sorry,Japanese only

平成17年8月31日

 

 第88号 

NPO法人 岡山県自閉症児を育てる会

 夏の終わりに
 育てる会 夏の一泊旅行
 すすむっち report from Lincoln, USA
    〜2年生になります〜
 支援者養成講座 ・ 育てる会勉強会 ご案内
 AAO活動 ・ キッズルーム の お知らせ
 サッカークラブ ・ 水泳教室 の お知らせ
 障害者自立支援法 とりあえずの廃案について
 私のお薦め本コーナー
    「青年期のアスペルガー症候群」 ルーク・ジャクソン
    「俺 ルール!」 ニキ・リンコ
 近隣の講演会等のご案内
 掲示板 ・ コラム ・ 事務局だより

吹く風にも秋を感じるようになった今日この頃です。
皆さんいかがお過ごしでしょうか?
長かった夏休みが、やっと終わった・・・というような感想を持たれた方も多いのではないでしょうか。
確かに毎日の時間割がきっちり決まっている学校生活とは違って、この長い休みは自閉症児にとって難関ですね。
「毎日どうやって過ごすか」と悩むことから解放されてホッとされている方もいらっしゃると思います。
我が家の哲平が9月1日の朝、起きて最初にしたことは、たくさんの予定が書き込んであった8月のカレンダーを「バリバリッ」とひきはがすことでした。楽しかった夏休み、人生最後の長い夏休み(もう高等部3年です)の思い出深いであろうはずのカレンダーをなんの躊躇も感慨もなくバリバリバリーン、ゴミ箱へ ポイでした。彼は過去を振り返りません。ひたすら明日へ向かって突進なのでしょう。
まるで夏休みなどなかったように、自転車に乗り駅に向かって出かけるのを見送ったあと、母は一人で夏休みをしみじみ懐かしんでおります。こんなに長く息子と一緒に過ごせることは、これからもうないのかなと思うと少し寂しくなっています。
さて、哲平にとってはあっさりゴミ箱行きとなったこの夏ですが、私にとっては思い出深い、そして充実した夏休みでした。
育てる会にとっての大きな行事としての夏の研修旅行がありました。自閉症の子ども達を連れて、電車や路線バスを乗り継いで公共の宿に泊まるという、育てる会ぐらいでないとなかなか考え付かないような企画です。当日は雨が降るのでは、と言われて空模様を気にしながらの旅でしたが、かえって涼しく過ごしやすくありがたい旅となりました。
日曜日にトライアスロン大会があり、その前夜祭として瀬戸大橋がライトアップされ、すばらしいプレゼントになりました。
またクルージングでは一年に一度の最大の大潮と重なったということで、遊覧船の船長さんが普段は近づけない象岩まで船を寄せていただき大収穫でした。これも日頃の行いのせいでは、と・・・
2日目にはボランティアとして海岸の清掃をさせていただきました。私達の子どもはいつもボランティアの方にお世話になっています。ただいつもボランティアされる側にいるのではなく、社会の一員として、できる範囲で社会に貢献していきたいというのがいつも夏の行事に盛り込む私たちの考えです。
これまでも大山登山では崩落の危機にあるという大山に石を持って頂上まで登りました。閑谷学校での合宿ではプランターの鉢植えなども行ってきました。今回も海岸の清掃を通して、子ども達にもボランティア体験をしてもらいました。
今回の夏旅行は事務局でほとんど準備をしてくれたおかげで、親にとってはとてもラクチンで楽しめた旅となりました。
新しい経験をボランティアさんの力を借りながら、親子で乗り切っていくというスタンスは、無理な気負いが入ることもなく安心して過ごせました。
また一緒に旅をして、私たちの会は本当に一生懸命子ども達を育てている親たちの集まりだなぁ、と改めて感じさせられました。お母さん達の子どもへの接し方ひとつひとつが真剣で、子ども達のそれに応えようとする姿も健気でした。自閉症児にとって早期療育の重要さが問われていますが、こと育てる会に関しては皆さんその大切さを理解されていて、子どもにとってとてもいい家庭環境にあるとしみじみ感じさせられた旅となりました。ボランティアさんたちもそんなお母さんたちにうまく協力してくださり、すばらしい2日間でした。
この場を借りてボランティアさん、参加していただいたご家族のみなさんにお礼を申し上げます。ありがとうございました。
「さあ、来年はどこへ行こうか!」もう次の夏休みを楽しみにしています。
もうひとつ心に残った夏休みの嬉しいできごとに、NHKの全国ネットで「岡山県自閉症児を育てる会」のテロップが流れたことがあります。
8月23日の「生活ほっとモーニング」に明石洋子さんと徹之さんが出演された際に、私たちの会での講演会の様子をテロップ付きで流してくださいました。朝のNHKで私たちの会の名前が出るなんてステキで、明石さんに感謝です。
なにより、NHKで自閉症の徹之さんご本人が生出演されるなんてすばらしいことでした。生放送なので、ドキドキしながら徹之さんを見守る気持ちは、さながら母親のような気分でした。立派に用意した原稿を読み上げられる徹之さんとそれを見守るお母さま、そして内多キャスターと黒崎アナウンサーの優しさ・・社会は変わるよーって思える瞬間でした。明石さんのこれまでの地域への働きかけを改めて拝見して、岡山でも私たち一人ひとりが私たち自身の周りへ働きかけていくことがなにより大切だと思いました。
この番組のビデオはたくさんコピーしました。いつでもお貸しできますので、見逃された方は事務局まで連絡してください。
さて、夏の終わりに私は哲平を主人にまかせて(我が家の男2人はその間に阿蘇山や久住山など温泉と山歩きを楽しんできたようです)、東京の早稲田大学で行われた
「自閉症カンファレンス日本」に参加してきました。
8月27日・28日と2日間に渡りTEACCHを学ぼうとする人たちが日本中から集まる年に一度の大きな研修会です。今回はノースカロライナからゲーリー・メジボブさんを迎えての研修会には、有名な先生方もたくさん来られていらっしゃいました。
その中でメジボブ教授は「TEACCHを一言で言うと構造化である」と言うような人がいるけれど、「TEACCHを一言で言うなら理論です」とおっしゃられました。
「自閉症とそれ以外の人は違う」ということをしっかり知っておくこと。そして彼らの弱いところを変えようとするのではなく、強みを生かす支援。
それがTEACCHの考えの基本だと思います。
自閉症の基本的障害の一つはコミュニケーションにあるというのは異論のないところでしょう。一方でコミュニケーションスキルが伸びればその人のニーズを満たしてあげることもでき、結果、幸せにつながっていきます。コミュニケーションは双方向のものですから、弱いところ、すなわち聞き取りの悪さや発語の困難さを変えようとするのではなく、お互いがわかる形でコミュニケーションをとれるようにすることが大切ですし、なによりその人の強いところ、視覚優位などを探し出してコミュニケーションにつなげていこうとすることは、本人にとっても楽なはずです。
私はこのカンファレンスに参加して、私達が現在取り組んでいるTEACCHを中心とする講演会活動や、「赤磐ぐんぐん」での指導の方向が間違っていなかったという確信を得ました。
懇親会では、明石さんとはTV出演のことやその後の事、いっぱい話しができました。
佐々木正美先生には、夜の支援者養成講座への講師依頼をさせていただきました。「何でもしますよ」と暖かいお言葉をいただけました。
服巻智子先生には「それいゆ」での高機能の子どものためのスタッフ研修をお願いして、了解をいただきました。
藤村出さんには、育てる会での講演会をお願いしてきました。
私はこんな風にずうずうしく、何でもお願いしてしまいます。そしてお願いした皆さんは快く引き受けてくださいます。
TEACCHに関わっている人たちの底抜けの明るさが会場全体を包んでいました。
他の講演会にはない一体感があるので、カンファレンスに行くのは大好きです。
佐々木先生が言われた言葉が心に残っています。
「ノースカロライナの人々と同じような幸福な日々を日本の人々にも与えたい。そして共生しあいたい。」同感です。
みなさん、来年はご一緒しませんか?
いよいよ行事満載で自閉症児にとって苦難の二学期が始まります。
お互いがんばりましょう!
(育てる会代表:鳥羽 美千子)

