部の皆さんは、今後出会う自閉症児者やそれ以外の障害や困難さを持った方達の素晴らしい支援者になってくださるだろうと思います。
そのためのお手伝いを育てる会ができたら嬉しいなと思いました。本当にありがとうございました。

ボランティアさんからの感想

● 今回のボランティアを通して多くの経験を積むことができました。私は5才の男の子に付き添っていたのですが、この子が本当に自閉症の子どもには思えず普通の5才の男の子のように思えました。本当にいい経験ができました。今度は、もっと多くの知り合いを交えて参加できたらと思います。
● 今回のクリスマス会を通して自閉症の子ども達と接する事ができて本当によい経験になりました。実際に接してみると、どのようの話しかけたら相手が理解してくれるのかについて悩んだりしましたが、接しているうちに、自分に対して心を少しずつ開いてくれることを感じすばらしく思いました。最後にこの経験は、自分の将来に大きくかかわりがあると感じました。また機会があれば参加したいと思いました。ありがとうございました。

お母さんからの感想

● 何から何まで至れり尽くせりでありがとうございます。スタンプラリーのゲームコーナーもわかりやすく楽しんでいました。飾り付けがひとつひとつ手作りで可愛らしく、今日のために用意された川福の学生さん達の温かさが伝わってきました。
こういう機会があることは親にとってありがたく、また子どもにとっても若い学生の方と接する事はとてもよい影響があると思います。
またこれからもこういう行事に参加し、学生さんと交流を持たせていただきたいです。今日はとても楽しかったです。
ありがとうございました。子どもたちに優しく接してくださってありがとうございました。
● とても楽しいクリスマス会ありがとうございました。準備が大変だったと思います。お疲れ様でした。
今年で2回目の参加になり、子どもも場所を覚えていて、ボラさんに会うなり手を引っぱって教室に行くのにはビックリしました。じゃんけん列車は去年は上手にできなかったのですが今年は上手に出来ました。また、内容が分かっている分、参加できないものになると逃げ方が上手になっていてボラさんにはボラさんには悪かったなぁと思いました。担当ボラさん以外にも声掛けが出来ていたりして、とっても成長した姿が見られました。色々な道に進まれると思いますがもっともっと自閉症の勉強をして私たちの子どもたちを助けてやってください。よろしくお願いします。
● 本日はたのしい一日をありがとうございました。子どもたちを飽きさせない工夫をたくさんして頂きましてありがとうございまいた。スライム作りの手順書は、家での作成に利用させてもらいます。

支援者養成講座 

自閉症の子どもの担任になったけれどどんな風に関わって行けば良いのか、困っていらっしゃる先生はおられませんか?
この講座はそんな先生方のための勉強会です。年間7回の開催予定です。
今回(第5回)は岡山大学 佐藤暁先生をお迎えします。
佐藤先生は、昨年も同講座でお話いただきました。「支援者とは」「プロとは何か」という支援者には、気が引き締まるようなお話をしていただきました。今回は、先生のお話を伺った後、現場で皆さんが悩まれていること・相談したいことについて、先生と参加者で共に考えていきたいと思っております。
今回から参加したいと思われる方も、どうぞご参加ください。
日 時 : 平成17年1月20日(金)19:00〜21:00
場 所 : 太陽の家 1階(赤磐市和田・・・育てる会事務局のある建物です)
内 容 : 困り感を持つ子ども達への支援
講 師 : 佐藤 暁先生(岡山大学教育学部 助教授)
対 象 : 育てる会 賛助会員
参加費 : 年間7回で10,000円(途中から参加の方は、今までのビデオを無料貸出)
申込先 : 1月16日(月)までに育てる会事務局へ

