sorry,Japanese only

平成14年6月3日

        第 4 9 号

NPO 岡山県自閉症児を育てる会

新体制スタートから1ヶ月・・
山登りのお知らせ
第2回 おじいちゃん・おばあちゃんの為の講演会
河島淳子先生・高橋知恵子先生 講演会のお知らせ
ボランティア交流&研修会を終えて
     体験報告・ボランティアさん感想・アンケート結果報告
第2回 AAO活動のご案内
キッズルームへのお誘い
「自閉症児を育てる母親のための命の電話相談」 はじめます
勉強会のお知らせ
     「OHAの会」
     「つくしんぼの会」
     「ゆりかご講座」
サッカークラブからのお知らせ
水泳教室からのお知らせ
女の子の会からのお知らせ
『 我が家の梅雨は足の病院通いで幕が開ける 』 みかん
私のお薦め本 『 高機能自閉症 アスペルガー症候群 入門 』
近隣の講演会等のご案内
事務局だより
掲示板

 育てる会の新体制がスタートして1ヶ月がたちました。

子ども達は、新しい事に慣れて落ち着いてくる頃だと思います。
会としては、混乱期からだんだん落ち着きつつあります・・といいたい所ですが、やはり次々の行事に追われて、世話人全員てんてこ舞いしているというのが現状です。
前からお願いしている、みんなで支えあうということをどうかよろしくお願い致します。

先日(5月12日)ボランティア交流会&研修会がありました。
今年も意志のあるたくさんのボランティアさんが参加してくださいました。

そして、みなさんが活動に登録してくださいました。
嬉しかったです。
「頑張らなければ」というやる気がおきる日でもありました。

さて、鳥羽さんからこの楽しいページを引き継いで、何を書こうかと考えておりました。
私は私流(岡部先生のパクリ:交流会の演題参照)ということで思うがままに書こうと思います。これを読んで下さった方が、頑張ろうと思っていただけたら嬉しいです。

EPISODE−T

手記にも書いて、交流会でも朗読していただいた事がありますが、告知を受けたのは2歳5ヶ月でした。クリスマス前の事でした。
それから、春までトンネルの中でした。

春の訪れと同時に、光の中へ出て行こう。
そんな気持ちでYMCAの幼児教室へ週2日通う事にしました。それは主治医の先生から同年代の子どもの中へ入れた方がいいとアドバイスを頂いたからです。

拠点の保育園に入るには満3歳になってなければいけなかったので、1年待たなければいけませんでした。
どこか子どもが通える所はないか探しました。
その幼児教室を選んだのは、姉の通う幼稚園に近かったからです。

・・と書きましたが、本音は別の所にありました。
キリスト教を信仰している先生なら子どものことを分かってくださるかも、そして受け入れてくださるかもという期待があったからです。
子どもをどこかに連れて行くことに、毎日すごく気を使っていました。

誰かに預けるわけにも行かず、家においておくわけにもいかず。
買い物は、特にそうでした。
変な行動や独り言が、まわりから見えるように、言葉かけをしていました。女優さながらの演技かもしれませんでしたね。

そんなだから、そういう生活に疲れていました。
この教室では、ありのままの子どもを受け入れて欲しい。そう思って、入会したのです。

でも、人にはありのままの子どもを受け入れて欲しいと思いながら、矛盾していますが当時の自分は告知を受け入れていませんでした。子どもの障がいをなかなか認められなかったんです。
だから、保母さん(今は保育士、ここではリーダーと呼ぶ)に子どもの障がいを言う事ができなくて・・・。

でも、子どもは園で他の子とかかわったり逃げたりしながら、しっかり遊びました。
登園すると、シールを貼りタオルかけにタオルをかけ、リュックをしまいます。慣れれば、手伝わなくてもちゃんとできました。

ただ、みんなと一緒に何かをするなんてことはほとんどありませんでした。
彼なりに「おっ。おもしろそうだな」と思えば参加したし、興味無しと思えば、別行動をしてました。加えてすきあれば、外へ出て遊びたいようでした。
でも、リーダーはいつも笑って接してくださって、「大丈夫ですよ。手を引っ張ってかかわろうとしてくれるんですよ」とか、「寒くてもはだしですごいね」とかいいところを探して、母に報告してくれていました。