 育てる会 夏の一泊旅行

去る8月20日〜21日、育てる会主催(赤い羽根共同募金会助成)

「自閉症児の公共機関を利用した一泊旅行   〜街に出よう、街を歩こう〜」 を開催しました。

8家族参加、子ども13名、母8名、父5名、祖母1名、ボランティア13名の計39名で、JRで瀬戸大橋を渡り、うどん打ち体験、金刀比羅宮参り、公共施設への宿泊、海岸清掃、遊覧船乗船など、盛り沢山な内容で夏の一泊旅行を行いました。
参加されたお父さんお母さん・ボランティアさんからの感想を紹介します。

【参加ご家族からの感想】

5歳の息子がどこまで参加できるだろうか、という思いもありましたが、信頼し尊敬している育てる会での催しなので、いい意味で「なんとかなる!参加してみよう!」と参加させて頂きました。
事前に下見に行ってくださり、旅のしおりやスケジュール提示用の写真を用意してくださったお陰で、それを元に息子用のスケジュール帳を作り、本人に数日前から事細かく説明し臨む事ができました。事前にきちんとした準備をしてくださったお陰で、私が想像していた以上に息子が頑張って参加できたのだと思います。
私にとっても息子にとってもほとんど全てが初体験でした。中でも“うどん作り”と“金刀比羅さん参拝”がとても心に残っています。家族だけではまずしようとは思わなかったし、出来なかった事を息子と一緒に体験できたのは、スタッフとしてお世話してくださった皆様、事前準備をしてくださっていたお母さん方、ボランティアをして下さった方々のお陰です。親子共々楽しく安心して参加することができました。
うどん作りでは、事前にいただいていた写真を元に作った手順帳を見ながら、棒でうどんを伸ばしたり切った麺をほぐしたりして、しっかり興味を持って参加できていました。また、金刀比羅さん参拝でも、700段以上もあり往復1時間かかる石段をボランティアさんと手を繋いで「よいしょ、よいしょ」と言いながらスケジュール帳の写真を見ながら見通しを持って昇り降りできました。途中で「だっこ?」と言われるのを覚悟していたのですが、1度も根をあげたりぐずったりすることなく彼にしてはめずらしくハイペースで進んで行けました。息子の中に秘めている新たな可能性をまた感じる事ができました。
また、初めてお会いするボランティアさんともすぐに手を繋いで歩く事ができ、何となくコミュニケーションもとれていて心が通い合えていたようで、見ていて微笑ましく思える程でした。息子の反応がなくても諦めずにゆっくりじっくり向き合ってくれて、波長を合わせて下さっていて、親の私がびっくりするくらいいい関係ができていました。ボランティアさんのお陰で人との関わりの面でも成長できたのではないかなと思います。
夜の座談会では、いろんな立場の方のいろんなお話が聞けて元気がもらえたし、より前向きな気持ちになれました。
また、先輩お母さんのお話やお世話になったユースホステルと海岸の清掃をする意義などのお話も聞けて、私自身もとても勉強になりました。旅行を通して「この子の親として今後もどう過ごしていくべきか」を教えていただけたように感じます。本当に有意義な旅行でした。ありがとうございました。
(K.K 母)

