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平成17年11月30日

 

 第91号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 冬の足音
 川福 クリスマス会のご案内
 支援者養成セミナーの案内
 おしまコロニー 自閉症セミナー 報告
 すすむっち report from Lincoln,USA
     〜 ついに宣告 ? 〜
 支援者養成講座
 育てる会勉強会
 AAO活動
 キッズルーム
 サッカークラブ・水泳教室・女の子の会 お知らせ
 私のお薦め本コーナー
      『 僕の妻はエイリアン 』
 近隣の講演会等のご案内
 掲示板 ・ コラム ・ 事務局だより

いつのまにか県北の方からは積雪の便りも聞こえてきて、冬の足音が近づいているようです。
今年の冬は、鳥インフルエンザがはやるのでは?と新聞やテレビを見ているだけでも大変な冬になりそうです。体力を落とさないのが一番、みなさん暖かくしてお過ごしくださいね。
さて、「第3回自閉症児の自立を果たす為の支援者養成セミナー」に藤岡宏先生(愛媛:つばさ発達クリニック院長)をお迎えし、12月25日に障害学習センターにて講演会を行います。藤岡先生は、「自閉症カンファレンス」でお話をお聞きして、ぜひ岡山へも来ていただきたいと願った先生です。今回は特に「ちょっと気になる子どもたち」と言う演題でもわかるとおり、どんな障害か分からない子の保護者や、どのように子どもと接していいか悩んでおられる支援者の方対象に行うセミナーです。広く大勢の方に呼掛けて講演を行います。もちろん障害の理解の後の対応については、すでに会員になっている私たちにも療育の具体的な指針の話となります。もう少し締切り期日までは日数がありますが、連日申込みが続いておりますので、参加希望の方はお早めに申込みをいただきますようお願いします。
藤岡先生は、暖かいお人柄が雰囲気にも、お話にも現れて、解りやすくお話しいただける先生です。内容もそのままに私たちを励まし勇気づけてくださることと思います。
また今回は、まだ子どもが小さく、障害のことをよくご存知ない方への紹介についても、皆様方からよろしくお願いいたします。
もしかしたら障害があるのではないかと思える、でも保護者の方は、気付いていらっしゃらないようだ。それでも、このまま何も気付かないまま過ごしておられるのは、ちょっと心配だなと思って、気を揉んでおられる方は周りにいらっしゃいませんか?
この講演会が、そんなお子さんにとっても障害の早期発見と早期対応のためのファーストステップとなることを願ってやみません。
ではいつものように我が家の近況をお話しましょう。
今私は、自閉症児の息子:哲平と共に大阪へ向かうバスの中でこの原稿を書いています。
吉備エクスプレスJRバスに乗って、秋の深まりを感じさせる山々の中を、バスは快走中です。紅葉に染まった木々は、落葉前の一番美しい時期です。実家へ帰る道すがら良く見知った周りの風景も、いつもの自家用車ではなく、バスの高い車窓から見るとまた違ったものに見えて新鮮です。
哲平も珍しそうにジーッと通り過ぎる景色を見ています。普段の自動車から見る光景は、防音壁やガードレールにより遮られてよく見えないのですが、バスの車窓からは深く切り込んだ谷や、下に見える道の細かいところまで見てとれます。
たった今通り過ぎた道に哲平が振り返ってみていたので「知っている道なの?」と聞くと、「閑谷学校」と応えました。閑谷学校へは何度も行ったので、上から見ただけでそこへ行く道だと解ったのでしょう。私なんかは道を見ただけではわかりません。しかも高速の上から見て「ああ、この道は閑谷学校へ行く道だ」なんて思いません。バスの走行時間や地図を見て、「ああ、今のは確かに閑谷学校へ行く道なんだろう」、と思うしかありません。哲平は普段自動車に乗っていても、目を凝らして、周りの情景を見ています。もしかしたら看板や道路標識や道の曲がり具合なんかも頭の中に入れているのかもしれません。
そんな哲平が閑谷学校へ行く道だというのならきっとそうなのでしょう。自閉症の息子との暮らしは、とても不思議で発見も多くて面白いんです。
彼をジーッと観察していると、ニコーッと笑う時があります。何か思い出して笑っているようです。今も笑っています。何が楽しいのか、放って置けばいいのに私も興味を引かれて聞いてみました。「ねェ〜、なにを思い出してるの?」すると慌てたように、「しーっ」と唇に人差し指を当てました。そして恥ずかしそうに、ニヤリ。なにを思い出していたのか結局解らず仕舞いでしたが、「いいなァ〜」と思いました。幸せそうです。
