地鎮祭を執り行う

住宅の工事が始まると地鎮祭を行います。
地鎮祭の段取りや仕方について紹介します

地鎮祭を行う日は、契約の日に神主さんの都合を聞きます。

地鎮祭は通常午前中の早い時間に行います。暦として大安が良いのですが、先勝・仏滅・先負でも午前中なら良いとされています。最近はこうした日なら、子供さんの休みに合わせて土日に行うことも多くなりました。

フリー百科事典ウィキペディアでは、
地鎮祭(じちんさい・とこ しずめ の まつり)は、土木工事や建築などで工事を始める前に行う、その土地の神を鎮め、土地を利用させてもらうことの許しを得る神道の祭儀である。一般には、神を祀って工事の無事を祈る儀式と認識されており、安全祈願祭と呼ばれることもある。鎮地祭、土祭り、地祭り、地祝いとも言う。
また一般には、土地の四隅に青竹を立て、その間を注連縄で囲って祭場となし、斎主たる神職のもと、建築業者・施主の参列の上で執り行う。祭場の中には木の台(八脚台という)を並べ、その中央に神籬(ひもろぎ、大榊に御幣・木綿を付けた物で、これに神を呼ぶ)を立てて祭壇となし、酒・水・米・塩・野菜・魚等のお供え物を供える。とあります。
時には、お寺さんが行う仏式、キリスト式もあります。


かつては、お宮があり氏子で神主さんがいれば、その方に依頼することもありましたが、最近は、神主さんの依頼は、施主さんに知り合いがなければ、建設会社さん側にて手配します。お礼は岡山では3万円から4万円ぐらいが多いですが、いくらお礼するのかは建設会社に聞けば教えてくれます。

施主さんの準備

祝儀・・赤い熨斗袋、「初穂料」と書きますお酒・・日本酒1升ビン 1本 通常はこれだけ用意してくださいといわれます。 お供え物は神主さんが、最近は持ってこられます。お礼の金額はお供え物込みと考えてよいでしょう。
その他・・塩、水の準備言われる方もいます。
何を用意すればいいのかは言ってくれます。

一般的な地鎮祭の流れ

修祓(しゅばつ)・・祭に先立ち、参列者・お供え物を祓い清める儀式。

降神(こうしん)・・祭壇に立てた神籬に、その土地の神・地域の氏神を迎える儀式。神職が「オオ〜」と声を発して降臨を告げる。

献饌(けんせん)・・神に祭壇のお供え物を食べていただく儀式。酒と水の蓋を取る。
祝詞奏上(のりとそうじょう)・・その土地に建物を建てることを神に告げ、以後の工事の安全を祈る旨の祝詞を奏上する。

清祓(きよめはらい)・・土地のお祓いをし、清める。
施主さんも神主さんについて行き、土地の四方に、真中、右、左とお神酒を撒きます。神主さんは塩・紙吹雪を撒きます。

地鎮(じちん)・・刈初め、鍬入れ等が行われる。
施主さん通常、鍬入れ参加します。真中、右、左に鍬を入れ、土を山に盛り上げます。鍬を入れるとき「エイ・エイ・エーーイ」と大きな声で言います。稲穂を刈る場合でも、「エイ・エイ・エーーイ」と言います。大きい声の方が場が盛り上がりますね。

玉串奉奠(たまぐしほうてん)
神前に玉串を奉り拝礼する。玉串とは、榊に紙垂を付けたもの。
施主さんから玉串を神棚に捧げます。初めての場合、玉串の仕方が分かりにくいです。親切な神主さんなら丁寧に教えてくれるのですが、時に簡単にしか教えてくれない方もいます。この時神主さんが先に行いますので、やり方をよく観察しておくと良いです。

一礼して、神主さんの前に立ちます。
両手を広げると、手のひらに玉串を載せてくれます。
それを受け取って、一礼して神棚の前に立ちます。
玉串を「のの字」を書くように、右に廻して、供えます。
2回礼をして、大きくかしわ手2回します。
後ずさりして、一礼して席に戻ります。
以上が玉串ほうてんの一般的な仕方です。

ご主人が先に執り行い、奥さん、ご両親、子供と全員がします。
その後、設計事務所、建設会社と続きます。
ここでご主人が上手に行うと、家族の株もあがります。

撤饌(てっせん)・・・酒と水の蓋を閉じお供え物を下げる。

昇神(しょうしん)・・・神籬に降りていた神をもとの御座所に送る儀式。

この後、供えていたお神酒で乾杯して式は終わります。
通常、30分ぐらいで終了します。

この後、工事中動かない、建設地の基準となる高さ(BM・・ベンチマーク)を決めます。このマークから敷地の高さを決めます。



また、建物想定位置に白の縄を張ってもらい、施主さんに建物位置を確認してもらいます。隣地や道路や庭の空きスペースを確認してもらい、時には少し動かします。建物の配置を移動した場合は、確認申請に「軽微な変更届け」が必要になります。また、法律的に移動して問題ないか、建築士に判断してもらいます。



こうした作業の後、建設会社の方と同行して、ご近所に挨拶に廻られます。
廻る住宅は、工事中迷惑かけそうな隣近所、交差点の角の家、町内会長などになります。何軒廻ったほうが良いかは、建設会社さんがアドバイスしてくれます。
訪問の時には、1000円程度の粗品(洗剤等日用品が多い)を配ります。
以上まで 午前中に終わります。地鎮祭の参考にしてください。