育てる会勉強会 

今年度、育てる会の勉強会では「先輩のお母さんからお話を聞く」という形で行ってまいりました。今回は初めて「お父さん」の登場です。
講師をお願いした伊丹さんは、高機能な自閉症児を持つお父さんで、自閉症協会などで全国的な活動をされています。
大変お忙しい中ですが「アリスの会(岡山県高機能広汎性発達障害児・者の親の会)と合同の勉強会、という形でなら」と承諾いただきましたので、ご案内させていただきます。
伊丹さんのご子息は、高機能広汎性発達障害で、小・中学校は普通クラス、高校は岡山学芸館高等学校美術デザインコースで学ばれ、現在は中国デザイン専門学校アニメコミックスタジオコースへ通われています。将来は漫画家・アニメーターを目指し、その夢を実現させるため、日々勉強中だそうです。
伊丹さんのお話を岡山でお聞きする機会は久しぶりです。たっぷり時間を取りましたので、質問なども受けていただけると思います。
また、アリスの会の方たちとも親しくお話できる機会だと思います。
皆様 お父さんも誘って、どうぞご参加ください。
日 時 : 平成18年1月22日(日)9:30〜12:30
場 所 : きらめきプラザ2階 研修室(岡山市南方:旧国立病院跡地)
内 容 : 親の立場からの発達障害について 〜家庭での16年間の取組み〜
講 師 : 伊丹 英徳 氏(社団法人 日本自閉症協会岡山県支部支部長、
                  岡山県高機能広汎性発達障害児・者の親の会:通称アリスの会 代表)
参加費 : 300円(お茶とお菓子を用意します)
定 員 : 30名
申込先 : 1月16日(月)までに育てる会事務局へ

AAO活動 

明けましておめでとうございます。今年が皆さんにとって良い年になりますように。
皆さんは、年頭に当たって何か目標を決められましたか?
私の今年の目標は、「Aの通信を作ろう」です。
昨年ふとしたことで息子:Aのことをもっといろいろな人によく知ってもらう努力をしなくてはいけないと感じました。あるスーパーで最近毎日のように買い物の練習をしていますが、そのときにもA自身に興味を持って声をかけてくださるレジの方がいます。Aに年に2回しかあわない親戚のおばあちゃんにも ただの困った障害児としてではなく、血の通ったイメージを持ってもらいたいと思うのです。
Aにも何か目標を立てられたらいいのになと思っています。元日の朝、いくつか候補を紙に書いて読ませたら、自分の思う目標を選んでくれるかもしれませんね。
さて、今年最初のAAOは1月15日(日)です。京山公民館2F第2講座室に集合してください。
料理をされる方は早めにご連絡ください。
 
(AAO担当:H.T)

サッカークラブのお知らせ 

毎日とっても寒いですががんばって体を動かしましょう!!
日 時 : 平成18年1月15日(日)10:00〜12:00(9:45集合)
場 所 : 旧岡山中央南小学校グラウンド(岡山市中山下)
           ※雨で中止の場合は、8:30までに連絡します。
持ち物 : マイボール、ゼッケン(ボラさんの分も)、お茶(ボラさんの分も)
         個人ノート、出席カード、親リーダーはグループノート
☆ 欠席の場合は、1月4日(水)までにお知らせください。
☆ 当日の急な欠席も必ず連絡してください。
※ 2月・3月の日程ですが、2月19日(日)・3月12日(日)の予定です。
◎サッカークラブでは随時参加者を募集しています。
   一度ぜひ見学に来てください。
   見学・参加希望の方・質問等は事務局までお願いします。
(サッカークラブ担当:M.I )

水泳教室のお知らせ 

あけましておめでとうございます。今年も皆さんにとって良い一年でありますように。
温水プールで、心地よく、正月太りをひきしめましょう?!
日 時 : 平成18年1月15日(日)15:30〜17:30(15:15集合)
場 所 : 岡山OSKプール
持ち物 : 水泳帽、水着、タオル、ゴーグル等
連絡先 : 育てる会事務局
★ 欠席される方、ボランティアさんが必要な方は、1月6日(金)までに事務局へ。
★ 参加希望の方は、育てる会事務局(0869-55-6758)まで。
  体験入会も可能です
(←正会員のみ)
(水泳教室担当:T.M)

