memorandum








オリンピック

やっぱ、いいやねー。オリンピック。
商業的だとか、プロアマの問題や、賞金のことだとかいろいろ言われても、そこはオリンピック。
選手を見てると何でも許せる。
悪いのは、周囲だから・・・・

昨日、開会式を全部見てしまった。
なんたって、こんなに金と人力のかかったイベントは類を見ないから。
観客数:11万人
出演者:1万数千人
そのうちのマーチングバンド:2千数百人
火を噴く大道芸人:200人
これ、当然オーストラリアからだけではない。 数十カ国から集まった人たちと、熱いボランティアの結集である。 金だけでは実現できないイベントである点が重要だと思う。

一方、アボリジニたちに注目した点にも目を引いた。
弱者に追いやられたアボリジニへ目を向け、過去への正しい認識と謝罪の意味もあったのかもしれない。
でも、私は少々うがった見方をしてしまった。
西欧諸国の植民地政策。 キリスト教を伝播するという大義名分をかざして、土着の文化を奪っていったこと。
そのくせ、イベントの内容を考えるときになると、先住民を引っ張り出さないと見栄えがしない。
勝手である。
いち早く文明と機械を手に入れ、開拓とともに征服をしてきたゲルマンやラテン。
その奢った考えに気が付き、反省しようとするも、今なお人種差別の激しいアメリカやオーストラリア。
日本人がそれをしなかったとは言ってない。
少なくともしようとしたことは確かである。
すばらしい演出の開会式であるとともに、いろいろな思惑を仮面の下に隠してのひと時の熱い友好。
そんなものが見え隠れしても引き込まれずにいられないのは、そこにスポーツがあるから。
どうかこれ以上スポーツを悪用しないでもらいたい。






トライアスロン中島大会

8月27日。
私にとって、夏最大のイベントである。
26日土曜日の午前中に妻と二人で出発。愛媛県松山市を目指す。そこからフェリ−で中島町に渡る。この大会に出場するのも4度目くらいであろうか。慣れた道のりだがやはり遠い。そして瀬戸大橋の通行料も高い。

過去の大会は子連れで参加した。いわば家族サービスをついでに済ませようという魂胆もあったのだが、今年は夫婦だけ。妻も一人じゃ寂しいだろうと同情してついてきてくれたようだ。来年参加するとしたら一人だなきっと。

とにかく、島に着き会場へ直行。自転車の車検や大会の受付を済ませ浜に出てみる。初めて出場したときはやたら遠くに見えたスイムの折り返し地点。だが、今回はそうでもない。当時よりタイムが上がっているという自信が・・・・あるはずないじゃないか。ただ感覚が鈍っているだけのこと。

とにかく少し泳いでみよう。ここの海は冷たい。21度前後の海水温はいきなり入ると驚くぐらいである。
と、スイムゴーグルを忘れた! ゴーグルなしでは泳げない。この島にはスポーツ店はない。松山市に戻ればあるが、船便が少なくこれから戻ると開会式に出席できない。開会式ではチェックがあり、欠かすわけにはいかない。ピーンチッ!
ともかくホームステイ先に行き尋ねてみることにした。
ホストは岡本さん宅。挨拶もそこそこに、「島でスイムゴーグルを売ってるところ知りませんか?」
何ヶ所か電話してくれて、近くの雑貨スーパーで子供用のものを置いてあるらしい。店までわざわざ付いてきてくれた。ゴムバンドが華奢ではあるがそこそこ密着する。「うん、これでイケマスよ!」ていうか、選択の余地などないのだから。

中島町のトライアスロンはホームステイに特徴がある。選手やその家族をホームステイで受け入れてくれる。もちろん、島に立派な旅館があるわけでもなく、小さな旅館と民宿が数軒あるのみ。宿泊数に限りがあるのも理由だが、町営汽船の増便による日帰りで対応しようとするのではなく、町民の交流に方針を定めたことに意義がある。そして、大会の方針も初心者に手厚い。日本トライアスロン連合に公認された大会でないこともうれしい。なんたって今の連合は、選手の強化とジュニアの育成にすべてのエネルギーを注いでいるから。スポーツを楽しみ、スポーツを通しての交流なんて関係ないといわんばかり。それがスポンサー(NTT)のご意向なのかもしれないが。

夕方からは開会式、そしてカーボパーティー。岡山の”チームままかり”の人たちに一緒させてもらう。ビール飲み放題。食べ物充実。ひらめの刺身を食いっぱぐれたのは残念。トライアスロンやってる人たちは本当に良く食い、飲む。おむすび+うどん2杯なんて驚くに値しない。
満足して宿まで帰る。風呂をいただいて、ホストの岡本さんと再びビールが始まってしまった。岡本さんは町会議員さんで大変気を使ってくださったし、話も弾んでしまった。う〜ん、ちょっと飲みすぎ。ていうか、だいぶ!