自閉症としての特性の一つにフラッシュバックやタイムスリップという言葉があります。前に経験した嫌なことを思い出すと、そのとき受けた悲しみや恐怖が、そのときと同じ強さでその人を襲ってしまうというものです。私たちも辛いことや悲しいこと恐いことも経験しますが、時間の流れと共に少しずつその苦しみや悲しみを忘れていけます。時間がその傷を癒してくれます。でも、自閉症の人は忘れられないといいます。
自閉症は「忘れられない障害」であり、だからこそ彼らには辛い思いや悲しい思いをさせないようにしなければならないと専門家の先生方は言われます。
哲平の思い出し笑いは、ふっとよみがえった楽しい記憶だったのでしょうか。私にも懐かしい記憶がフッと蘇って思わずニコッとすることがあります。悲しいことは忘れたい。だから悲しいことは記憶からは消してしまおうと私たちはします。今を幸せにするための処世術。でも楽しかったことや、親切にされたりしたことまで忘れないようにしたいですね。でも凡人である私たちは悲しいことといっしょに楽しかったことも、つい忘れてしまいます。こんな風に、時々思い出しては哲平のように味わえたらなぁと思ってしまいました。
哲平といるとこんな風に自分自身を振り返ったりさせてもらえます。彼は平和で優しく争いを好みません。心温かにしてくれる、疲れたときの私のオアシスです。
そういえば主人がいっていましたっけ・・・。大阪へ通っている主人は、毎日地下鉄やJRに乗ります。電車の中でたくさんの自閉症の成人の方を見かけるそうです。岡山に比べ公共機関が発達している都会では、障害のあるなしに関わらず気軽に街に出かけられるのかもしれません。そんな車中でニコ〜ッと笑っている人がいたら、大抵は自閉症の人だそうです。大抵の大人は、電車の中で一人でニコニコしていないんだそうです。笑って幸せそうな人は、自閉症というのも、素敵なことだなと思いました。残念ながら、この楽しそうな様子が、高機能の自閉症の方には見られないのが辛いところです。
さて、2人のバスの旅に戻りましょう。今日の彼のフラッシュバックは、楽しいことのようです。今が楽しいと思い出すことも楽しいことなのかもしれない。そんな風に考えてみました。
今日のバス旅行の目的はふたつ。一つ目は、昨年度のアートリンク(81号参照)でお世話になった佐藤朋子さんの個展を見に心斎橋まで行くことです。久しぶりに会える佐藤さんとの出会いを喜んでいるのか、幸せそうな哲平です。思い出すのは、佐藤さんとの楽しかった制作の日々なのか、それとも食べておいしかったケーキのことでしょうか。また、バスに乗ること自体が楽しいのかもしれません。
もう一つの目的は、お父さんの仕事をしているところを哲平に見せることです。
毎日大阪まで通っているお父さんが、一体何をしているのかを見せたいと思ったのです。
紅葉の山をひとつ抜けるたびに、少しずつ開けた様子になって、明石・神戸・西宮・宝塚と少しずつ都会に近づいてきます。家も積木細工のようにきれいに整然と立ち並び、高層アパート群の林立する様子に田舎育ちの哲平は、興味深そうに見入っています。いくつものトンネルを抜け、いくつもの山を抜けて、あんなに晴れていた空がどんよりとスモックに覆われる頃、大阪梅田に到着です。
昔は、哲平を連れての旅は緊張感の連続でした。でも、今は、どんなところへ連れて行ってもそれなりに、場に応じた対応ができていきます。
今回の大阪バスの旅では、昼食が狭いイタリアンレストランでした。お隣のテーブルとは、15センチくらいしか離れていないような中、きちんと待てました。食べるのもフォークとナイフを上手に使って食べました。
佐藤さんの個展でも割合静かに鑑賞しました。お父さんの働くデパートでは、ジーッとお父さんの様子を見ていました。地下鉄でもバスでも静かに過ごせていました。昔を思い出すと、何もかも嘘のように良い子になっています。
そういえば小学校4年頃に大阪へ2人で出た事がありました。そのときには、私はトイレにも行けませんでした。1人で待たせていては、どこかへ行きそうで心配でした。一時も目が離せないため、私は水分を控えてトイレへ行かなくて良いようにしました。本人がトイレに入るといつまでも出てこなくって、困ったことも思い出しました。あれから8年にもなるのですね。8年経つとこんなに楽になるのですね。
今大変な子育てをしているあなた。焦らないでもいいですから、きちんと頑張って育ててくださいね。今の努力は、きっときっと必ず報われますよ。なんちゃって・・・。
どんな風に育てたらいいかって? それは鳥羽さんに聞いて聞いて♪ 
自慢話でよければ、いつでも苦労話を話して進ぜましょう。なんちゃって・・・。
育てる会 代表  鳥羽 美千子

支援者養成セミナーの案内

育てる会主催の「自閉症児の自立を果たす為の支援者養成セミナー」、第4回・第5回の講師が決まりました!!