RYOの父親です。今回初めて育てる会の旅行に参加させていただきました。
息子は5歳なので、今回参加したなかでは最年少でしたが、うどん作りや金刀比羅宮の階段昇りにと大人顔負けに頑張っていました。またボランティアさんも息子のペースに合わせてとても優しく接してくださり、すぐに打ち解けあって息子も本当に楽しそうに過ごしていました。
色々楽しい思い出ができ、充実した旅行でしたが、なかでも私自身が一番印象に残ったのは、一日目の夜に行われた座談会でした。子供達が寝たあとに、お父さん、お母さんたちとボランティアさん、スタッフの皆さんを囲んでのものでした。時間を気にせずにゆったりと自閉症について、福祉について、そして人生について語り合うことができました。皆さんは、親としては先輩方ばかりでしたので、自閉症児を育てる上での辛さや困難さ、また楽しさ、嬉しさ等を話してくださり、どれもが参考になるものばかりでした。これから息子と共に生きていく私たちの大きな勇気となるであろうと感じました。私も、自分自身が常々障害について考えている事を話しました。声に出して人前でしゃべるという事で、改めて自分の信念を確認できた気がしています。また、ボランティアさんたちは、若いながらも福祉に対するしっかりとした考えを持っていらっしゃって、言葉の一つ一つにそれを垣間みる事ができ感心しました。そのようなすばらしい若い人たちに、是非ともこれからの福祉を支え、そして発展させてほしいと思いました。
普段、なかなかこのような話し合いの場をもつ機会はありません。とても貴重な経験だっただけに、今後も旅行だけでなく、皆さんが集まってザックバランに話をするような(時には酒でも飲みながら)会合をもてればいいなと思いながら家路に着きました。
最後に、旅行の準備をしてくださったスタッフの皆さん、ボランティアの皆さんに感謝申し上げます。
(F.K 父)

今回、育てる会の小旅行に長男にはボランティアさんをつけて頂き、次男の方を父母でみることにして参加させて頂きました。ボランティアさんとは、事前に連絡を取り合って自宅に来て頂き、長男と遊んでもらって次男の様子も見てもらいながら打ち合わせしていたので、当日は、余裕をもって長男を預けることができ、ありがたかったです。
次男は多動、聴覚や皮膚などが過敏なところもあり声を出したりするので、正直、大丈夫かなぁと参加するのをとまどったりしていましたが、ホテルやうどん学校、遊覧船を育てる会で貸し切りにしている事を事務局にお聞きしたので、思い切って家族で参加することにしました。
一番不安だったのは電車です。次男は乗車経験はあるものの長時間の乗車は初めてで、いきなり往復で2時間以上の道のりです。何かあってあたりまえと父母は覚悟を決めて、スケジュールやグッズなどを準備し岡山から出発する参加の方達と児島から合流させてもらうようお願いしました。
当日、皆と上手く合流できたものの次男は児島での停車時間が10分以上あったので、なかなか動かない電車に怒り出し騒ぎ始めてしまいました。その時に「最近のキレる子やなぁ?」というような事を正面に座っていらした方が言われたのですが、私が言うよりも先に代表の鳥羽さんがその方に説明してくださいました。
一家族でのチャレンジだと とっさの一言やトラブルにうまく対応できなかったりするので団体で行動する事を心強く思いました。行きの電車では、車内アナウンスが流れるたびに怒っていましたが、何とか無事に琴平に着くことができました。
うどん学校では、思っていたよりも生地を伸ばしたり切ったりと次男も参加しましたし、金刀比羅さんには長男も次男も歩いてお参りすることができました。翌日の遊覧船も密室は苦手だし海には飛び込むんじゃないかと心配してましたが、予想に反して案内のアナウンスがあったにもかかわらず座って間近にみえる水しぶきに喜んで比較的、落ち着いて船内で過ごすことができました。
反省することも、皆様にご迷惑をかけたことも多々あったとは思いますが、普段、家族だけではできなかった体験をすることで自信もできましたし、今後の課題もみえてきました。親子で良い経験をさせて頂いたと思います。段取りをしてくださった事務局、ご協力くださった方々には本当に感謝致します。ありがとうございました!!
(T.Y 母)