 私のお薦め本コーナー 

『 虹の架け橋 』 
    自閉症・アスペルガー症候群の心の世界を理解するために

ピーター・サットマリ:著 佐藤 美奈子・門 眞一郎:訳 星和書店 定価:1900円+税
カナダの臨床研究家のピーター・サットマリ氏によるASD(自閉症スペクトラム)の子ども達や成人された方の本です。サットマリ氏が臨床の現場で関わってこられた方たちの話を12の章に分かれて書かれていますが、登場する子どもたちが12人というわけではありません。中には三つ子の子どもたちまで登場しますし、一話の中に複数の子どもたちの症例もでてきます。
サットマリ氏の視線は○○療法の理論建てや研究などでなく、あくまで目の前の子どもに当てられ、どうすれば助けになることができるか、ということのみを追求・実践されています。副題は「心の世界を理解するために」となっていますが、それは精神論ではなく、ASDの特性による認知の違いから入って、私たち非自閉圏に暮らす者にもわかるような言葉で解読してくれています。
例えば、第4章に登場するザカリー君、彼は9歳の時 死の観念に取りつかれてしまいました。彼は母親のアンジェラに「おばあちゃんが死んだらどうなるの?誰がおばあちゃんの代わりになるの?」と絶えず尋ねました。その後、彼はさらに順を追って家族全員について次々と同じ質問をしていくのです。
「ジムおじさんが死んだらどうなるの?誰がおじさんの代わりになるの?いとこのサリーのときはどう?」彼の会話のレパートリーはほぼ完全にこのような質問でなりたっていました。それ以外の話題についてはほとんど口にすることができないほどだったのです。
 大丈夫だからといくら安心させようとしても、まったくと言っていいほど効果がありませんでした。かといって尋ねられても返事をしないものなら、ますます頑なにしつこく問い詰めるばかりでした。
さて、みなさんならどう対処されるでしょう? ザカリー君のように“死”についてではなくとも、同じ質問を何度も何度も繰り返ししてくる・・・という経験をされた方もいらっしゃると思います。
私たちが陥りやすいのは、自閉症の子どもたちも私たちと同じようなことに“こだわる”と思いがちなことではないでしょうか。この問題に対しても、死に対する不安から強迫的な質問を続けているのではないかと思い、その不安を和らげることに対処しがちです。筆者であるサットマリ氏も最初は同じでした。でも、自閉症の特性を知り、質問を注意深く分析することにより、ザカリー君のこだわっているのは死、そのものではなく「誰が代わりになるの」という変化に対する抵抗だったということにたどりつきます。それは、変化に対する不安と恐怖だったのです。これに対しても、自閉症児と接する人には経験があることでしょう。
その二つを結びつけられれば、ザカリー君の質問の繰り返しの意味がわかってきます。そしてそれに対処するには、死についての不安をカウンセリングで解消しようとすることではなく、「変化」を受け入れやすくするために、絵や文字を使って一日の活動の大きな流れを示したスケジュールを示し、教室の壁や自宅の冷蔵庫などに貼っておくということだったのです。
こうしてひとつの活動から別の活動へもスムーズに移れるようになり、条件が整ったところで、今度は死によってもたらされる変化に対応するために、別の関心、気晴らしを提供してあげるわけです。ザカリー君の場合は、夏の休暇に好きなもののひとつ、車の博物館(ヘンリー・フォード博物館)へ旅行することにより、死へのこだわりから気持ちを解放させてあげることができました。
あの日、彼が診察室を後にするとき、私は彼のパンパンにふくれたポケットが小さなおもちゃでいっぱいなことに気づきました。おもちゃの車に興味をもつか、あるいは死に取りつかれるか、どちらかを選択するとしたら、やはり車を選ぶほうが賢明で魅力的と言えるのではないでしょうか。