第4回・・・1月29日(日) 岡山国際交流センター
             重松 孝治先生(幼児期・学齢期への支援)
第5回・・・2月26日(日) くらしき健康福祉プラザ
             藤村 出先生(青年期・成人期への支援)

今回、第4・第5回として、ライフステージを見通した自閉症児・者への支援というテーマで重松孝治先生と藤村出先生に連続セミナーを企画しました。

重松先生には、前回のセミナーに続いて幼児期・学齢期への支援というテーマで将来の自立した生活を見据えた上で、今の時期にどういった支援を行っていくことが必要なのかというお話をお願いしています。
また藤村先生には、東やまたや各地の成人施設での実践を通して、青年・成人になられた自閉症者の方が充実した人生を送っていくためには、どんな継続的支援が必要かというお話しをお聞かせいただける予定です。

県内のお母さんたちが集まって育てる会(当時は「岡山県自閉症児をもつ母親の会」)ができてからもう8年になります。当時は小学生だった年長の子たちも就労の時期を迎えました。
思えば、我が子たちの障害がわかった頃、今から15年ほど前、初めてめぐりあえたのがTEACCHの理念でした。それまでは遊戯療法、受容療法、逆にスパルタ教育などが行われていました。ところがTEACCHでは、自閉症の特性に配慮した適切な支援があれば、自閉症のままでも地域で自立して生き生きと暮らしていけるという、当時はとても新鮮な印象だったのを覚えています。
ただ、すでに行政システムとして機能していたノースカロライナとは違い、まだ日本では紹介されたばかりで、実証されたケースも少なく、それだけが一抹の不安材料でした。
やがてすでに就労された方も出てきたり、成人施設で実践を続けてこられた所もあり、その有効性は認められてきたのではないでしょうか。
今ではTEACCHと言う言葉を使う、使わないとは別にして、メソッド(技法)としての、スケジュールの視覚化、まわりの環境をわかりやすくする構造化、何をすればいいのかを示す手順書やワークシステム、などは、誰もが納得しているものとなってきたと思います。
今は大変な自閉症児の子育ての真っ最中という方が多いとは思いますが、考えてみると幼児期・学齢期は彼らの人生の1/4にも満たないと思います。学校を出てからの人生の方がはるかに長いのです。彼ら、彼女たちの人生全体を見通して、それぞれの“今”どんな療育・支援が必要なのかをお二人の講演から生かしていただければと思っています。
多くのみなさまの参加をお待ちしています。

おしまコロニー 自閉症セミナー報告

先日、11月3日〜4日、北海道函館にて、「おしまコロニー 自閉症セミナー2005年」に参加してきました。
そこで受けたセミナーについて、少しだけ会報上で皆様にお伝えしたいと思います。

自閉症研究最新情報  (ゲーリー・B・メジボブ氏)

今社会で注目している分野は、「遺伝子研究」「早期発見」「脳の画像解析」と言われている。

 遺伝子研究

遺伝子と自閉症には何らかの関連があることは、はっきりしている。でもとても複雑。
  ↓
自閉症は自閉症一人ひとりによって、その発症の原因が違っている。
時に遺伝子が密接に関係しているし、まったく遺伝子が関係していないこともある。
  ↓
つまり、遺伝子は多くの場合、自閉症に関係しているが、相互に作用しあっているし、数も決まっていない。そして同じ遺伝子(リスク因子)があるからといって、必ず自閉症になるとも限らない。
「自閉症をカテゴリー(自閉症とそうでない人は全く別々のところに位置する、という考え方)として捉えるのではなく、スペクトラム(連続体=自閉症とそうでない人は、違いはあるが、その両極端にいるだけで、同じような特性を持つ人で、自閉症でない人も多くいる、という考え方)として理解すると、遺伝子の視点は使える」(ローナ・ウィング)
  ↓
「自閉症は社会性・コミュニケーション・反復性の障害」だが、全体の中の極端な端に位置しているのだ、という考え方
  ↓
幅広い状況がある。自閉症とそうでない人がいて、でも同じような特性を持つ人がいるのだ、ということを示している。
  ↓
自閉症の場合、狭い焦点(部分に注目する=車の車輪や同じビデオの同じシーンなど)が、本来の学習を妨げている。
  ↓
連続性という考え方でいくと、他のグループの人たちでも同じ特徴を持つ人は多い。
例えば、科学者・研究者・コンピュータ工学者などは、とても狭い興味関心に深く狭くのめり込む。アインシュタインやエジソンはその主な例。一つの分野に深く狭く入り込み、他の人が気付かなかった点で素晴らしい発見をしている。
  ↓
では何故自閉症の人は同じ特性を持っているのに、有効な力を発揮できないのか?
  ↓
もっとこの特性へのアプローチをしていく必要性。狭い興味・関心を資産として伸ばしていく取り組みが必要とされていると考えられる。
自閉症の人たちの「こだわり」や「狭い関心の寄せ方」を、メジボブ教授は『強みとして伸ばしていこう』とお話されました。前向きでとてもステキな視点だと思いました。
もしかしたら、育てる会にも第2・第3のエジソンやビル・ゲイツになれる子がいるかも・・・?? 漢字博士や時刻表博士も、特別な力、充分持っていますよね★