一泊二日の研修旅行、お疲れ様でした。今回は交通機関を使っての旅行ということで、ワクワクドキドキ、そしてちょっぴり不安もありました。暑い中重い荷物を持って子どもを連れての移動・・・この前電車に乗ったのは・・・吉備国の去年の招待行事!?うどんはちゃんと作れるのか、そして金刀比羅の階段は登れるの・・・??
いざ始まってみると、随分落ち着いていました。苦手な電車のトンネルも予告していませんでしたが、少し声が出る程度ですみました。
手打ちうどんもできないところは、手伝ってもらいながら取り組めました。ちょこっと味見をし、おいしくなかったようで、顔をしかめていましたが、食べたことを知られたくなくて、我慢していたようです。バレバレでしたが・・・。
金刀比羅階段登りは、子ども達はボラさんと元気よく、私はスローペースでいきました。途中、自閉症のわが子は振り返り、私を待ってくれました。「お母さん遅いよ!」「はやくはやく」とは言わず、黙って待ってくれるのは、ありがたいものです。
ユースホステルに着いて、夕食までの時間に海辺を散策しましたが、ここで問題が・・・。彼にとっては「海=泳ぐ」だったので、手遊びでは物足りず、服を着たまま入ろうとし、慌ててボラさんに止めてもらいました。ひと悶着・ふた悶着ありましたが、「海に入るのは明日」と約束し、何とかズボンの裾が濡れるだけで済みました。翌日、どんよりとした雲行きで、雨が降ったり止んだり・・・ちょっと肌寒かったけれど、やはり「海入る!!」海水はかなり冷たかったようですが、根性で入りました。付き合ってくださったボラさん達、いくら海が好きとは言え、申し訳なかったです。ごめんなさい。風邪などひかれなかったでしょうか・・・?とんでもない親子に出会った、忘れらない研修旅行の思い出としていただければありがたいです。お世話になりました。
入会以来、夏の合宿には参加してきました。始めの頃は子ども達も幼く、ボラさんと過ごすことすら難しかったのですが、回数を重ね、厳しい面も多々ありましたが、親子共々成長させていただきました。
今回の旅行は、親も一緒に行動できたので、親・子・ボラさんも安心して楽しむことができたように思えます。落ち着いている時にはボラさんに任せ、困った時にはすぐサポートできる・・・我が家の今の状況ではとても良い時間となりました。ありがとうございました。
(M.K 母)

【ボランティアさんからの感想】

育てる会に登録させていただいて3年目にして、初めて夏合宿に参加させていただきました。
やはり一泊するということで不安と緊張はありましたが、今回はうどん打ち、金刀比羅参拝、クルージングという内容で楽しみでもありました。また、たかちゃんも吉備国のイベントで会ったことがあるので接しやすかったです。
私はたかちゃんで、自閉症の子どもと接するのが5人目ですが、皆それぞれに、その子らしさがあるのが面白いです。たかちゃんと接しているうちに、水をチャポチャポするのが好きなことなどを知ったときなど、一歩近づけた様で嬉しかったです。
今回の旅の目的が、出来る限りの子どもの自立ということなので、今までとは違い、できることはたかちゃん自身でするよう、手伝いすぎないよう努めました。すると、ほとんどのことをたかちゃんは自分でできたのを見て、これまでのボラで私が良かれと思い手伝ったことは、その子のためになっていなかったことを知りました。
そして座談会では、自閉症の子を持つ家族の幸せ、辛さ、また自閉症の子の地域における必要性の話、夫・子どもの育て方などとても心に響く話がたくさん聞けてとても良い機会となりました。座談会でも出たように、自閉症を持つ兄弟への接し方は、非常に大切であり、今回も兄弟にとっても楽しい旅であることは大切であると感じました。本人ボラはどうしても本人を中心に見てしまいます。そこで、兄弟に付き添うボラの大切さを強く感じました。
また、特に印象に残ったのは、海でのたかちゃんです。一日目に入るのを一生懸命我慢しただけに本当に嬉しそうでした。私的には寒くもあったのですが、たかちゃんが嬉しそうなので私まで楽しくなりました。でも、たかちゃんはほとんど泳ぎもせず、魚にも砂遊びにも目もくれず、手で水面をチャポチャポするだけ。私から離れて一人でもチャポチャポ。一緒にチャポチャポ。こんな海の楽しみ方は初めてでした。
とにかく、もっと一つ一つ詳しく書きたいぐらい、楽しく、良い経験ができた一泊二日でした。
「こんな経験ができて、考えができて、私は幸せです」鳥羽さんの受け売りですが、本当にそう思います。遊んでくれたたかちゃん・つかちゃん、色々お世話になった国定さん、また他の参加家族の皆さん、そして準備など頑張ってくださったスタッフの皆さん、本当にありがとうございました。
たかちゃん、また高梁で会おうね〜、待ってるよ〜。
(石崎 輝正)

今回の合宿はスタッフとして参加しました。これまでの育てる会の合宿と違って、毎週集まって準備するということはなく、全体のタイムスケジュール等の予定は全て事務局の紗代さんにやってもらうという形で、当日主にお手伝いしました。
その中で、これまでの合宿以上に感じたのが、当日の子ども達の適応能力でした。金比羅をかなり早く登れましたし、うどん作りや海岸清掃もかなりテキパキと出来ていました。子どもとボラさん、そして親御さんとの連携がよくとれていると思いました。
今回、特定の子どもと多く接するということが少なかったですが、一番印象に残っているのは、海岸に行ったときに、海に飛び込んだ子どもがいたことでした。僕は正直その子どもと同じように海に飛び込んでみたいと思いました。ただ飛び込んでみたいと自然に思ったのです。自閉症の子ども達と接していて思うのは、自分と似た部分があることです。僕たちの心の中にある願望がそのまま表に出ているのが、この子達だと思うと、すごく親近感がわきます。僕は来年から大阪で勤務ですが、どこへ行っても、これからも仲良く付き合っていきたい存在であると思います。
(平賀 義明)