このように12の章のそれぞれに、ある意味魅力的な子どもたち(一部は大人の方も)が登場し、それに対して彼らがより安定して、幸せに暮らせるようにというサットマリ先生の対応が綴られています。
どの章にも、興味深い子どもたちが登場しますが、私が最も感動したのは最終章のソフィーでした。というよりも、彼女の養父母となったグレッグとマリアンヌの夫婦との物語でした。
それまで子どもをあえて作らず暮らしてきた夫婦でしたが、共産主義政権が崩壊したルーマニアで、孤児院が悲惨な状況にあることを知り、その中の誰かひとりでも救い出してカナダで養子として育てようと決意したのです。
一人でブカレストを訪れたマリアンヌのところに通訳者が養子の候補と連れてきたのが3歳のソフィーでした。
子どもは震え、全身傷だらけでした。虱を防ごうとしてのことでしょう。頭は剃られていました。しかもまだおむつをしていました。自分で頭をあげることができず、おむつから漏れた下痢便にまみれていました。体重は15ポンド(6800g)ほどで、やせ衰えてみえました。
マリアンヌは、ソフィーの両目がずっと一方の側へ寄ったままであることに気がつきました。マリアンヌはソフィーに話しかけてみたのですが、それでもソフィーは彼女を見ようとはしませんでした。
話をしないのよ。歩くこともできない。それだけじゃないわ。自分の世界に閉じこもってしまっているの。マリアンヌはソフィーの様子がどれほどひどいか彼(グレッグ)(電話で)話しました。
 あの子を養子にしたら、私たち、自分たちの将来の計画を一切忘れなくちゃいけなくなるわ。ううん、実際には将来なんてもの、なくなってしまうわ。ひどい障害なのよ。この子の世話に追われるなんて、そんなのまさしく牢獄よ。私たち自身には何も残らなくなってしまう。何もかも失ってしまうのよ。
 グレッグはじっと聞いていました。一瞬考え、そして言いました、「連れておいでよ」。
全身ただれているのよ。震えてるの。頭を剃られてしまっているのよ。マリアンヌはソフィーの様子を説明し、再度抵抗しました。「私たちには無理よ。とうてい不可能だわ」。しかし抵抗すればするほど、マリアンヌは彼女を連れて行かざるを得ないことをひしひしと感じました。「あの子どこに戻るのかしら?だめよ。あんな孤児院に戻ったら死んでしまうわ」。電話越しにそう言うと、マリアンヌは泣き出しました。涙にむせび、この哀れな子どものために声をあげて泣きました。
グレッグはため息をつきました。1万キロ以上も離れてはいましたが、まるで彼女のすぐそばにいるように言いました。
「連れておいでよ。 いいかい、連れてくるんだ。 約束だよ、いいね?」
その後、新しい“家族”となったグレッグとマリアンヌ、そしてソフィーの物語の続きは、ぜひみなさんに実際に本書を手にとって読んでいただきたいと思います。
そして、そのぬくもりを感じていただけたらと思います。
(トチタロ)

 


  近隣の講演会等のご案内


『 第5回 自閉症講座 』

日 時:平成18年1月23日(月) 10:00〜12:00 
場 所:岡山ふれあいセンター 第2・3・4研修室 (岡山市桑野715‐2)
テーマ:「TEACCHプログラムからの提言」
講 師:佐々木 正美 先生(川崎医療福祉大学 教授)
主 催:日本自閉症協会 岡山県支部
参加費:一般 1000円、自閉症協会会員 500円
申 込:不要
問合せ:Tel.086‐801‐4010 Fax.086‐801‐4030

『 平成17年度 ピュアコスモ講演会 』

日 時:平成18年1月15日(日) 13:00〜18:30 
場 所:けんみんホール (神戸市中央区下山手通4‐16‐3 兵庫県民会館 9F)
演 題:「高機能自閉症・アスペルガー症候群の理解と支援」
      〜自分について悩んでいる人を支援するために必要なこと〜
講 師:吉田 友子 先生(よこはま発達クリニック:児童精神科医)
主 催:日本自閉症協会兵庫県支部高機能ブロック ピュアコスモ
参加費:一般 1000円、ピュアコスモ会員 500円(いずれも資料代 500円含む)
申 込:irie1205@ybb.ne.jp (入江:一般申込用)、Fax.078‐882‐4465(久村)
定 員:360名(定員になり次第締切り)
http://www5f.biglobe.ne.jp/~h_hfpdd/17kouen.pdf
家庭や学校、その他の集団で、高機能自閉症・アスペルガー症候群の人が、自分らしく誇りを持って暮らすために、支援者としてなにができるのか。サポーターとして必要な正しい知識と具体的な支援について、学ぶ場を持ちたいと思います。
保護者、保育・教育関係者、保健師、心理職、医療、福祉、行政、議会関係者など、さまざまな分野の支援者のご参加をお待ちしています。 
(案内チラシより)