 早期発見

これから先、5年間で最も発展していく可能性があるのが、早期発見・早期療育の分野
  ↓
もしも子どもが1歳前に自閉症を発見できるようになれば、劇的に変化することとなる。
  ↓
これが可能かどうかはまだ分からないが、自閉症により良い理解と介入ができるようになるし、このことが、年齢の高い人たちへの支援にも役立つはず。
5年ほど前…自閉症と診断できるのは3歳〜7歳ぐらいが普通だった。
診断基準は、社会性・コミュニケーション・狭い反復的な普通ではない行動
  ↓
「普通ではない子ども」「障害のある子ども」これがカテゴリー別という視点の元

最近5年間…自閉症と診断できるのは2歳〜3歳ぐらいになっている=大きな進展
診断基準の3つは、まだはっきりと表れていない=別の診断基準が出てきた。
  ↓
「定型発達で見られるはずのものが見られない」
例えば、対人関係で微笑む、呼ばれたら振り返るなど
  ↓
微妙だけどこれは重要なシフト(移行)
 今まで=異常な行動に視点を置いて、それをやめさせる・改善させるアプローチ
 最近=足りていない部分に視点を置いて、そのスキルを身につけさせるアプローチ
  ↓
知らないこと・学んでいないことがあるから、異常な行動になってしまっている。
伝えていく大切さに焦点がいく。
感覚の問題
自閉症ではないかと示唆できること=感覚の領域の違い
  ↓
1980年頃には、診断基準の一つだったが、2次的なものと考えられてきた。
しかし、今機能の高い人たちが、書籍や言葉でその感覚の違い・困難さを伝えてくれる。
  ↓
感覚への配慮が、今まで以上の支援で重要視される。
運動面の発達の問題(粗大・巧緻どちらも)
  ↓
運動能力と脳の機能は密接に繋がっている。
また、運動面での違い(ハイハイや寝返りの仕方)は、早期にはっきりと分かる
=早期発見への方向性が見えてくる。
社会性への質的な問題
早期発見により、通常必要とされるスキルが欠けているということが分かる。
  ↓
その後の成長のために必要な要因が見えてくる。
 1.模倣 2.共同注意 3.概念理解 4.社会性・対人関係を自ら開始すること
  ↓
これらを伸ばすことで、後の成長への成功が見えてくる。
現在、早期発見・早期介入のためのアイディアは色々と出ている。
自閉症の人は「出来ない」のではなく、「知らないから出来ない」のだという考え方、「教えてあげれば出来るようになる」という考え方、いいですよね。また、早期に取り組むことでそれらの力を伸ばしていける可能性が広がる、と聞いて、赤磐ぐんぐんでもやっている療育の必要性を強く感じました。勿論早期でなくても適切な支援は有益ですよ!

 疫学(えきがく)

より正確に統計的に、自閉症の現状、発症率や障害の程度や分布率を把握しようとする研究
2つのことが、全世界で論議にあがっている。
  1.世界中で自閉症という人が増えていること
  2.能力の高い自閉症の人が増えていること
世界中で自閉症と言われる人の数が増えている=診断の頻度が増えている
   1943年 カナーが初めての自閉症発見
   1954年 2万人に1人推定の発症率(子どもの障害の中で最も少ない障害)
   2005年 アメリカのCTCは、166人に1人という発症率を発表
          (子どもの障害の中で最も多い障害)
自閉症の中で、認知レベルの高い、言葉の問題などがない人が増えている。
   10年前 コミュニケーション手段としての言葉を持っている人…50%
        IQ平均 40〜50
   現在 コミュニケーション手段としての言葉を持っている人…75〜80%
        IQ平均 60〜70
この疫学的数値の話、びっくりしました!自閉症の子どもの発症率が50年前は2万分の1だったのに、今は166分の1。しかも、子どもの障害の中で最も多い障害というのも驚きましたが、それ以上にIQが高い・知的障害を伴っていない人が全体の約8割を占めるというのは、診断の精度があがってきたためや、また高機能自閉症への認知が広まってきたため診断を受ける人が増えてきたばかりでなく、実際に「高機能自閉症が増えている」のかもしれないという思いが強くなりました。

 脳機能画像化研究

最も効果的な画像研究=MRI(磁気共鳴断層撮影法)を使ったfMRI(機能的MRI)
           思考過程において脳のどの部分が使われているかを調べる
  ↓
これにより、明瞭&細部に渡って研究可能になった。自閉症においては私たちの働き方と違う部位が働いているケースもあるということがわかってきた。
一つの行動・活動中に、脳がどのように動いているかが分かるようになった。直接見ることができるので、分かりやすい。
  ↓
脳の関連性を見ることが機能を分析するのに有益。
理解の仕方・ニーズを見つけることができる。
  ↓
違った理解の仕方・見え方がしているのではないか、という研究にとって証拠となる。

社交情報と感情の処理
神経学・心理学的要因もある。
 例:人が表情の情報を処理する際、自閉症はそうでない人より、その部位の動きが少ない。
=人の表情を認識したり思い出したりするのが難しいということがMRIによって証明される。
=相手がどういう気持ちなのか、読み取れない

馴染みあるものと目新しいものの処理
馴染みのあるものの処理…楽・安定
目新しいものの処理…困難
  ↓
新しい課題を伝える際、馴染みのあるやり方を保障する手法が有益であるという証明
実行機能の障害
組織化・統合化するのが大変。
どの活動でも、スケジュール化・ワークシステム化・ルーチン化が有益。
活動の組織化をこちらが行うことで解決
  ↓
機能の高い人たちにとっても、変わらず必要であるという証明なのである!

