sorry,Japanese only

平成13年7月31日

           第39号

NPO 岡山県自閉症児を育てる会

 目次

いよいよ夏合宿の季節です
「第2回 自閉症児への指導・支援講座 」 報告
第3回 AAOの報告 「AAO活動報告」「座談会報告」
「どっちのカレーSHOW!!! in 高梁」 吉備国際大学招待行事
8月度勉強会のお知らせ
サッカークラブからのお知らせ
8月度 水泳教室のお知らせ
イルカちゃんに会える日
女の子の会 活動報告
少しずつ・・・」 季節はずれのタンポポ
キッズルーム特集
   9月キッズルーム案内
   Q & A 「 トライアル教材編」
   川ア医療福祉大学・岡山大学ボランティア & 母親 感想
        「楽しかったキッズルーム」
        「早く来い来い キッズルーム」
        「初めまして」 他
近隣の講演会のご案内
私のお薦め本 「お母さんたちからの発信
子離れ」 吉田 英生

 暑い夏が、やってきました。
「夏はどうして暑いのか、知っていますか?」
「夏が暑ければ暑いほど、秋の来るのを喜べるから。」
 それでは、もう一つ質問です。
「自閉症児の子育てが大変なのはどうして?」
「子育てが大変なら大変なほど、少しの成長を喜べるから。」
 私達は、自閉症児というなんとも摩訶不思議な子どもを育てています。
子どもを育てていて、一番辛いのは、子どもの心が見えない事ではないでしょうか?
何を考えているのか、どうして欲しいのか、どうしてあんな事をするのか。
 壁のほうを向いて電話帳をパラパラとめくっていた、2歳になったばかりの息子を今でも思い出します。
 あれが、私達家族の障害とイヤでも向き合って行かざるを得なかった生活のはじまりでした。

いろいろな事がありました。
多動,パニック、睡眠障害、偏食、あらゆる事へのこだわり……。
嵐の中にいるような毎日の連続でした。
私は、障害の告知を医師から受けた時、これで私の人生はもう終わった。
幸せだった私の人生は、終わりを告げ、これからはくらい暗い障害児の母という毎日が待っているだけなんだ。
そんな風に思いました。
ところがどうも違うのです。
障害児の母でも、ごはんはおいしい。
テレビを見れば笑ってしまうし、涼しい風に当れば気持ちもいいのです。
ちっとも前と変わらない私がいるのを発見した時、
「な〜んだ、一緒じゃないの。わたしはわたし。」
そんなことに気づいたのです。
「どうせなら生き生き暮さなくちゃ損じゃない。そんなら、いっちょ、がんばるか。」
そんな風にして、なんとか苦しい頃を乗り越えてきました。
暑ければ暑いほど,朝夕の涼しさが嬉しいように、私は、障害のある子との暮しの中から、喜びを見出す事を学びました。
大変だからこそ,少しの事が喜べる。
はじめて『おかあさん』と言ってくれた時、涙で息子の顔が見えませんでした。
上の子ども達にも、「おかあさん」といってくれた瞬間はあるはずなのに、覚えていないのです。
自閉症の息子の「おかあさん」は、待ちに待った一言だっただけに、思いはひとしおなのです。
 
小学校でみんなと一緒の制服を着ているのを見ただけで、感激でした。学区の小学校に断られ、やっと入れてもらえた学区外の小学校でした。就学通知が来なくて来なくて、我が家に届いたのは、3月の20日を過ぎた頃でした。
そういう訳で、どれほどみんなと一緒が嬉しかったことか、健常児のお母さんには想像もつかないことでしょう。

私達は、なんだって喜べるのです。
少しの努力でできた事より、長い事かかって出きるようになったことの方が貴重の様に思います。
私達の子どもは、何をするのも大変です。
長い努力を子どもも親もしなければなりません。
でも、という事は、私達は、貴重な時間の連続を生きているという事ですよね。
なんてすてきなことでしょう。
喜び大きい人生は、生きている実感が大きい人生という事。
哀しみを知っている人に乾杯!
苦しさを乗り越えてきた人に乾杯!
障害児の親達に乾杯!!
(鳥羽 美千子)

これまで「育てる会会報」はHPに全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は目次と
巻頭文だけにさせていただいています。
会の行事の予定は育てる会の「
今月の予定」に、近隣の講演会等の案内は「案内板・伝言板」に、
また特にみなさんにお伝えしたい記事だけは「
育てる会 ライブラリー」に載せるようにしています。
容量は小さくなりましたが、ご覧いただければ幸いです。

なお会報は会員の方へは郵送でお届けしています。
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