告知を受けた親は、周りの人からどうしてもらうのがいいのでしょう。
それは、人によって違うでしょうが、私の場合は他の人と変わらず接して欲しかったですね。そして、子どもの事と母の事を一緒に受け入れて欲しかったです。

だから、「大丈夫、任せてください」といわれることが、どんなに救われる言葉だったか。
私たち親子がいる場所があると思えることが、トンネルから抜け出せるきっかけになったのは間違いありません。
こんなにいいリーダーに本当の事を言わなければ、だんだん、そして毎回そう思うようになりました。

ある日、リーダーが「今日は、申し訳ないことをしてしまいました」と告白されました。
「何でしょうか」とお聞きすると、子どもの目に余る行動につい手を出してしまい、お尻を叩いてしまった、とのことでした。

私は、とても嬉しかったです。
なぜなら、子どもの事を真剣に考えてくださったこと、でも、叩く事はいけない、それでも分からせなければいけないという思いから、悩みに悩んで行動に出たことがよく伝わってきたからです。

ますますお話しなくては・・。
でも、まだまだ心が弱かったです。結局、卒園してもしばらくは言う事ができませんでした。
リーダーあの時は、ごめんなさい。(今は、ちゃんとお話してあります)


(心の五行歌)・・・久しぶり

      心のパーツを

     どこかに

     置き忘れた  

     みんなが

     一緒に探してくれた

    

さて、先月育てる会の方針を書きましたが、説明がなかったので今月は説明付きでもう一度書かせていただきます。なるほどとおもっていただければ、しめしめです。

育てる会は、花壇になろう

(まわりの人たちの何か役に立つ存在でありたいという意味です。
 花壇っていろんな所にあって、ちゃんと役に立っていますよね)

親は、いい土になろう

(親同士が支えあって、子どもをしっかりサポートしたいです)

光と水と養分を

(先生やボランティアさんや学校の友達や地域の人たちなどと接することにより生まれるいろんな経験など)

子ども達は、力にしよう

一人前に咲くために

(育てる会の基本の考え)

(K.H)

第2回 おじいちゃん・おばあちゃんの為の講演会

 今回の講師をお願いする今田恒子さんは、現在36歳になる自閉症のお子さんをお持ちです。
息子さんは、知的には重度な障害をお持ちですが、現在社会人として「さんせい岡山内資源選別作業場」へお勤めです。
「お給料でビールを奢ってくれたりするんよ」と話される今田さんは、本当に幸せそうに見えます。

 体当たりの今田さんの子育てに私たちはいつも励まされたり、勇気付けられたりしています。笑い、時には涙するそんな講演会を今田さんにお願いすることになりました。

今田さんは、現在64歳。御兄弟の息子さんにはすでに2人のお子さんがあり、自閉症児のお母さんでありながら、孫を持つおばあちゃんの立場でもあります。

そういう意味で母としての苦しい思いと同時に、孫の障害を知った時の祖父母の気持ちも理解できると言う立場でお話いただけるのではないかと思います。

「こんな子は、我が家の家系にはいない。」「母親の育て方が悪いから・・・」「愛情のかけ方が足りなかったのでは・・」
そんな風に母親が責められると言うような、話を今でも聞くことがあります。

辛いですネ。でも、そう言わざるを得ない、言ってしまった、おじいちゃん・おばあちゃんの気持ちを考えた事が私たちにあったでしょうか?