以上、簡単にですがメジボブ教授の講演会でのお話を紹介しました。(自分のノートをまとめた形ですので、誤解や聞き間違いがあるかもしれませんがご容赦ください)
世界の動向・自閉症研究の最前線を直にお聴きすることができ、私自身新たな発見・驚きを感じた講演となりました。

今回の「おしまコロニー 自閉症セミナー」では、他にも高機能自閉症の方々への支援、脳機能についての報告、そしてつくしんぼ学級や星が丘寮における実践報告など、貴重なお話をたくさん聞くことができました。
今回の学びを、育てる会の子ども達への支援に活かし、よりよい活動につなげていきたいと強く思った研修でした。ありがとうございました。

(事務局 鳥羽 紗代)

支援者養成講座 

11月18日(金)に行なわれた第4回では、財田小学校の石川先生のご厚意で教室を見学させていただきました。
子どもたちの息遣いや先生の苦悶がどこかから聞こえてくるような、ありのままの姿がそこにはありました。子どもに対する細かい配慮がそこここに感じられました。
先生のお話の中で一番心に残っていることは、「構造化が大切と言われますけど、教師もその構造化の一部なんです」その通りですよね。環境を整えるということは、絵カードやつい立をつけるということだけを考える人が多いTEACCH信奉者への苦言と受け取りました。教師は自閉症の子にとって、最も大きな環境要因です。その意味でも、財田小学校は最も構造化された小学校でした。財田小学校を開放いただき本当に感謝いたします。参加者の皆さんがこの学びを生かしてくださることを願っています。

 

育てる会勉強会

今年の勉強会は、「先輩のお母さんに聞く」がテーマです。
今月は11月17日(木)、きらめきプラザに、先輩お母さんとして森澄江さん・コーディネーターとして同じく先輩お母さんの今田恒子さんをお迎えして、参加者は9名で行いました。
森さんのご子息は現在岡山市で公務員としてご勤務される32歳の方です。幼児期多動で大変だったというお話、ご子息の場合は普通学級のリズムで周りの子が先生になって示してくれたことがとても有益だったというお話(明石さんも同じことをおっしゃっておられました)そして市の障害者枠で合格し、公務員としての現在にまで、色々なお話をお伺いしました。
中でも印象に残ったのは「自立と働かせることをしっかり目指しなさい」というお話です。
「自立と言っても、わが子にあわせた自立です。他の子どもや障害で比べたりせずに、自分の子どもに合わせた自立を目指しなさい」例えば家のお手伝いをしっかり自分一人でやれるようにする、公共交通機関に乗れるようにする、買い物ができるようにするなどは、年齢が小さくても取り組むことができる、とお話されました。
そして「親に必要なのは、しっかり教える部分では、手を抜かずきっちりやること。そして見守ること。そうすれば、出来るようになる」とお話されました。
また、自閉症への理解がなかった時代に、社会や教育行政に働きかけたことをお話され、「高機能自閉症の子ども達は、普通の子と同じ様に見られやすいから誤解や困難が生じる。これからはこの子達のお母さんが、しっかり社会や学校・家族へ理解を求めていくことが大切です!待っていても理解は得られないんだから、自分達でしっかり取りに行ってほしい!」ともお話されました。
終始笑いと感嘆の声の絶えない楽しい勉強会となりました。
森さん、今田さん、お忙しい中 ありがとうございました。

AAO活動

段々寒くなってきましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
12月といえばクリスマス。もう今年のクリスマスプレゼントは何にしようかお決めですか?我が家では14歳になるのに未だにプレゼントがもらえるので、母の方が悩んでしまいます。あれがほしい、これがほしいといえればいいのでしょうが、我が子はそんなことは言いません。ま、あえて聞けばラジコンかな。
大きくなって困ることは余暇の過ごし方。どうしても一人で居たがるし、放っておけば寝てしまう。そこでこの夏頃から余暇の時間に音楽を聴くように教えてみました。これが大成功。カセットだのCDウオークマンだの、MP3だの買い漁って与え、使い方も何とかマスターしました。しかしこれだけではやはり暇な時間には寝てしまいます。なんと言っても音楽は寝ころんで聴けるからいけない。そこで考えた母は今まで見向きもしなかったゲームを与えようと思いついたのです。
5〜6歳の頃には友達に混じって何とかマスターしようと頑張っていたテレビゲーム。千葉市の大屋さんが対戦や通信もできていいよとおっしゃっていたN堂のDSにしようか、S社のPSPにしようか、今考え中です。(N堂のDSには脳の老化防止訓練ゲームもあるそうです。母はこれを使って脳の老化を防止できないかと考えたことがあります。)
しかしこれを使えるように誰が教えるのか。今長女と交渉中です。母は使えん。
さて、12月のAAOはお休みです。1月は15日にする予定です。ご都合の悪い方は早めにお知らせください。日程の変更が利くかもしれません。
(AAO担当:H.T)