私はこれまでまったくボランティアの経験がなく、自閉症の子ども達と関わったことがなかったので、旅行の前は不安で仕方がありませんでした。担当が高校3年生の哲平君ということで、普段高校生の男の子と接することもないので、どんな感じで接すればいいのか悩んでいました。
事前に連絡をとって鳥羽さんと哲平君に会うと、話しやすい仲のいい親子で、哲平君もしっかりしていたのですごく安心しました。鳥羽さんから、哲平君の小さいころの話や、普段の様子などいろいろ聞くことができて本当によかったと思います。
旅行のときは、哲平君は一度会っただけの私を受け入れてくれたような気がしました。
特に印象深かったのは、電車の席に座るときに哲平君が自分の隣の席に私を指名してくれたことでした。
会ってすぐに、哲平君が私を今回の旅行のパートナーとして認めてくれた気がして、なんだかとても嬉しかったです。
電車に乗るまでは、何を話し掛けたらいいか分からなくて戸惑っていたのですが、席が隣になってからは、「海がきれいだね」など私が思ったことを友達に話し掛けるようにしてみました。
琴平駅からうどん学校に歩いていく間に、哲平君が腕を組んできたときに、私は最初どうしたのか分からなかったのですが、実は私の気づかないところにアロエがあったのです。事前に哲平君はアロエが大嫌いだと聞いていたのに気が付かなかったので、自覚が足りなかったと反省しました。哲平君は昔はアロエを見るとパニックになるほどだったそうですが、それが今は信じられないくらい落ち着いていて驚きました。今でも嫌そうだったけど、怖いものをこれほど克服できている、我慢できているのは本当にすごいなと感心しました。
うどん学校、金刀比羅参り、砂遊びや花火など、哲平君や他の子ども達と交流できてとても楽しかったです。一人一人すごく個性的で、きらきらしていて、楽しそうだったのでよかったです。
解散するときは心から参加してよかったと思ったし、分かれるのがとても名残惜しかったです。
(金谷 朋子)

今回、初めて夏旅行に参加し、自閉症の子ども達と旅行するのは初めてだったので、とても緊張していました。
けれども当日になって出会うと、担当の子どもさんがとても人懐こくて一緒に手をつないでくれたので、緊張感がほぐれていきました。私にとっては、瀬戸内海を渡ること(四国に行くこと)、うどん打ち体験やクルージング・トライアスロン見学も初めてだったので、瀬戸内海を渡る時は、子ども以上に私の方がワクワク・ドキドキしていたかも・・・?
一泊二日という機関が私にとってはあっという間で、担当の子どもさんがまだ小さくて、とても可愛くて弟のような感じがあり、お母さんお父さんも話しやすくて優しい方だったので、家族のような暖かい気持ちがありました。お別れするときは本当に寂しかったです。
でも、子どもさんと一緒に行った様々な活動・・・そして一緒に過ごした時間は本当に良い思い出になりました。紗代さんを始めとするスタッフの方々、私以外のボラさん・お父さん・お母さん・子ども達、本当に感謝しています。ありがとうございました!また来年もぜひ参加したいです!!
(本城 美沙子)

【そのほか アンケートからの抜粋】

あっという間の2日間でした。短かったようにも思います。初めて自閉症の方と接して戸惑ってばかりだったので、迷惑をたくさんかけてしまいました。反省ばかりです。親御さんたちに支えられてすごく助かりました。そしてすごく楽しかったです。また色々ラッキーで良い思い出もたくさんできました。うどんも自分たちで作ったとあって、一段と美味しかったです。夕食なども豪勢で幸せな気持ちでした。
残念だったことは、子どもと約束した紙飛行機や押し相撲をできなかったことです。部屋に積極的に遊びに行って空き時間をもっと一緒に過ごせば良かったなぁと反省しています。今後はもっと頑張りたい!と思いました。スタッフの方や他のボラさん達の接し方はとても参考になり、本当に参加して良かったです。様々な経験を一緒にさせてもらってとても楽しい2日間でした。ありがとうございました。
(ボラ)

本当にスケジュールや企画がばっちり組まれたりなど、準備がばっちりだったので、特に困った点は見つかりません。準備本当にありがとうございました。子どもさんがとても頑張ってくれたのも、今回楽しく旅のできた大きな要因でした。もっと多くの人にこの合宿に参加してほしいと感じました。それほど良い旅でした。ありがとうございました。
(ボラ)

とても楽しかったです。これからも夏旅行を育てる会毎年の恒例にしていってほしいです!!
また来年は新しいことをやったり、子ども達が一つずつクリアして成長できるようなことを計画できたらいいなぁとか、一緒に何かを達成したりする企画もいいなぁと思いました。ありがとうございました。
(ボラ)

「今年は一泊旅行に行くらしいよ」と聞いていたのですが、会報を見てびっくり!なんと電車やバスを乗り継いでの旅行!!なんとハードルが高い・・・と思いましたが、育てる会のメンバーと一緒なら何とかなるかなと申し込んでしまいました。
実際盛りだくさんの内容で、街に飛び出した私達。児島でトライアスロン体験もしましたが、ある意味私達の方がトライアスロン大会だったのかもしれません(特に我が家は・・)事前に色々スケジュールを考えてくださったり、親子ボラをつけてくださったりと、至れりつくせりの内容でした。ボラさんも細かく関わってくださってとても助かりました。ありがとうございました。いい思い出ができました。
(母)