当日の朝は暑かった。10時30分のスタート時には気温34度、水温24度。例年21度の水温が24度であることでもいかに暑かったか。

スイムは人に言わせるといわしの大群のようだという。いっせいに水しぶきを上げている様子がそう見えるのだが、当人は懸命に人と争っているのである。もっとも私の場合、すぐに集団から遅れて単独海水浴になるのだが、遅い連中にも苦労はある。周囲を見ないからすぐに人とぶつかる。「そっちがいっぱいすいてるだろ。なんでこっち寄ってくるんだよ。あっ、反対側のこいつも寄ってきた。うぷぷっ!」こんな感じで溺れそうになりながらなんとか泳いでいるわけだ。

毎度のことながらバイクに移る時点ではすでにトランジットエリアはがらがら。まいっか。
バイクコースは一番楽しい。ここの応援の人たちはいっぱい声かけてくれる。私もありがとうを連呼しながら走る。好きでやってるスポーツに、縁もゆかりもない人たちが応援してくれる。こんな遅くに通過する私にまで。この醍醐味を知ってしまうとなかなか忘れられないものがある。懲りずにやっている私がいい例である。

40kmのバイクを終えるとあとは10kmのランだけ。走り始めると例年以上に体が重い。やはりビールを飲みすぎたのが原因か?
2km毎にあるエイドステーションで立ち止まり水分やフルーツをもらう。ここで話すのも楽しみである。地元の小中学生ボランティアだ。嫌々やってる子はいない。何人もが差し出してくれるコップをありがとうと言いながら受け取る。たったそれだけの交流だが、それがとてもうれしい。

少し復活して走り始めても、じきに足が前に出なくなる。ホームステイの家の前を通過するときはなんとか笑顔をたもち挨拶。港周辺は建物が連なっているので、応援が多い。笑顔々。みんな家の前に椅子を持ち出して声をかけてくれる。「びーるちょうだい!」私が言うと、「ゴールしてから!」そりゃま、そうだ。
そのあたりを過ぎて人が少なくなると、自然に険しい顔になっている自分に気づく。ランの折り返しをなんとか通過。自己記録更新は無理みたい。

このあたりはずっと海岸線を走る。とても景色のよい場所で、キャンプや海水浴には最適だ。レース中にこんなこと考えてるのもおかしなものだが、つらいのは肉体のほうで、精神は楽しいまま。おかげで、エイド以外では遅いながらも歩くことなしにやれた。

そのうち最後のエイドステーションに辿り着き、「がんばってください。」と声をかけられる。女子中学生が二人、一緒に走ってくれる。もっとも、沿道のごみ集めのついでではあるが、それでも走りながら声をかけてくれる。いいものである。声変わり途中の男子学生でなくてよかった。

最後のゴールテープは照れずに両手を上げて駆け抜ける。こうすれば、いっぱしのトライアスリートに見えるわけである。なんたって、ここはゴール写真つきの完走証だから気が抜けない。


妻の感想:やっぱりトライアスロンは応援より出るほうが楽しいよね。無理だけど。

トライアスロンはチャレンジでもなければ見て楽しむものでもない。自分で楽しむスポーツだと思う。
シドニーでは、見ても楽しめるようルール改正が行われた。レースとして成り立つようになった。
その一方で、私達が参加しているような大会での楽しさはTVでは見られない。


GOAL



続・・トライアスロンレポート

8月26から27日にかけてを写真で追っかけてみます。
ていうか、テキストだけのホームページってほんとつまらない。
そこで私も顔出しすることにした。
俗に言うネットアイドルデビューである。
見ていってください。