私たち母親だって子供の障害は、受け入れかねることでした。おじいちゃんおばあちゃんにとっても、それがどんなに悲しいことだったか・・・・。可愛い孫の障害を認めることが不憫で、無理にでも誰かのせいにしてしまいたかったのかも・・

相手の立場で考えてみることがどんなに必要か、最近考えなければと思うようになりました。

 今田さんは、元気で楽しい前向きな方です。同じ孫を持つ世代からのメッセージとして、きっとおじいちゃんおばあちゃんにとっても、しっかり力になるお話をしていただけると思います。

前回は、4人のおじいちゃん・おばあちゃんを連れていらした会員の方がありました。
今回も「うちの姑は・・・」なんて愚痴を言う前に、この講演会を、自閉症児を持つ同じ家族として、おじいちゃんやおばあちゃんを誘って一緒に聞いてみませんか? 
眼から鱗が何枚も落ちるのではないでしょうか。

 明日からもいっしょにこの子を育てる家族として、力を合わせていくきっかけになる講演会にしたいと思います。

講 師:今田恒子さん(前 自閉症協会岡山県支部支部長)
日 時:6月30日(日曜日)10時から12時
場 所:岡山ふれあいセンター(岡山市桑野)
参加費:会員の家族は、1人500円、一般の方は、1人1000円
定 員:60名
締 切:6月25日〈ただし、定員になり次第締め切ります〉
申込み:事務局へ電話またはファクスでお願いします。

                                  事務局:鳥羽

サン基金から助成決定!

サン基金助成団体から、電話相談事業のために15万円の助成を頂きました。
電話機設置と広報費としてお使いくださいとのことです。

今回この助成金を元に、「自閉症児を育てる母親のための 命の電話相談」という事業を立ち上げます。
事務局に相談専用の電話をもう一台増設して、広範囲からの電話を受けようと言うものです。


 私達母親は、障害の告知を受けた時、どんな気持ちだったでしょう。

「もうこのまま世界がなくなってしまうような気持ちになった」というような記憶が私にはあります。

「このままこの子と一緒に死ねたら.・・・。」
そんな誘惑に駆られそうにまってしまった事はありませんでしたか?

「この子さえいなかったら・・・。」
子どものとの毎日に疲れ果てて自暴自棄になりそうになった事はありませんでしたか?

 誰にも解ってもらえない、身の置き所がないような不安な気持ちは、誰の記憶にも新しい事ではないでしょうか。
イイエ、今もその只中にいる人は、会員の中にも何人もおられることでしょう。

私達は、親です。
私達母親は、専門家ではありません。
子どもの療育や診断は、専門家にお任せしましょう。

でも、同じ母親として、同じ辛さを体験すてきた仲間として、お話を聞いて差し上げる事は出来ます。
ただ、お話を聞いてさし上げることしか出来ないかもしれません。
でも、誰かに話せれば楽になる。

「こんなに辛いのは、私だけではない。一人ではない事が解っただけでも、元気になれた。」
そんな風に言ってくださる方がいらっしゃいます。

『自閉症のしおり』を県下に1万冊配布したために、今でも何人もの方から、お電話がかかって来ます。
事務局の電話は、はじめのうちは、しおり配布当時の代表の鳥羽の自宅の電話でした。最近は留守がちののため、ほとんど夜しか電話に出られなくなって…・。このしおりに記載されていた電話番号をそっくり事務局の電話相談のための番号に譲りました。
これで、電話相談は、事務局で受けられます。誰かがいればその人が電話に出られます。

これは、まさに命の電話相談だと思います。
子どもの命を、母の命を守りたい。
仲間になってあげたい。

どうぞ、お気軽に何でもお電話下さい。

相談専用電話番号:086‐955‐3162

場所:事務局

日時:毎日事務局に詰めることは無理ですが、受けられる時間を留守電に吹き込んでおきます。
   毎週1回は必ず予定をに入れておきますので、お気軽にお電話下さい。

この電話相談事業は児童相談所や、新聞等で広報をします。
チラシが出来たら、各地の保健所や役場にも持っていきたいと思います。

  電話相談担当:鳥羽美千子

 

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。

会の行事の予定は育てる会の「今月の予定」に、近隣の講演会等の案内は「案内板・伝言板」に、また特にみなさんにお伝えしたい記事だけは「育てる会 ライブラリー」に載せるようにしています。
容量は小さくなりましたが、ご覧いただければ幸いです。

なお会報は賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。

応援よろしくお願いします。)
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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