お陰様でとても楽しい旅行でした。思い切って遠方から参加して良かったと思います。グループでの旅行は今まで参加する勇気もなく、家族旅行ばかりでした。
今回の旅行では、家族以外の人と食事をしたりお風呂に入ったり泊まったり、やりたいことや見たいテレビも少し我慢したりしていました。「皆と一緒だと騒がず我慢できるんだ」と思ったり、楽しそうに色々な人に声をかけているのを見ると「社交性があるの?」なんて思ったり、新しい子どもの一面を見ることができました。家族旅行ではできない思い出を作ることが出来ました。ありがとうございました。
ここまで準備してくださったスタッフの方々、ボランティアさんのおかげです。
(母)

色々心配したりもしていましたが、家族で参加することで、お父さんも他の家族の様子を見るのも勉強だし、今度電車に乗る時はこういうことを気をつけたいね、など話しをすることができたのも良かったです。金刀比羅や遊覧船など、今まで参加したことのないことにチャレンジできたことで、自信になったと思います。遊覧船では、水しぶきにうっとりして楽しめていたので良かったです。家族皆でゆったりできた時間でした。もっと色々な経験を積ませてやりたいと思いました。
(母)

支援者養成講座 

教師・保育士・自閉症児の療育を志す方対象に行っています。
自閉症の子どもの担任になったけれど、どんな風に関わって行けばいいのか分からない先生、いらっしゃいませんか?この講座はそんな先生のための勉強会です。
6月には濱田敏子先生に「自閉症の基礎理解」のお話分かりやすくしていただき、7月には稲垣陽子先生に「学校現場での取り組み」のお話を実際の赤磐市立山陽西小学校の教室を見せていただきながらお伺いしました。
第3回目の今回は、なんと香川大学の坂井聡先生にお越しいただくことになりました!
(先生には昼の特別講座から連続でのお願いです。ありがとうございます)
2学期の子ども達との関わりのヒントになるお話もお聞きできると思いますので、皆様ぜひご参加ください!!
日 時 : 9月12日(月) 19:00〜21:00 ←曜日がいつもと違うので注意!!
場 所 : 太陽の家1階(太陽の家事務局)
講 師 : 坂井 聡先生(香川大学教育学部 助教授)
       ※途中入会・欠席の場合は、ビデオを貸し出します。

キッズルーム

9月18日(日)に第2回を開催します!!
キッズルームは、子ども会や学校行事になかなか参加することが難しい自閉症児と保護者のための場所を作りたい!と始まった「親子スペース」です。
岡大児童文化部を中心に、ボランティアさんも多く参加してくださり、小さい子どものお母さん達にとっては憩いの場にもなっています。
「他の人の迷惑になったらいけないし・・・」と思われるお母さん!大丈夫!
そんなお子さんのために始まったキッズルームです。ボランティアさんが手伝ってくれます。同じ障害のある子を持つ親達ばかりの参加者です。皆仲間達で巣。安心してお越しください。心をこめて力になります。
日 時 : 平成17年9月18日(日)12:00〜14:00
場 所 : 岡大清水記念館(体育館)
参加費 : 本人 1,000円、兄弟 400円(兄弟はボラをつける場合のみ)
持ち物 : 体育館シューズ、お茶、タオル
       子どもに見通しがついたり、落ち着く為のグッズ
申込先 : 育てる会事務局
締切り : 9月9日(金)
キッズのお手伝いしてくれるボランティアさんも募集しています!!
興味のある方は、育てる会事務局までご連絡ください。