最初に車検を受けます。
安全にレースできるよう。
こっそりと電動自転車に改造してはだめなようです。
受付です。
年代別に分けられています。
若作りしてもばれます。
「がんばってください!」
「そんなお腹でだいじょうぶですか?」
「うん、ビール燃料で走ってるから。」
などと話したりはしません。
トランジットやFINISHの会場。
ここまではレースの前日です。
当日、バイクのセッティングを終えると腕と脚に、
マジックでゼッケンを書いてもらいます。
くっきり書けば番号の日焼け跡が残ります。
出場の証になるので、嫌ではありません。
スイムスタート前の笑顔。
ビール腹はトリミングしています。
黒いウェットスーツ姿は、まるでトドです。
スイムを終えて浜に上がってきました。
まだまだ、これから。
さあ、バイクのスタート。
後方に見えるのは、トランジットエリア
でも、ほとんど残ってない。
まるでサイクリングしているかのようなフォームですが、
これでもレースしてるんです。
カメラの前では笑顔笑顔。
知らぬ間に撮られてしまっていた、苦しげな顔。
エイドはまだかっ、てな感じ。
撮るときは言ってよ!
感動のFINISHですな。
涙はありませんでしたけど。
戦い終えて、帰りのフェリーで見る夕日。
絵に描いたようにロマンチック(だと思いたい。)
後日送られてきた完走証
タイムと順位は内緒。



スポーツ

BBSのほうで長々と書くには迷惑なので、こちらへ書きます。
もちろん、お読みの皆さんはBBSへカキコなさってください。

スポーツが普及してくると、必ず連盟とか協会ができる。
それは、より普及させるためとか、オリンピックに採用してもらうためとか、目的はさまざまだが。国際競技では国際連盟の下に各国の連盟が加入することになる。そして連盟が、選手強化も担うようになる。
私はそのあたりに詳しいほうではないので、憶測が混じったり、無知ゆえの誤解を生じさせたまま書いている点があれば、どうかご指摘いただきたい。

過去、トライアスロンには連盟(なぜか長嶋茂雄氏が会長だった)と協会の二つの団体があった。

ふたつは、さまざまな点で対立していた。
大会の認定、ルール、その他選手にとってはどうでもよいような内容でも対立していた。
オリンピックに参加するには団体は一つでなければならない。
したがって、国際連合に加入するための争いであったようにも思える。
ただし、沿革では一致協力したと書かれている。

結果、統合されて連合(協会)が生まれたが、その間にはさまざまな揉め事があったようだ。

統合後の会報に次のような言葉があった。
「トライアスロンを競技するすべての人は協会(連合)に入会を。」
入会すれば認定の大会でエントリーフィー(多くの場合が¥18,000-程)から数千円の割引があったが、今では入会していなければ認定大会に参加することもできない。
マラソンでいえば、マラソン大会に出場するには陸連に加入してなければならないというわけである。
これには、若干の違和感を覚えた。
普及より先に組織ありき・・・・でいいのだろうか?
たとえばサイクリング協会であれば、入会すれば傷害や賠償の保障がついている。
トライアスロン協会にはそのようなものはない。
現在の連合(=協会)はトップアスリートの育成とジュニアの養成だけのために活動しているようで、より多くの人に楽しんでもらおうという普及の意識が低いように思えてならない。
たとえば、フルマラソンより、51.5kmのトライアスロンのほうが肉体的にはるかに楽であるのだが、このことを知っている人がどれだけいるだろうか?
むやみにトライアスロン参加へのハードルを高くしてはいないだろうか?

一方で、中継を見た人は理解できたであろうが、バイクパートでドラフティングが許可されている。ドラフティングとは、自転車で前走者の後ろに着くことで、車で言えばスリップストリームのことである。 自転車のロードレースではOKなのであるが、トライアスロンでは従来禁止であった。ところが、オリンピックに採用されるに当たり、映像的にみておもしろく、スリリングにするために許可になった。
これには賛否両論あることと思うが、スイムの単独リードは意味をなさないし、バイクで優位となることもできない。映像は面白くてもゲームとして果たして面白いかどうか。


柔道は今では世界に知られる競技である。
その普及には、さまざまな議論が交わされたであろうことは容易に想像がつく。
柔道を世界に普及させるために、本当に強くなくても勝てる可能性があるようにルールの改変がなされていったのではないだろうか?
ゲーム性を持たせた。(しろうとの個人的見解)
で、話は柔道男子100kg超級。 だから、こんなことはありうると思いますが・・・・



オリンピックはスポーツルールを正常に進化させるとは限らないということ。
しかし、スポーツ選手は年々進化を続けている。

そこで、このページの上のほう・・・・

”選手を見てると何でも許せる。
悪いのは、周囲だから・・・・”
と、なる次第であります。






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