『 2005自閉症eネット 公開講座 3 』

日 時:平成18年1月28日(土) 10:00〜16:00 
場 所:大阪社会福祉指導センター5F (大阪市中央区中寺1‐1‐54)
演 題:〜自閉症の人の就労支援・地域で働くことを目指して〜
「 学校教育と就労支援 」
講 師:坂井 聡 先生(香川大学教育学部 助教授) 他
主 催:自閉症eネット
参加費:一般 3000円、eネット会員 1000円
申込・問合せ:Tel.072‐662‐0055、Fax.072‐662‐0056
定 員:200名(申込み締切り:1月25日(水))
http://homepage3.nifty.com/actosaka/enet.htm
養護学校を卒業すると福祉施設や地域作業所へ。 知的障害のある自閉症の人の進路には、このようなルートしかないのでしょうか? もっと多様な選択肢やさまざまな働き方があっていいはずです。
今回は、養護学校の教員として、長く、自閉症の生徒の就労支援に携わってこられた香川大学教育学部助教授の坂井聡さんをお迎えして、卒業後の進路や就労支援と学校教育のあり方を考えます。
みなさんのふるってのご参加をお待ちしております!! 
(HP案内より)

『 土佐堀YMCA 自立支援セミナー 講座
 〜軽度発達障害児・者の自立に向けた支援を考える〜 』

日 時:平成18年1月21日(土)10:00〜15:30
場 所:大阪YMCA会館 2階ホール(大阪市西区土佐堀1‐5‐6)
講 演:「生きる力を育むために」
     〜学齢期〜     竹田 契一 先生(大阪教育大学 名誉教授)
     〜学校から社会へ〜 二宮 信一 先生(北海道教育大学釧路校 助教授)
     〜社会の中で〜   高山 恵子 氏 (NPO法人えじそんくらぶ代表)
主 催:YMCA総合研究所
参加費: 2500円 (資料代含む) 定員:350名
申込・問合せ:Tel.06‐6441‐0895, tosabori@osakaymca.or.jp
http://www.osakaymca.or.jp/wellness/tosabori/support1.pdf
2005年4月から「発達障害者支援法」が施行され、教育分野でも2007年度より開始される特別支援教育に向け、各学校や地域でさまざまな準備がすすめられています。子ども達ひとりひとりが将来自立するために、何を身につけておくべきなのか、就学から自立までの流れにそって、それぞれのライフステージに関わりの深い先生方にお話しをすすめていただきます。
保護者、学校教育関係者、軽度発達障害児の指導や医療・福祉・心理分野に携わる方、関心のある方などのご参加をお待ちしております。
(HP案内より)

『 府養研 教育講演会 』

日 時:平成18年2月2日(木) 14:30〜
場 所:大阪府教育センター 大ホール(大阪市住吉区苅田4‐13‐23)
演 題:「行動障害の子どもたちの理解と対応」
〜関わる人たちの共通理解と一致した対応を求めて〜
講 師:井上 雅彦 先生(兵庫教育大学 助教授)
主 催:大阪府養護教育研究会
申 込:不要  問合せ:jimukyoku@fuyouken.visithp.jp
http://fuyouken.visithp.jp/kensyu0510.pdf
「特別支援教育」を考える上で、子どもたちをどう理解しどんな対応をするのか、校内の体制を含めて具体的な提案が求められています。子どもたちに関わる全ての人たちが共通理解の上に立った対応をしていくために、今何が必要でしょうか。子どもたちの問題行動への対応を考えることを通して、まず一歩を踏み出して行きたいものです。
日々養護学級、養護学校で奮闘されている先生方、特別支援教育に関心を寄せておられる方々に、現場の実情を踏まえての今講演で、大きい示唆が得られることと思います。多数のご参加をお待ちしています。
(案内チラシより)

『 第12回 奈良YMCA軽度発達障害理解講座 』

日 時:平成18年1月29日(日) 10:30〜15:30
場 所:奈良県文化会館 2F小ホール(奈良市登大路6‐2)
演 題:「最新情報:アメリカにおけるADHD・アスペルガー症候群の教育の実際」
       竹田 契一 先生(大阪教育大学 名誉教授)
     「学習のつまずきと支援 〜読み書きの問題を中心に〜」
       花熊 暁 先生(愛媛大学 教授)
主 催:奈良YMCA
参加費: 1000円 定員:250名
申込・問合せ:Tel.0742‐44‐2291、Fax.0742‐44‐2292
nrbunkyo@ymca.japan.org
http://www.naraymca.or.jp/news2005.htm#3
特別支援教育が導入され、LD・ADHD・高機能自閉等、これまで見落とされがちだった軽度発達障がいについての理解とその対処法が、これまで以上に教育現場や家庭に求められています。
奈良YMCAでは1997年以来軽度発達障がい児・者へのサポートに取り組み、毎年理解講座を開催して参りました。今回は、午前中に大阪医科大学の竹田契一先生にADHDやアスペルガー症候群の教育状況の最新情報についてお話し頂き、午後からは愛媛大学の花熊暁先生に学習のつまずきと支援の方法についてお話しいただく予定です。(HP案内より)