 
障害者自立支援法 とりあえずの廃案について


 参議院での郵政法案の否決とそれに続く衆議院の解散のあおりを受けて、参議院で審議中の多数の法案が今国会では廃案となりました。その中の一つに、私たちや子どもたちにとって大きな影響を及ぼすであろう「障害者自立支援法案」がありました。
 この法案については、提案されたときから大きな問題が指摘され、多くの障害者団体から反対の声の大きく、正直廃案となって、とりあえずは一息ついたというところです。
 この機会に私なりにこの法案の問題点をもう一度整理させていただきます。
 まず第1点は本人の支払い能力に応じて負担額がきまるという「応能負担」から、受ける支援を「益」ととらえてその支援にかかる費用の1割を一律に負担する「応益負担」への変更ということでしょう。
 今までの支援費制度では、本人の負担できる金額に応じて支援サービスに対する対価を支払うという「応能負担」でしたから、収入の道の乏しい障害者に対しては、多くの人に実質無料で支援が提供されていました。
ところが、自立支援法では「応益負担」となり、経費の1割を支払能力に関係なく障害者に求めることになります。新たな雇用の機会の拡大や収入の保障もないまま、この制度が導入されることになると、障害者の選べる道はただでさえ少ない給料や年金の中から負担金を捻出し、他の生活費をきりつめるか、それまで受けていたサービスの回数をあきらめて減らすしかないのではないでしょうか。
確かに、生活保護を受けている障害者には負担を免除するという道も残されているようですが、それは生涯にわたる自立を目ざすという道とは明らかに違っているように思えます。
また、収入により負担額の上限を決めるという措置も次に触れる問題を含んでおり、問題があるといえます。
いずれにしても、新たな所得の保障のないまま、この応益負担が導入されると本人の生活の質は悪化するのは間違いないと思います。
 問題点のその2は、先に述べた負担額の上限に関してであり、その上限が生計を一にする家族の所得によって決定されるということにあると思います。
 つまり家族に一定の収入があれば上限は切り上げられ、本人の支払い能力を超える部分については、実質その家族の負担になるということです。
 まさに一人の人間として、家族からの「自立」をはばむような制度のように思われます。自閉症者の方の場合などでは、社会性やコミュニケーションの障害があるため、なかなか結婚までは進めないのですが、その他の障害ですでに結婚されている方にとっては、生涯にわたり配偶者に経済的負担を負ってもらうことになり、どこが「自立支援」法なのかと言いたくなります。
 また、私たち自閉症児の親にとっては、「家族=私たち親」ということになると思います。本人の負担額の上限を下げるには、本人を形の上で「自立させ」別世帯にすれば良いとは説明されるのですが、心情的にそこまで踏み切れる親の方がどれぐらいいらっしゃるでしょうか。
先に触れたように、従来の応益負担だとほとんど負担が免除されていたぐらいの、わずかな収入しか得られていない子どもたちです。
いくら成人になったら扶養義務はなくなるとはいえ、現実に子どもが地域で暮らしていこうと思ったら、生活が安定するまでは面倒をみていようと思うのが障害児の親の気持ちではないでしょうか。
 満足な収入の保障もないまま、子どもを戸籍から離して生活保護を受けさせたり、負担の上限を下げさせたりすることを暗に勧めるような説明を聞くと、この国の進む方向が私たち障害児の親の思いとはあまりに違っているようで悲しくなります。
 問題点のその3は、せっかく4月から「発達障害支援法」が施行されたにもかかわらず、この法案でいう障害者とは、身体障害・知的障害・精神障害に限られ、発達障害については対象外となっていることです。
 これでは、知的障害を伴わない高機能自閉症・アスペルガー症候群やADHD・LDなどの発達障害は支援の範囲から抜け落ちてしまいます。
 発達障害というものがようやく認知されたちょうどこの時期に提案された法案でありながら、やはりその対象は旧来の三障害にとどまっています。これを問題としているのは発達障害の関係者だけかもしれませんが、「いままでバラバラだった障害者支援の法律を統一する」というのが法案の目的の一つであるならば、ここで対象からはずれることは実質的な支援が発達障害には与えられないことになります。
発達障害支援法は理念法と位置づけられ、実質的な支援の肉付けはこれからと言われていますが、ここで他の障害への支援が統一されることになれば、またおいてきぼりの谷間の障害に逆戻りしてしまいます。
この法案、すでにいくつか述べたように大きな問題点は含んでいますが、その改善に向けては他の障害の方とも歩調を合わせて障害者施策が今後統一されるのであれば、共に対処していくことが必要だと思っています。そしてそのためには、発達障害についてもこの法案に文言として入れることが必要だと思っています。
たとえ、この法案がこのままでは問題点の多い悪法だとしても、成立してしまえば、その後に発達障害についてだけより良い支援が受けられるはずもありません。
このままでは、支援費に替わってこの自立支援法による支援が導入されたとしたら、依然として軽度発達障害の人には何の支援もない状態が続きます。それを防ぐには発達障害もここでいう障害の範疇に入れるよう働きかけることが必要になってくると思います。
問題点のその4は、受けられる支援の量の判定についてです。
先に述べた上限の問題はあるにしろ、その定められた限度額を超えた部分についての支援は無償で受けられるはずなのですが、その総枠の支援の量の判定に不安が残ります。
先の調査でも、要支援のランクの判定は身体障害に比べ知的障害や精神障害が異常に低く出てしまうという問題点が指摘されていました。確かに身体に麻痺があったり、視覚・聴覚などに障害のある方と比べると日常生活における支援の必要度は低く判定されてしまうのかもしれません。
でもみなさんご存知のように、車椅子やリフト、盲導犬や点字ブロック、手話や補聴器などに替わる我が子たちの障害に対するバリアフリーのための支援は「人」につきます。
いくらでも歩けるからといって、一人で初めての役所や病院へ行くのは難しいです。たとえ高機能であっても就労の際に支援を必要とすることもありますし、いじめなどによる二次障害のため家から出られなくなったケースもあります。そのあたりの支援の必要性が市町村レベルの担当者にどれぐらい理解できているのでしょうか。そもそも判定のための問診表自体、発達障害に対しての支援の必要度を判定するようにはなっていないように思われます。
その後の有識者による委員会により支援の総枠が決められることになりそうですが、日本全国でも児童精神科医はわずか100人ほどという現状にあっては、市町村では有識者といえども期待よりは不安の方が大きい判定委員会となりそうです。
今回の自立支援法については、支援費制度の予算オーバーによる財源不足からでてきたとはいえ、あまりに拙速すぎるというのが印象です。あまりに乱暴にその財源不足の負担を障害者にかぶせてしまっています。
行政側の支援を、予算の範囲内でしか支出できない裁量的経費から、義務的経費に変更することには異存はないのですが、それは応能負担のままでも予算措置さえ講じていれば対応できるのではないでしょうか。
ともかくも、今回の総選挙で自公の与党側が過半数をとれば、すぐに同じ法案が衆議院に再提出される見込みです。
野党側は民主党が定率負担を求める場合はその負担に耐える所得保障制度の確立が不可欠という考えで、共産・社民は収入に応じた応能負担のままでという立場です。各政党の障害者政策やこの法案に対する考えは、日本障害者協議会(JD)へのアンケート回答(http://www.jdnet.gr.jp/JDWebLetter/2005/20050827.htm)に詳しく載っています。
首相は郵政法案に賛成か反対かで投票先を決めてほしいそうですが、私は今回選挙では障害者自立支援法案に賛成か反対かで投票に行きたいと思っています。
(トチタロ)