キッズルーム

11月6日(日)、17年度の第3回キッズルームを岡大体育館で開催しました。
障害者スポーツ大会や大学祭などの行事で体育館や会場をなかなか探せない中、児童文化部の皆さんのおかげで楽しいキッズを開催できたこと、心より感謝します。
(また児童文化部の活動として、特別に会場費を無料にしてくださっている岡山大学さん、ありがとうございます!本当に助かっています)
今回はいつもの会場とは違い、「岡大教育学部体育館」2階という初めての場所で行いました。初めての場所・初めてのことが苦手なのが自閉症の障害です。正直どんな状態になるか不安な気持ちでした。
ところが、そんな心配なんのその!子どもたちは、いつもと同じ名札置き場・スケジュール・そして今回に合わせて書かれた時計やおもちゃ地図を見て、とっても安定して過ごすことができました。お父さんお母さんたちも、そんな子どもたちの反応にびっくりしていました。それはきっと多くの支援グッズのおかげなのではないでしょうか。
今回でリーダーのわっしょいたろう君と、チューターのマーブルちゃんがそれぞれリーダー・チューターを次代につなげるため最後となりました。色々なことをお願いしました。自閉症の子どもたちにとって少しでも分かりやすい支援をするために「みて分かる」伝え方をしてほしい、とも伝えてきました。そしてそんな私たちの我が儘に、2人は笑顔で答えてくださり、部活の皆さんと一緒に、素晴らしい支援グッズを作ってくださいました。本当にありがとう。お疲れ様でした!これからは、後輩の指導、よろしくお願いします!(^^)
「今まで知っている自閉症の子と違ったので戸惑った」とあるボラさんが意見をくださいました。
「言葉がけだけで分かる子だから」「こんなにスケジュールとか色々用意する必要ってあるんですか?」とおっしゃられるボラさんもおられました。時々お母さんの中にもそうおっしゃられる方がおられます。
「うちの子、声かけだけで充分 分かりますから」って。
でも自閉症という障害を持っている子どもは、IQが高いとかお喋りが出来たりしたとしても、自閉症という障害特性を持っています(というか、最近の研究で、知的障害のある自閉症の方が少ないのです)。彼らは脳の伝達機能が私たちの形とは違っているので「耳からの情報収集より、目からの収集の方が早く・適切に理解できる」ということが分かっています。
私たちは、耳からでも言われたことを判断できます。「今日の休憩は12:15からです」と言われれば「あーそうなんだな」と理解できます。
でも、「今日の休憩は12:15だけど、明日の休憩は12:22です。あさっては12:13です。間違えないでね」と言われたら、どう感じますか?不安になって「メモしたいな」なんて思いませんか?
自閉症の子ども達はそんな状態をもっと激しくして、いつも不安な状態にあるんだと考えてみてください。耳で聞くことを記憶だけに頼るって、メモをしないで間違えないって大変なことです。だって間違えたら「何で出来ないの?」と言われちゃうから。何かに書いたり、貼ってあったりするものは、耳からの情報のように消えてなくなることはありません。不安になったり少し難しい時には、そのメモを見て安心したり思い出したりすることができます。
いつもと同じキッズルーム。でも休憩時間やおもちゃの場所が違っても、いつもと同じように全体の流れやそこにある道具、支援の方法が同じであれば、彼らはびっくりするぐらい落ち着きます。「分かっているだろうから用意しません」じゃあ、「不安だろうけど我慢しなさい」って言っているのと同じではないでしょうか?必要ないかもしれないけど、用意してあげる支援グッズの数々、これからも忘れずに大切にしていきたいと思います。

参加されたボランティアの方々からの感想を掲載します。いつも皆ありがとう!