『 自閉症協会香川県支部 講演会 』

日 時:平成18年2月5日(日)13:30〜15:30
場 所:香川県身体障害者総合リハビリテーションセンター 2F研修室(高松市田村町1114)
講 師:田中 きよむ 先生(高知大学 教授)
主 催:日本自閉症協会 香川県支部
参加費:無料
申込・問合せ:Tel.087‐888‐4277、Fax.087‐888‐4278
福祉制度のあり方、および人間の発達と実際の福祉施策・活動を具体的に結びつけた、持続的な福祉システムと福祉型街づくりについて、講演していただく予定。(お知らせより)

『 クラスルーム支援者部会 1月例会 』

日 時:平成18年1月8日 (日) 13:30〜16:00
場 所:こうべ市民福祉交流センター (神戸市中央区磯上通 3‐1‐32)
テーマ:「参加者による情報交換や意見交換」
主 催:自閉症の子どものクラスルーム・研究科
参加費: 1000円
申 込:不要
問合せ:mr.zuu@nifty.com

『 第116回 自閉症 TEACCHセミナー』

日 時:平成18年2月4日(土)10:00〜2月5日(日)16:30
場 所:科学技術館サイエンスホール(東京都千代田区北の丸公園2−1)
テーマ:「TEACCHの基本原理」
「構造化された指導方法 〜基本的なTEACCHの方略〜」
「米国他州、外国におけるTEACCHアプローチの適用治療と施設のモデル」他
講 師:ゲーリー・メジボフ 先生(ノースカロライナ大学 教授)
コーディネーター:佐々木 正美 先生(川崎医療福祉大学 教授)       2月4日
      畠中 雄平 先生(高知県立療育福祉センター 相談育成部長)2月5日
主 催:国際治療教育研究所
参加費: 24,000円   
申込・問合せ:Tel.03‐3586‐3420 Fax.03‐3505‐2959、semi@iiet.co.jp
http://www.iiet.co.jp/semi2006-0001.html
福祉ゲ−リ−・メジボフ先生のセミナ−を催行させて頂いてから約4年の歳月が経過し、やっと超過密の中、2日間のセミナ−にお出で下さる事になり、一同喜んでおります。
セミナ−の内容はTEACCHの基本的な原理と、TEACCHの世界への普及と発展という二つのトピックスについてお話し頂く事になっており、私も日本におけるTEACCHの発展というテ−マでお話しいたします。
自閉症の人との共生のためには、私たちの方から自閉症の人の世界や文化に共感して行かなければなりません。そのためには視覚的構造化の原理を生かす事です。この原理を実践するためにTEACCHの人々がどのような理念や哲学を抱いているかを学ぶ事は、何度繰り返しても多すぎる事はありません。
また、TEACCHプログラムは世界で唯一の共通モデルであると専門家の評価を得ており、メジボフ先生は同僚のスタッフと手分けして世界各地を駆けめぐっております。そして、世界の各地でその国や社会の文化に適用させながら成果を挙げております。その成果の実態をご紹介頂き、私たちの文化の中に以下にTEACCHを有益に発展させるかを学びたいと思います。
皆様のご参加を大いに期待しております。
(佐々木正美先生:「お誘いの言葉」より)

『 第117回 高機能自閉症のひとからの提言 PARTV』

日 時:平成18年3月4日(土)10:15〜17:30
場 所:大阪会場;朝日生命ホール(大阪市中央区高麗橋4‐2‐16)
テーマ:「学校では教えられなかったこと」
「半分の理解力で人生をどう乗り切ってきたか」他
講 師:ドナ・ウィリアムズ 氏(著書:「自閉症だったわたしへ」 他)
ゲスト:ニキ・リンコ 氏(著書:「俺ルール、自閉は急に止まれない」他)
コーディネーター:竹田 契一 先生(大阪医科大学 LDセンター客員教授
主 催:国際治療教育研究所
参加費: 12,000円   
申込・問合せ:Tel.03‐3586‐3420 Fax.03‐3505‐2959、semi@iiet.co.jp
http://www.iiet.co.jp/semi2006-0002.html
3月の講演会ですが、大阪会場は好評のため満席となり、補助椅子またはウェイティングについての電話問合せを受けている状態とのことです。3月5日の東京会場:科学技術館サイエンスホールはまだかなり残席が残っているそうです。(12/19緊急のお知らせより)