  コ ラ ム
今月のコラムでは、夏の研修旅行で話題になった1つの詩を紹介します。
「うちの子どもに何故障害があるの?」「すごく不幸だわ」「何で私なの?」・・・そんな風に苦し・辛い思いを感じてきたお母さん達は育てる会の中でもいらっしゃいます。それは皆さんが通ってきた道ではないでしょうか。
でもある時、一人のお母さんが「この家族ならきっと大丈夫だ、と思って生まれてきてくれたんじゃないかしら」そんな風に考えるきっかけになった詩です。

『 天国の特別な子ども 』

作:エドナ・マシミラ  / 訳:大江裕子
会議が開かれました。地球からはるか遠くで。
「また次の赤ちゃん誕生の時間ですよ」
天においでになる神様に向かって天使たちは言いました。
「この子は特別な赤ちゃんで、たくさんの愛情が必要でしょう。」
この子の成長はとてもゆっくりに見えるかもしれません。
もしかして一人前になれないかもしれません。
だから この子は下界で出会う人々に特に気をつけてもらわなければならないのです。
もしかして この子の思うことはなかなかわかってもらえないかもしれません。
何をやってもうまくいかないかもしれません。
ですから私たちはこの子がどこに生まれるか注意深く選ばなければならないのです。
この子の生涯が幸せなものとなるように。
どうぞ神様 この子の為にすばらしい両親を探してあげてください。
神様のために特別な任務を引き受けてくれるような両親を。
その2人はすぐには気がつかないかもしれません。
彼ら2人が自分たちに求められている特別な役割を。
けれども天から授けられたこの子によって、
ますます強い信仰と豊かな愛をいだくようになるでしょう。
やがて2人は、自分たちに与えられた特別の神の思召しをさとるようになるでしょう。
神からおくられたこの子を育てることによって。
柔和でおだやかなこの尊い授かりものこそ、天から授かった特別な子どもなのです。

 事務局だより
この夏は、公私ともに とっても忙しく、有意義な夏休みとなりました。
まずは「公」の方。児童デイサービスの療育のお手伝いをすることになりました。担当させていただいている2人の子どもさんは、どちらもすごくすごく可愛くて、こんなに可愛い子ども達の療育ができることが本当に嬉しいです。お母さんの子育てのお手伝いをほんの少しでもできることが、またすごく嬉しいです。連絡帳を読みながら、子どもとお母さんの一週間の様子に時に嬉しくなり、時に驚き、お母さんのご苦労や思いの深さに、子どもへの愛情に感動を覚えます。こんな形でそんなお母さんのお手伝いができることを嬉しく思います。
また、夏の育てる会一泊旅行では、参加された皆さんに支えられながら、無事怪我もなく2日間の日程を終えることができました。
途中熱中症になったボラさん、船酔いしたお母さんなどがおられましたが、子どもはなんのその!皆 超元気で、お母さんの中には、金毘羅の階段で先を行く子どもとボラさんの背中を見つめながら「いやぁ本当にボラさんがいてくれて良かったぁ」としみじみという感じで幸せそうにつぶやいていらしたのが印象的でした。本当に子ども達の成長や持っている力は、私達が思っている以上で、「えええ?こんなこともできちゃうの?」「お父さんお母さんより器用なんじゃない??」なんてことも多くて、良い意味びっくりなことがたくさんあった旅行となりました。
ボラさんや保護者の方からは「もっとこういうイベント企画してほしい」「他の学生にも声をかけますよ!」などの嬉しいご意見もいただいています。リクエストあったら教えてくださいね♪
「私」の方では、うらじゃに高知よさこい全国大会(どちらもメダルGET♪)、キャンプに映画に旅行に・・・とお休みを利用して、これでもか!とやりたいこと、したかったことを極めています。
11月には北海道の「おしまコロニー」への研修に参加する予定で、他にもあちこち勉強してみたい分野は広いです。読みたい本もいっぱいで、療育の課題作りやプログラムの勉強もしたいし、プライベートでもうらじゃにライブに岸和田だんじりに・・・やりたいことや行きたいところが山積みです。
26歳(もうすぐ27歳)、まだまだ勉強&行動力で勝負だなぁと思う毎日です。
皆さんも文化の秋&スポーツの秋を子ども達と一緒に満喫してくださいね★
(事務局:鳥羽 紗代)

以前は「育てる会会報」はHPにも全文をUPしていましたが、容量等の事情により、現在は一部抜粋にさせていただいています。
会の行事の予定は育てる会の「
今月の予定」に、近隣の講演会等の案内は「近隣の講演会等の案内板」に、また特にみなさんにお伝えしたい記事などは「育てる会ライブラリー」に載せるようにしています。
容量は小さくなりましたが、ご覧いただければ幸いです。
なお会報は正会員・賛助会員の方へは郵送でお届けしています。
もしご希望の方がおられましたら、ぜひ賛助会員に申し込みをお願いします。年会費 3000円です。
応援よろしくお願いします。
申込み方法の詳細は「
育てる会 HP」に記載しています。

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