今回、フラッシュカードをする時に、用意していただいたパイプイスをどかして直に青シートの上に座ってやってみました。イスに座っていた時よりも目線が低くなってとっつきやすくなったのか(もちろんボラさんの協力もあって)、青シートで遊んでいた子ども達も、気軽にフラッシュカードへ遊びに来てくれていたように思います(*^o^*)。また、今回 カードの角に小さく書いてある英語の部分を使って楽しんでくれた子がいました。先輩も英語の部分を使うのは今までなかったと驚いていました。
今までとは違うフラッシュカードの使い方があったのだと気付かされたし、まだまだ違う使い方・見せ方があるのではないか、後輩にも伝えなくては等、色々考える事がありました。        (川福:上村)
初めてキッズに参加させていただいて、私はゆいちゃんつきをさせてもらいました。ゆいちゃんは初め、不安そうにしていたけど、徐々に慣れてくれたためか、笑顔も増え、いっぱい話してくれるようになってとっても楽しかったです。また自分で「〜したい」と言ってくれたり、積み木、その他教材、魚釣り、家で遊んだりと積極的に自分からやろうとしていました。
自閉症の子とこんなに関わったことがなく、初めどうすればいいのか不安だったけど、先輩の行動を参考にさせてもらいながら、接していくうちに不安から解消されていきました。それと、ゆいちゃんは褒めるととても嬉しそうにしてくれました。またキッズに参加させてもらいたいと思いました。      (もみじ)
今回2回目の参加で、雰囲気などはだいたい分かっていましたが、前回つかせてもらった子と違っていたので、どんな感じなんだろうと少し不安でした。トライアルでは、ずっと円盤で遊んでいて、ぐるぐると回すと、とても楽しそうにしてくれたので、一緒に楽しむことができました。
リトミックは、最後までみんなと踊ることは出来なかったけど、座ってアンパンマン体操を踊ったり、手拍子をしたりしてまた違う楽しみが出来ました。昔は円に入ることが出来なかったとお母さんがおっしゃっていたのを聞いてどんどん成長しているんだなと思いました。
スカイバルーンもみんなと一緒に回ることが出来ていたので、次は中に入る楽しさを感じて欲しいなと思いました。今回も本当に楽しいキッズルームでした。ありがとうございました。    (オレ・デンシレンジ)
今回のキッズは3回目の参加だったのでそんなに緊張することもなく、子どもと遊ぶことが出来ました。会場が変わっていたのと体育館の天井が低かったせいか、よくまぶしいと言っていました。でも今回は、少しだけど教材のところにもいってくれたし、とても元気に走りまわっていたのでよかったです。一緒に走りまわれて楽しかったです。    (ポスターはりー)
今回ついた かんちゃんはトライアルはあまり好きではないみたいでした。というか、どうやって遊ぶのかを理解していない感じでした(魚釣りでも他の子がいっぱい釣るのをみてワクワクしていました)。ビックボールはわりかし好きでした。踊りは何度か輪に入れたけど、自ら踊るのはちょっと難しい様です。苦手だったはずのスカイバルーンの中にまで入れたのがすごく嬉しかったです。初めて会ったときと比べてもやっぱりかんちゃんはとても成長していると思います。あと今回はかんちゃんにチューされたのがたまらなく嬉しかったです。   (あばレインボーしょうぐん)

  掲 示 板

○ ドコモ市民活動団体 助成について

当会で行っております「電話相談事業」に対して、NPO法人モバイル・コミュニケーション・ファンドより「ドコモ市民活動団体への助成」、50万円をいただきました。最近の電話相談は生後間もない方が「目が合わないから」と電話をかけてこられたり、高機能自閉症やアスペルガー症候群ではないかと心配してお電話くださる方が増えてきています。
電話相談と言っても育てる会の電話相談は、受け手が親ですから、専門家と違って、ただお話を聞いて差し上げることしか出来ません。「こうしなさい」というようなアドバイスをして差し上げることも難しいことです。私達はただただ、悩んでいらっしゃるお母さんのお話を親身になって、聞いて差し上げることしか出来ません。
特に私は知的障害を併せ持つ自閉症児の母ですから、高機能自閉症やアスペルガー症候群のお子さんのことは、もっと勉強をしていかなければ、皆さんの役に立つ相談窓口になれないと思います。そういう意味でも今回の助成金はありがたく、心を引き締めて勉強をさせていただきたいと思っております。この助成金でパンフレットを作らせていただいたり、勉強の為の書籍購入や勉強会への参加が叶います。しっかり勉強して少しでも皆様の役に立つ仕事をさせていただきたいと思います。     (電話相談担当)

○ 一般就労しているKくんからのお手紙 (会報79・84号でも紹介)

こんにちは、赤坂天然ライスに勤めているKです。毎日、元気に行っています。
仕事で大変な事は、ご飯に胡麻を混ぜるのですが、まんべんに入れられなくて同じ所にどっと入ってしまうので困ります。それで、叱られる事もありますが、最近は、慣れてきてうまくいくようになりました。半年経って大分慣れてきて叱られる事も少なくなってきました。勤めて、6、7年になる先輩二人が表彰を受けました。僕も、表彰してもらえるように頑張りたいと思っています。