  掲 示 板

○第4回・第5回セミナーについて

第3回「自閉症児の自立を果たす為の支援者養成セミナー」では、大勢の方にご参加いただき、そして、大勢の方を満席のためお断りすることとなってしまいました。お断りした皆様、本当に申し訳ございませんでした。
第4回(1/29)、第5回(2/26)のセミナーでは、まだ空きがございますので、もし参加を希望されている方は、ぜひともお早めにお申込みいただきますようよろしくお願い申し上げます。
1月は「幼児期・学齢期への支援」、2月は「青年期・成人期への支援」と言う形ですが、「まだ幼稚園だから2月はいいや」「うちは中学生だから幼児期の話を聞いてもなぁ」ということはありません。「ライフステージを見通した支援の大切さ」「将来を目指す今」が小さい時期の子どもさんには必ず必要ですし、「子どもからのコミュニケーションの引き出し方」「身辺自立のための手順やスモールステップ」などの話は、大きくなられた子どもさんにも役立つことはあるはずです。
ぜひ大勢の方にご参加いただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。

○年末年始の事務局について

今年の年末開局日は、12月29日(木)までです。年末年始は12月30日(金)〜1月5日(木)まで事務局はお休みです。
年明けて1月6日(金)からは通常通り開いております。
FAXやEメールについては、お休みの間でもお受けできますので、急ぎでない連絡事項や講演会のお申込みなどは、送っていただいて大丈夫です。お気軽にどうぞ。

  コ ラ ム
今回はとてもステキなエピソードがあったので、2つ紹介します。
先日行なった医療機関アンケートの集計結果について、他県のある行政担当の方が、当会ホームページをご覧になり、「岡山でもこんな取り組みをしておられるんですね」と感心してくださいました。
その方が講演された際、参考資料として配布し、「岡山の親の会はこんな取り組みを自分たちでしておられる。こういう取り組みこそが大切なんだ」と紹介してくださいました。
「岡山県自閉症児を育てる会」のHPには、「お薦めの医療機関」というコーナーがあり、非常に親切かつ良質な対応をしてくれた医療機関が実名入りで紹介がされるとともに、問題のある対応をされた医療機関については実名は出さずに「嫌だった体験」も載せられています。医療機関等の業界関係者は勿論のこと、サービス業者全般が見ると、非常に参考になるコーナーです。(以下略)」
嬉しいですね。今後とも誰かの役に立つような会でありたいと思いました。

もう一つはあるお母さんからお聞きしたこれも医療機関に関するお話。
歯科医でのことなのですが、「自閉症の子どもは他の子ども達に比べて、虫歯率が低い(=健康な歯が多い)」とお医者さんに言われたそうです。自閉症児にとって、虫歯治療がどれだけ大変なものになるかは想像に難くありません。お母さんたちがしっかり歯磨き指導をしておられるのだとも思います。
「他のお母さん達にも見習ってほしい」とも言われたそうです。
また、そのお母さんは「病院に行くと、わが子の成長がよく分かるんです」と言われていました。
一年前は予防接種で、診察台に上がるのさえ大パニックで、押さえつけ治療だったのに、一年通ったその病院で、一年前と同じ治療をされるとき、自分から診察台に座って、殊勝にも自分の腕を差し出したのだそうです。
勿論、いざ注射となると、泣いてしまったそうですが、それでも一年前と比べて大きく成長したその姿に、お医者さんと一緒に驚き、喜びあったとのことです。
ステキなお話を2つ紹介しました。ありがとうございました!(^^)

