ＴＮＯ２:情報処理試験 受験ガイド [初級シスアド-概要]

情報処理技術者試験における、 初級シスアドの、 出題と想定される受験者。
英名「Systems Administrator Examination」

1. 合格基準
   平成２０年秋以前は、スコアによって合否判定されていました。 しかし平成２１年春は、得点基準に変更になります。 基準は次の通り。
   
   • 午前:65点
     
   • 午後:65点
     

2. シスアドとは

   1. 「システム・アドミニストレータ」の略語
      利用現場での運用の実務と、 利用者側の立場に立った情報化の推進を、行う者。
      
   2. 「初級シスアド」
      主に、パソコン上のシステムの運用と、 既存ソフトを利用しての 自らの業務に必要な 簡単な情報ツールの作成を、行う。 必要に応じ、 システム開発において、利用者の立場での提案や要請を行う。 また、上級シスアドの指導の下、 現場で使用するシステム開発の補助を行う。
      

3. 午前

   1. 試験時間と出題形式
      150分（9:30〜12:00)
      多肢選択式
      
   2. 出題数
      

      	出題数	選択数
      必須問題	８０問	８０問

      全問必須です。
      
   3. 出題範囲
      知識を問う。 特に「ＩＴ共通知識」を問う。
      
      • コンピュータ・システム；レベル１
        
      • 開発と運用；レベル１
        
      • セキュリティ；レベル１
        
      • 標準化；レベル１
        
      • 情報化と経営；レベル１
        

4. 午後

   1. 試験時間と出題形式
      150分 (13:00〜15:30)
      多肢選択式
      
   2. 出題数
      

      	出題数	選択数
      必須問題	７問	７問

      全問必須です。 午後の選択問題は、平成１０年度から無くなりました。
      過去の例では、表計算やデータベースが２〜３問づつ、 決定表、ＥＲモデル、データ・フロー・モデル等との複合形態で 出題されています。
      
   3. 出題範囲
      技術応用能力と実務能力を問う。
      
      • 仕事とコンピュータ
        
      • 期間業務システム
        
      • ＥＵＣ(End User Computing)
        
      • システム環境整備
        
      • 運用管理
        
      • 表現能力
        
      • 発表や連絡のための、ツールの利用
        

1. 対象

   • ユーザとして、情報技術に関する一定の知識・技能を持つ者
     
   • 部門やグループにおいて、情報化を推進するエンド・ユーザ
     
   • 上司の指示と専門家の支援の下、 システムの構築支援や運用・整備を行う者
     
   情報化推進の業務として、次の形態が指摘されている。
   
   • 部門やグループにおいて独自に推進する、環境整備とユーザ支援
     
   • 専門家によるシステム構築に対する、ユーザとしての支援
     

2. 業務と役割

   エンド・ユーザとしての情報化推進のために、次の役割を負う。
   • 現状の問題点の把握と解決、 そしてそのための情報技術の活用
     
   • 必要なシステム構築の支援と、その一部の構築の実施
     
   • エンド・ユーザの意見や要望の、 システムの開発者や提供者への提起
     
   • システムの運用と利用の環境の整備
     
   初級シスアドに対する業務の指導者と連携相手が、 次の様に指摘されている。
   
   • 職場業務の指導者＝上級シスアド
     
   • 構築・運用における連携相手＝専門家
     

3. 必要な知識体系

   • ＩＴ共通知識
     
     • コンピュータ・システム；レベル１
       
     • 開発と運用；レベル１
       
     • セキュリティ；レベル１
       
     • 標準化；レベル１
       
     • 情報化と経営；レベル１
       
   • 実務知識
     
     • 業務とその改善
       
     • システム構築支援
       システムの基礎知識とユーザとしての関わり方
       
     • システムの運用・整備
       機器と管理、犯罪
       
   • コア知識
     
     • ＥＵＣ
       機器やインターネット
       
     • 文書化とプレゼンテーションの技術
       情報化の提案等
       

4. 期待する技術水準

   前述の役割を担う能力と、 そのために必要な次の様な知識・能力が要求される。
   • 担当する部門業務の実務について
     
     • 仕事の進め方についての問題点の把握と解決に必要な、 システム思考
       
     • 情報化推進のための、 話し方、文書の書き方、ビジュアル表現
       
   • パソコンについて
     • パソコンやネットワークの基礎知識
       
     • 表計算ソフトやＤＢソフト等のツールの、 業務における操作と活用
       
     • パソコンの導入・運用・管理の実務
       
     • パソコンの様々な使い方
       
     • パソコンの利用環境やオフィス環境についての知識
       
   • その他の情報技術について
     
     • ＤＦＤ、ワークフロー等の手法
       
     • コンピュータ活用についての知識
       
     • ヒューマン・インターフェイス設計
       
     • システムのテストや運用