  コ ラ ム

今回のコラムは、あるお父さんから頂いた少し真面目なコラムです。私たち自閉症児の保護者も、社会情勢や政治にしっかり目を向けねばならない、と感じさせられる原稿です。

ご存知の通り、先月10月31日の衆議院本会議において、「障害者自立支援法」が成立いたしました。この法案については以前の会報でも、その問題点を取り上げられていましたが、民意を反映する衆議院選挙が自民党の圧勝に終わった時から、支援法の成立は不可避の事実となり、覚悟していた結果通りとなってしまいました。
これから先は、「障害者自立支援法」が、法律が成立した以上、法治国家ですから法律は法律として受け入れ、あとはいかにこの法律を子どもたちのためになるように要望していくかということになるのでしょう。幸い衆・参両議院の有志の議員の方たちの提言で、応益負担の部分を除いて、法律の運用においては私たちの思いもこめられた附帯決議も採決されていますし、また3年後の見直し規定もあることですし、これでこの問題が終わったわけではないので、これからも支援法についての勉強や働きかけを行っていきたいと思っています。
・・・と、思っていたら、法律の成立からまだ1ヶ月もたたないのに新たな懸念が発生してきました。いわゆる三位一体改革における厚生労働省の財源委譲による削減対象に「支援費」と「施設整備費」等を充てることが、全国知事会により提言されたというのです。
(詳しくは日本障害者協議会(JD)のホームページの「障害者施策にかかわる三位一体への意見」http://www.jdnet.gr.jp/JDWebLetter/2005/20051121.htm に載っています)
生活保護費分(6000億円)の委譲に反対することへの代案(削減対象額 5040億円と予算規模が近似しているため)としてだそうです。もしこれが認められれば、今回の支援法のウリの一つであった、裁量的経費から義務的経費への移行が、また裁量的経費に逆戻りすることにも繋がってしまう懸念も生まれてきます。まだこれから知事会と政府との間の政治的かけひきの要素が大きく、杞憂に終わるかもしれませんが、私たちの子どもの将来にとって大切な予算がこのような駆け引きの道具に使われるのは悲しくやりきれません。
今後も注意深く見守っていきたいと思っています。
(支援費利用中の自閉症児の父)

幸い本日(11月30日付)の新聞記事によると、支援費については三位一体の財源委譲からは除外され、施設整備費委譲も直接には影響ないものになったようです。(替わりに児童手当や児童扶養手当の国庫負担率の変更により削減額の帳尻を合わせたようです)
でも、こんな数字合わせの改革が続くと、来年以降もまたこんな議論が出てくるかもしれません。
「支援費利用中の自閉症児の父」さんと同じく、私たちもこれからも見守っていきたいと思います。

 事務局だより
紅葉の秋があっという間に過ぎていきます。
事務局では、ファンヒーターを引っ張り出しました。今年は灯油が高いですね。
出来ればあまり使いたくないのですが・・・。事務局員は冬がとっても苦手です(^^;)
さて、事務局では、11月は本当に多忙な毎日でした。出張やセミナーの準備とバタバタしていて、なかなかお電話や連絡がつかず、申し訳ありませんでした。皆さん!事務局への連絡方法、一番確実な連絡方法はEメールかFAX!(><)
留守電は用件がイマイチ伝わりにくい・・・。
そんな出張続きの事務局で、12日に参加した「よこはま発達クリニック」村松陽子先生による「PEP-R講習会」の内容を少しだけお伝えしたいと思います。おしまコロニー報告はP7〜を良かったらご覧ください。また先日お聞きした明石さんの講演会については次回紹介しますね♪
皆さん一度は受けたことがあるかもしれない「PEP-R検査」。これ、何のためにやるかご存知でしょうか。「できる」「できない」ではなく、「芽生え(自立してはできていないが、支援を工夫すれば出来るようになりそうなこと)」反応を見ていくのがPEP-Rだ、というイメージがあります。私もイメージはそれでした。いかに△項目を○項目にしていくか、そのとっかかりを探すのがPEP-R検査だと思っていました。これはあながち間違いとも言い切れませんが、少し違います。
PEP-R検査は「認知能力を伸ばすため」にすることではありません。「今年は△項目が○にいくつ変わった」と数を数えるものではありません。その子がどういうものの捉え方をしていて、どういう行動をしているのか。どういう構造化があれば、自立して活動できるのか。具体的な指導計画の素案を作成するためのもの=PEP-Rなのです。
つまりPEP-R検査は、子どもの個別指導計画を立てるための一つの評価なのです。
今回の講習会では、実際に検査の様子のビデオを見せていただいて、どういう行動や学習スタイルを持っているか、どういうコミュニケーションの理解や表出の仕方をしているか、感覚や人との関わり方はどんな特徴があるか、興味関心や強みはどういうものがあるか、そして自立課題・先生との1対1で、どのような課題が適切かを見つけるという本格的な実習も行いました。さらに、実際に指導方法や配慮・指導目標もワークシートに基づいて作成する・・・と、あっという間に時間が経ちました。とても勉強になった講習会でした。この学びをぜひ「赤磐ぐんぐん」での療育にも活かしていきたいと思っています(^―^)

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
会の行事の予定は育てる会の「
今月の予定」に、近隣の講演会等の案内は「近隣の講演会等の案内板」に、また特にみなさんにお伝えしたい記事などは「育てる会ライブラリー」に載せるようにしています。
容量は小さくなりましたが、ご覧いただければ幸いです。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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