 事務局だより
寒い日が続いております。皆様いかがお過ごしでしょうか。私はインフルエンザの予防注射もし、今年の風邪対策は今のところ万全です!
ただ、大勢の方が出入りする事務局&デイサービスですので、いつまでもつかは分かりませんが・・・(^^;)
赤磐地域は普段暖かいところなのですが、今月の雪には驚きました。誰かしら、今年は暖冬だなんて言った人は・・・。
さすがに身の危険を感じ、スタッドレスタイヤを購入しました。皆様、雪道にはくれぐれもご注意あれ!
さて、今回の事務局だよりでは、先日行なわれた明石洋子さん・徹之さんの講演会の様子を紹介したいと思います。育てる会でも何度もお招きしている明石さんのお話は、何度聞いても参考になることばかりです。私は自分の会で主催している時は、受付やら会場やらを走り回っているので、このような形で最初から最後まで席に着いて明石さんのお話を聞くことがなかったものですから、それもまた新鮮な気持ちでした。
私自身が明石さんと出会ったのは、当会の講演会でお招きした際なのですが、本当にパワフルで笑顔のステキなお母さんでした。
ご子息である徹之さんもとても紳士的で穏やかな、それでいてとっても楽しい方です。
でも、今はこんなに立派な徹之さん、子ども時代は本当に大変だったそうです。
こだわりも強く、超多動で、弟さんに授乳するほんの数秒間にドアを開けて外に飛び出して行く、なんてこともあり、新築の家には入っていき、勝手にトイレで水遊びをしたり、お絵かきが好きで高級車のボンネットに落書きしたり・・・。
そんな毎日の中でも明石さんは、「パニックは何か強い彼の思いの表れ」「こだわりは智恵がフル回転している証拠」「超多動は好奇心旺盛で興味関心が高い」「いたずらは地域と私たちをつなぐ関係作り」だと考えられ、徹之さんの出来ることを少しずつ増やしていかれました。
また、明石さんは「自分でしたいことを自分で決められるようになること=自立すること」だと考え、そのための取り組みを積極的にしてこられました。
そして、彼らが自立するためには、彼らの周りの支援者(親もその一部です)が、「具体的に」「視覚的に」「肯定的に」関わっていくことで、本人は自信を持って行動できる人になっていく、そうすることで自立することができるようになる、と話されました。
色々な人がいて、皆一人では生きていません。それぞれが助け合って支えあって生きていくことこそ社会は成り立ちます。
自閉症児の子どもであっても、適切な支援さえあれば、生まれ育った地域の中で、親亡き後も生活していくことは可能です。特別な人・守られるべき人なのではなく、「こうすれば出来る人」という彼らの可能性をしっかり認め、その力を伸ばしていくことこそ、私たち支援者に出来ることなのではないでしょうか。
そして、自閉症児である彼らも、適切な支援さえあれば、誰かの役に立ち、社会の一員として認められることができるのです。
私は徹之さんと出会って、育てる会の子どもたち・そして全国の自閉症児たちにとって、多くの可能性があること、諦めなくっていいんだってこと、たくさんたくさん教えていただきました。
今回の講演会でも、明石さんのお話を通し、そして徹之さんとお話をして、その思いを改めて強く感じることができました。
(明石さん・徹之さん、お土産までいただき、ありがとうございました★)
徹之さんの子育てや毎日の生活・どんな風に自立へ向けて支援してこられたかは、ぶどう社から出ている「自閉症児の息子とともに 1〜3」で詳しく細かく紹介されています。
とても良い本ですので、ぜひ皆さん読んでみてください。(育てる会事務局でも販売しています)
また、鳥羽代表は先日、「明石洋子さん出版記念パーティー」にも招待され、多くの方々と共にその第3巻、「お仕事がんばります」の完成をお祝いしてきたそうです。多くの方を勇気付けてくださる明石さんと徹之さんが、今後ますますご活躍されること、心より応援いたします(^ワ^)
さて・・・育てる会事務局も 年末年始はお休みです。
私も1月には久しぶりに母方の実家に帰ろうと思います。ゆっくり骨休みをして、2006年も元気に活動して行きたいと思っております。どうぞ皆様、良いお年を♪
(事務局:鳥羽 紗代)

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。(今月号は久しぶりに全文UPしてみました。)
会の行事の予定は育てる会の「
今月の予定」に、近隣の講演会等の案内は「近隣の講演会等の案内板」に、また特にみなさんにお伝えしたい記事などは「育てる会ライブラリー」に載せるようにしています。
容量は小さくなりましたが、ご覧いただければ幸いです。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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